第13回白壁賞,第32回村上記念『胃と腸』賞授賞式開催
2007.11.05
第13回白壁賞,第32回村上記念『胃と腸』賞授賞式開催
さる9月19日,一ツ橋ホール(東京都千代田区)で行われた早期胃癌研究会の席上,第13回白壁賞と第32回村上記念『胃と腸』賞の授賞式が行われた。今回は『胃と腸』41巻に掲載された論文が選考対象となった。
白壁賞は高木靖寛氏らに
![](https://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2007dir/n2755dir/n2755gif/n2755_06.gif)
選考小委員会を代表して田中信治氏(広島大病院)が,「m3以深食道表在癌を対象に非常に美しいX線画像で病変最深部を形態別に解析した論文で,X線造影所見とESD(endoscopic submucosal dissection)を含めた切除標本所見との対比が緻密になされている。従来のフィルムによる撮影法やDR(digital radiography)に加えFPD(flat panel detector)を含めた操作能や画質の向上に伴う食道表在癌のX線診断学の発展性を示唆する論文として評価された」と選考理由を述べた。
受賞者代表の高木氏は受賞について感謝の言葉を述べ,「早期胃癌研究会や『胃と腸』で提示・掲載されているような美しい写真にあこがれ,X線,病理写真を撮ってきた。今まで本研究会に加えて食道色素研究会でも多くの症例を見せていただき感謝しています」と挨拶した。
村上記念『胃と腸』賞は滝沢耕平氏らに
![](https://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2007dir/n2755dir/n2755gif/n2755_07.gif)
選考小委員会代表の田中氏は選考理由について,「外科的切除された534例の未分化型早期胃癌を用いて,病理組織学的所見,免疫学的所見に基づく詳細な検討結果から,転移のない未分化型早期胃癌の条件を明らかにした。未分化型早期胃癌への内視鏡治療の適応決定,切除後の根治度判定など,将来の内視鏡治療の適応拡大につながる基礎的検討論文として評価された」と述べた。
受賞者代表の滝沢氏は,受賞について感謝の言葉を述べ,「内視鏡治療に携わる者として,未分化型早期胃癌に対する内視鏡治療の適応拡大に大変興味を持ち,取り組んだ。皆様の力を借りて,今回ひとつのデータを出すことができたが,これですべて未分化型癌に対する内視鏡治療の問題が解決したわけではないので,これからもこれをテーマに日々努力していきたい」と述べた。
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