医学界新聞

2008.11.24

『発達障害当事者研究』書評セッション

ゆっくりていねいな世界とのつながりかた


「おなかがすいているのかも?」

 一般に,アスペルガー症候群の特徴はコミュニケーションのとりにくさなどの,社会性障害に焦点が当てられることが多い。しかし近年,彼らの持つ感覚鈍麻や感覚過敏といった身体感覚に注目されるようになってきた。このような特殊な身体感覚は,他者には非常に理解されにくいとされ,それが他者とのコミュニケーションを難しくしている要因の一つともなっている。こういった特有の身体感覚と,それに伴う他者とのコミュニケーションの難しさについて,「当事者研究」の形でまとめられた『シリーズ ケアをひらく 発達障害当事者研究――ゆっくりていねいにつながりたい』がこのたび刊行された。...

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