金原一郎記念医学医療振興財団
第43回認定証(第22回研究交流助成金・第22回留学生受入助成金)贈呈式開催
2008.04.28
金原一郎記念医学医療振興財団
第43回認定証(第22回研究交流助成金・第22回留学生受入助成金)贈呈式開催

金原一郎記念医学医療振興財団(理事長=理化研脳科学総合研究センター特別顧問・伊藤正男氏)は,このほど「第22回研究交流助成金・第22回留学生受入助成金」の交付対象者として21名を選出し,さる3月6日に,東京都文京区の医学書院会議室において第43回認定証贈呈式を開催した。
同財団は医学書院創業者金原一郎氏の遺志を継ぎ,基礎医学の振興を目的として1986年に設立された。助成事業として(1)基礎医学医療研究助成金,(2)研究交流助成金,(3)留学生受入助成金,(4)研究出版助成金,を行っている。下期である今回は,研究交流および留学生受入に対する助成が行われた。
開会に際し,金原優同財団常任理事(医学書院社長)が「今回は特に受賞者の国際色が強い。日本の研究者が海外で学ぶ,あるいは諸外国の研究者に勉強に来ていただくことは,日本にとって大変ありがたいことであり,ぜひ双方との交流を深めて,それぞれの国の研究を活発にしてほしい。この助成金がさらにいい研究をしていただく支えになれば」と祝辞を述べた。
認定証贈呈の後,選考委員長を務めた野々村禎昭氏(東大名誉教授・微生物科学研究会理事長)が「今回は諸外国の受賞者の方がいらっしゃるので」と英語で講評を行い,「当助成対象となられた方々から,近年多くの著名な研究者が輩出されている。今回受賞された皆さまも,ぜひその1人になっていただきたい」と激励した。
続いて交付対象者を代表して高橋豊氏(癌研)が挨拶に立ち,選考委員ならびに財団関係者に謝意を述べた。高橋氏はがん放射線治療の物理研究に携わり,前立腺がんに対して高精度な選択的放射線照射を実現する,放射線源永久挿入治療に関する物理研究を行っている。選択的放射線照射にはコンピュータ技術の発展や線量測定など,物理的な技術によるものが非常に大きいとされるが,この方法は前立腺がんを対象に,5ミリ程度の小さな線源を永久的に挿入し,内部から前立腺に線量を与えて治療を行うというもの。氏の研究では,その高精度化のため,生体内に放射線の線量をリアルタイムに検出する方法を考案し,その線量の情報をコンピュータにフィードバックして,実際にいかに効果的に線源を前立腺に入れればよいかを瞬時に計算するアルゴリズム・アプリケーションを開発したという。
今回の助成金は,この成果の発表のため,第50回米国医学物理学会への参加を対象として交付された。氏は...
この記事はログインすると全文を読むことができます。
医学書院IDをお持ちでない方は医学書院IDを取得(無料)ください。
いま話題の記事
-
医学界新聞プラス
[第1回]心エコーレポートの見方をざっくり教えてください
『循環器病棟の業務が全然わからないので、うし先生に聞いてみた。』より連載 2024.04.26
-
医学界新聞プラス
[第3回]冠動脈造影でLADとLCX の区別がつきません……
『医学界新聞プラス 循環器病棟の業務が全然わからないので、うし先生に聞いてみた。』より連載 2024.05.10
-
医学界新聞プラス
[第1回]ビタミンB1は救急外来でいつ,誰に,どれだけ投与するのか?
『救急外来,ここだけの話』より連載 2021.06.25
-
医学界新聞プラス
[第2回]アセトアミノフェン経口製剤(カロナールⓇ)は 空腹時に服薬することが可能か?
『医薬品情報のひきだし』より連載 2022.08.05
-
対談・座談会 2025.03.11
最新の記事
-
対談・座談会 2025.04.08
-
対談・座談会 2025.04.08
-
腹痛診療アップデート
「急性腹症診療ガイドライン2025」をひもとく対談・座談会 2025.04.08
-
野木真将氏に聞く
国際水準の医師育成をめざす認証評価
ACGME-I認証を取得した亀田総合病院の歩みインタビュー 2025.04.08
-
能登半島地震による被災者の口腔への影響と,地域で連携した「食べる」支援の継続
寄稿 2025.04.08
開く
医学書院IDの登録設定により、
更新通知をメールで受け取れます。