金原一郎記念医学医療振興財団贈呈式
第41回認定証(第21回研究交流助成金および留学生受入助成金,第20回出版助成金)贈呈式開催
2007.04.16
金原一郎記念医学医療振興財団
第41回認定証(第21回研究交流助成金および留学生受入助成金,第20回出版助成金)贈呈式開催
金原一郎記念医学医療振興財団(理事長=理化研脳科学総合研究センター特別顧問・伊藤正男氏)は,このほど「第21回研究交流助成金」および「第21回留学生受入助成金」,「第20回出版助成金」の第41回認定証贈呈式を,さる3月8日に,東京都文京区の医学書院本社において開催した。
開会に際して,金原優同財団常任理事(医学書院代表取締役社長)は,「インターネットが進歩し,どこでも瞬時に海外の先生方と話せる時代になったが,やはり実際に現地に行き,学会で発表したり,世界の先生方と交流を図ることは非常に重要」と述べ,「これを機会にさらによい研究をされ,また海外の先生方と交流を深めてさらに研究のレベルを上げていただければ」と祝辞を述べた。
認定証の贈呈の後に,同財団理事で選考委員長の野々村禎昭氏(東大名誉教授・(財)微生物化学研究会理事長)が講評。「例年,留学生はアジアからの応募が中心で,数も3-4か国だったが,今年はオーストラリアをはじめとして,イギリス,フランス,アフリカ,インドなど14か国から応募があった。さまざまな国から応募があるのは非常によいこと」と述べた。また,今回助成対象者のうち東京近郊は3名で,「必ずしも首都圏ばかりが受賞しているわけではなく,地方(特に西日本)からの受賞が目立つ。他の地域もぜひ頑張ってほしい」と激励した。
続いて,「第85回世界歯科医学大会」への参加が助成対象とされた本田雅規氏(東大医科研)が受賞者を代表して挨拶に立ち,選考委員ならびに財団関係者に謝意を述べた。本田氏は現在,歯全体の再生に関する研究を行っており,歯を再生する能力を維持したまま上皮細胞を培養する技術を確立。助成対象となった「第85回世界歯科医学大会」で研究成果を発表するという。
氏は「このことで,確実な歯の再生技術を確立できる可能性が高まるとともに,上皮細胞の特性を詳細に解析できるようになる」と述べ,「この国際学会は,歯科医学の中で最も権威があり,かつ参加者が多い学会。最先端の研究者たちが活発な討論を交わし,多くの情報交換ができる。この会への参加は,今後の自分の研究の発展につながると信じている」と抱負を語った。
●(財)金原一郎記念医学医療振興財団
第21回研究交流助成金・留学生受入助成金,
および第20回研究出版助成金
交付対象者とその助成対象(出席会議または研究・出版題目)
No. | 氏名 | 所属機関(略称) | 助成対象 |
1 | 荒金尚子 | 佐賀大 内 (呼吸器) |
2007年アメリカ癌学会 |
2 | 有海康雄 | 岡大 分子生物 |
第14回C型肝炎及び関連ウイルス国際会議 |
3 | 岩永善高 | 京大 循環器内 |
第4回アメリカ心臓協会基礎心血管科学部会シンポジウム |
4 | 上辻由里 | 京大 輸血細胞治療 |
第98回米国癌学会 |
5 | 京極千恵子 | ミネソタ大 免疫 |
第8回国際SLE会議 |
6 | 佐藤勝重 | 医歯大 細胞生理 |
脊髄研究学会第2回国際会議 |
7 | 篠﨑聡 | 自治医大 消化器内 |
米国消化器病学会週間2007 |
8 | 平英一 | 岩手医大 薬理 |
米国生化学・分子生物学会 2007年大会 |
9 | 武田壮一 | 循環器病センター 心臓生理 |
ゴードン会議:マトリックスメタロプロテアーゼ分科会 |
10 | Tatiana Baranovich | 新大 細菌 |
第47回国際化学療法学会 |
11 | 橘吉寿 | 生理研 生体システム |
第9回国際大脳基底核学会総会 |
12 | 美留町潤一 | 成育医療センター 実験薬理 |
第89回国際内分泌学会議 |
13 | 福島和人 | 循環器センター 放射線診療 |
2007年米国循環器学会例会 |
14 | 本田雅規 | 東大医科研 幹細胞組織医工学 |
第85回世界歯科医学大会 |
15 | 宮本敏浩 | 九大 遺伝子細胞 |
第36回国際実験血液学会 |
16 | 山下晃弘 | 滋賀医大 動物生命科研センター |
第5回国際幹細胞研究学会 |
17 | 横田茂文 | 島根大 解剖・神経形態 |
第37回北米神経科学会年次会議 |
18 | 薛暁東 | 浜松医大 生化2 (三浦直行教授) |
言語遺伝子FOXP2の言語・器官形成における役割の解明 |
19 | ポピエル・ヘレナ明子 | 阪大 臨床遺伝 (戸田達史教授) |
細胞膜透過性ペプチドを用いたタンパク質凝集阻害分子の脳内デリバリーによる神経変性疾患の治療法の確立 |
20 | ユディチャ・プルウォサヌ | 昭和大 産婦人 (関沢明彦講師) |
母体血中有核赤血球を用いた無侵襲的胎児診断法の開発 |
21 | Riza Ghadimi | 名市大 公衆衛生 (徳留信寛教授) |
International collaborative epidemiological study of host and environmental factors for stomach and colorectal cancers in Babol, Iran - Case-control study |
22 | 島田和幸 | 鹿大 歯科応用解剖 |
明治初期の解剖学教科書の書誌学的研究(日本語) |
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