医学界新聞

2008.12.15

聖路加国際病院看護部主催
第5回看護実践講座

「いつでもどこでも活かせる緩和ケアのスキル」開催


 聖路加国際病院の専門看護師や認定看護師による専門的で臨床実践的な看護技術を他施設の看護職にも伝え,一緒に看護の水準の向上をめざしたいと,2004年度から開催されている同院看護部主催の看護実践講座。5回目を迎えた本年度はさる11月22日,聖路加看護大を会場に,「いつでもどこでも活かせる緩和ケアのスキル」をテーマとして開催された。当日は一般病院の病棟看護師を中心に100名以上の参加者が集まり,朝から夕方まで熱のこもった講義が展開された(以下,各氏の所属先はすべて聖路加国際病院)。

トータルペインのアセスメント

 まず,がん専門看護師の高橋美賀子氏が緩和困難な症状に関するアプローチ法を中心に考察。痛みを構成する4因子(身体・精神・社会・スピリチュアル)からトータルペインの観点で十分な症状アセスメントを行う必要性について事例を交えながら解説。訴えが多く対応が困難なケースにも「痛みに弱いのではないか」などと疑わずに,患者の訴えを信じ,身体面以外の因子についても痛みを増強する因子を探っていくことが重要であると強調した。

スピリチュアルケア

 緩和ケア医の林章敏氏は,東大・宮下光令氏らによる調査研究「日本人にとっての望ましい死」の結果を紹介しなが...

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