金原一郎記念医学医療振興財団贈呈式
第42回認定証(第22回基礎医学医療研究助成金)贈呈式開催
2007.11.05
金原一郎記念医学医療振興財団
第42回認定証(第22回基礎医学医療研究助成金)贈呈式開催
金原一郎記念医学医療振興財団(理事長=理化研脳科学総合研究センター特別顧問・伊藤正男氏)は,このほど「第22回基礎医学医療研究助成金」の交付対象者として34名(助成総額1485万円,累計約7億円)を選出し,さる10月19日に,東京都文京区の医学書院本社会議室において第42回認定証贈呈式を開催した。
同財団は医学書院創業者金原一郎氏の遺志を継ぎ,基礎医学の振興を目的として1986年に設立。助成事業として(1)基礎医学医療研究助成金,(2)研究交流助成金,(3)留学生受入助成金,(4)研究出版助成金,を行っている。
開会に際して,挨拶に立った金原優同財団常任理事(医学書院代表取締役社長)は,「医学は非常に幅が広いのですが,当財団では,基礎医学の先生方を中心にささやかではありますが,研究助成をさせていただいております。今回212件の申請の中から34件が助成対象となりました。このたび受賞された先生方は,さらにいい研究を続けていただきたいと思います」と激励した。
認定証贈呈の後に,同財団理事で選考委員長の野々村禎昭氏(東大名誉教授・(財)微生物化学研究会理事長)は,詳細な講評の後,「本賞は,基礎医学の先生方を対象にした公募形式,そして競争方式を設立当初から取り続けている非常にユニークな助成金です。選考委員の激論の末に難関を突破して対象者が選出されますので,今回受賞された先生方の研究は非常に価値があるもので,先生方には大いに期待をしています。今後もいっそう研究に励んでいただきたい」と祝辞を述べた。
続いて,受賞者を代表して奥脇暢氏(筑波大・助成対象「白血球関連遺伝子NPM1の変異細胞がん化」)が挨拶に立ち,選考委員ならびに財団関係者に謝意を述べ,「われわれが行っている基礎研究はすぐに新しい治療法・薬剤の開発へとつながることはありませんが,細胞がん化など基礎的な機構を解明することで,いずれ社会に貢献できる研究であろうと信じ努力していきたい」と抱負を述べた。
●金原一郎記念医学医療振興財団
第22回基礎医学医療研究助成金交付対象者および研究内容
No. | 氏名 | 所属機関(略称) | 助成対象 |
1 | 伊丹千晶 | 埼玉医大/生理 | 大脳皮質の活動依存的な神経回路網の構築機構の解明 |
2 | 内田千春 | 浜医大/生化1 | 癌治療を目指したRBタンパク質分解の特異的阻害法の開発 |
3 | 大川恭行 | 九大/SSP幹細胞ユニット | 高次クロマチンリモデリング機構による遺伝子発現制御機構の解明 |
4 | 大谷顕史 | Stanford Univ./Hematology | クローン病に対する新規腸粘膜再生治療法の開発 |
5 | 奥脇 暢 | 筑大/感染生物 | 白血病関連遺伝子NPM1の変異と細胞がん化 |
6 | 兼松 隆 | 九大/歯/口腔細胞工学 | 開口分泌を調整する新奇分子の機能解明 |
7 | 北浦英樹 | 長大歯科矯正 | T細胞のTNF |
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