慢性看護の知の体系化をめざして(野並葉子)
寄稿
2007.06.25
【視点】
慢性看護の知の体系化をめざして
野並葉子(日本慢性看護学会理事長,兵庫県立大学教授(成人看護学))変動の社会にあって,慢性状態にかかわる健康問題は,ますます複雑さを増している。人々の暮らしは,物質の豊かさ,情報の豊かさとともにさまざまな犠牲のもとに成り立っていると言えるだろう。ITの発達は,情報量を莫大に増加させ,人々のコミュニケーションの形態を変え,家族の形態を変え,社会の形態を変え,新たなネットワーク社会を創出してきている。それらの社会と人々の暮らしの変化は,人の心身の健康問題に待ったが効かないスピードで影響を現してきている。
慢性看護学の領域は,看護学の歴史の中で古くから看護が大事にしてきた「人の苦悩をケアする」ことを教授し,研究してきた。今の時代だか...
この記事はログインすると全文を読むことができます。
医学書院IDをお持ちでない方は医学書院IDを取得(無料)ください。
いま話題の記事
-
医学界新聞プラス
[第1回]心エコーレポートの見方をざっくり教えてください
『循環器病棟の業務が全然わからないので、うし先生に聞いてみた。』より連載 2024.04.26
-
医学界新聞プラス
[第2回]アセトアミノフェン経口製剤(カロナールⓇ)は 空腹時に服薬することが可能か?
『医薬品情報のひきだし』より連載 2022.08.05
-
“19番目の専門医”,「総合診療医」の仕事とは?
可視化と言語化で総合診療へのモヤモヤをスッキリ解決!寄稿 2025.09.09
-
医学界新聞プラス
[第1回]多形紅斑
『がん患者の皮膚障害アトラス』より連載 2024.02.09
-
医学界新聞プラス
[第1回]ビタミンB1は救急外来でいつ,誰に,どれだけ投与するのか?
『救急外来,ここだけの話』より連載 2021.06.25
最新の記事
-
対談・座談会 2025.09.09
-
看護におけるコンフリクト・マネジメント
対立を乗り越え,より良い組織を築く対談・座談会 2025.09.09
-
対談・座談会 2025.09.09
-
“19番目の専門医”,「総合診療医」の仕事とは?
可視化と言語化で総合診療へのモヤモヤをスッキリ解決!寄稿 2025.09.09
-
がんゲノム医療と緩和ケアの融合
進歩するがん治療をどう支えるか寄稿 2025.09.09
開く
医学書院IDの登録設定により、
更新通知をメールで受け取れます。