医学界新聞

インタビュー

2009.08.10

【interview】

一色高明理事長に聞く
日本心血管インターベンション治療学会が始動


 日本心血管インターベンション学会(JSIC)と日本心血管カテーテル治療学会(JACCT)の統合後初の学会となる,第18回日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)が,6月25-27日に開催された。ロイトン札幌,北海道厚生年金会館(北海道札幌市)にて五十嵐慶一会長(北海道社会保険病院)のもと催された本会は,約4000名の参加者を集め,二学会の統合を記念するにふさわしい盛況ぶりをみせた。もともと一つだった二学会の8年越しの統合で,世界における日本のインターベンション治療の地位を確立し,日本からの研究成果の発信を今後さらに強めていくことが期待される。

 本紙では今回,CVITの新理事長となった一色高明氏(帝京大)にお話を伺った。

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――CVITの発足とご盛会,おめでとうございます。

一色高明氏
一色 ありがとうございます。3年前にJSICの理事長を拝命したときから,JSICとJACCTとの統合をマニフェストに掲げて活動してきました。それに対し,当時JACCTの理事長であった光藤和明先生(倉敷中央病院),後任の木村剛先生(京大・現CVIT副理事長),そしてJSIC・JACCT会員の方々が,真剣に考え賛同してくださったことが,今回の統合につながったのだと思います。

――今,新たなスタート地点に立たれたわけですが,今後の取り組みについて教えていただけますか。

一色 まずは学会の法人化です。両学会の統合により会員が6000名を数える学会となった今,社会的信用を得るためにも法人化は必須です。

 また,法人化によって,日本専門医制評価・認定機構に加盟できます。現在策定しているCVITの専門医制度では,認定機構加盟の学会では初となる試みがいくつかあります。まず,“3階建ての3階部分”にあたる専門医制度となること。つまり“1階”で認定内科医などを取得し,“2階”でサブスペシャリティの循環器専門医を取得した上で,そこから枝分かれした“3階”のCVIT専門医の受験資格を得られることになります。もう一つは,専門医の定員制を定めたことです。認定機構の指針を遵守し,一定の技術,知識がきちんとした基準に基づいて認められ,質を担保できる制度にしたい。そう考えた結果,定員(当面のところ1000人)を設けるかたちとなりました。

 第一回の筆記試験は,本年11月29日に行われる予定です。この試験は,カテーテル治療を500例以上(うち冠動脈形成術を300例以上)施術したことを...

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