医学界新聞

2008.10.20

MEDICAL LIBRARY 書評・新刊案内


コーチングで保健指導が変わる!

柳澤 厚生 編著
鱸 伸子,田中 晶子,磯 さやか 著

《評 者》飯島 美世子(職域保健・産業看護塾主宰)

日ごろの保健指導のあり方を省みる書

 2008年4月から「特定健診・特定保健指導」が始まりました。早いところでは,特定健診の結果を階層化して特定保健指導の取り組みが始まりつつありますが,第一線の健診機関の窓口には取り扱い方がまだ行き渡らず,戸惑いがあるようです。一方では保健指導の研修も花盛りですから,まだまだ準備段階にあり,現場には不安や戸惑いがあるということでしょうか。

 保健指導については,従来から企業や健保組合に所属する保健師や看護師等は,カウンセリング技法や行動科学理論を学び,個別健康教育の手法を取り入れるなどして,対象者に適した保健指導技術を模索しながら健康診断時に,あるいは健診後に保健指導を実施してきました。そして,最近は,コーチングの技法を取り入れることが徐々に浸透し始めています。元来,保健指導は,対象者が将来にわたって健康的な生活を維持できるよう,対象者に必要な行動変容に関する情報を提示し,生活習慣を改善するための行動目標を設定するとともに,自らが実践できるよう支援することにあります。し...

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