助産雑誌 Vol.79 No.1
2025年 02月号

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 母の胎内にいる児の病気について検査・治療を行う「胎児医療」。生まれる前に検査・診断し,治療を行うことで,予後が改善する場合があります。日本でも少しずつ広がりを見せていますが,出生前の検査・診断が普及しつつある一方で,胎児治療ができる疾患も施設も限られています。このアンバランスな状態は,女性と家族に非常に難しい問題をもたらし,その妊娠に伴走する助産師もまた,ケアの困難や無力感を覚えることが増えていると聞きます。
 現状では限定的とは言え,出生前に異常が見つかった胎児に治療の選択肢があることを知り,そこで助産師に求められる役割を学ぶことは,意味があります。一方で,どれほど医療が発達しても,予後が不良となったり,妊娠中断となったりするケースもあります。「胎児」を取り巻く状況の最先端を知り,あらためて,「そこにいる」助産師に何ができるのか,一緒に考えてみませんか。

ISSN 1347-8168
定価 2,090円 (本体1,900円+税)

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特集 胎児医療を知る──出生前診断の“その後”と助産師の役割

日本の胎児医療のこれまでとこれから
左合治彦

【インタビュー】
確かな先端医療,そして深い悲しみへの支援──大阪大学医学部附属病院 胎児診断治療センターの取り組み
遠藤誠之

【コラム】いつでも話せる場所が,ここにあることを知ってほしい
管生聖子

胎児手術という「選択肢」を選び取って──脊髄髄膜瘤の胎児手術を受けた女性の体験を聞く
河合 蘭

【胎児に病気が見つかった母子に必要なケアとは】
診断から出産までのケア
平井晶子

【胎児に病気が見つかった母子に必要なケアとは】
こどもを亡くした母親の退院後のこと,あなたは知っていますか?
渋谷えみ

胎児診断を受けた母児と家族に寄り添う──周産期の妊婦および家族へのメンタルケア:多職種協働へのアプローチ
永井立平


■実践報告
「分娩期シミュレーションシナリオ」の作成と活用
中川有加

■公開収録対談
助産師たちの夜は明けるのか?──映画『助産師たちの夜が明ける』を通して出産と助産師の未来を考える
髙崎順子さん×田辺けい子さん

■Report
「産後ケア施設における乳幼児安全対応マニュアル」が発表されました
市川香織

東京都看護協会助産師職能委員会の取り組み
「助産師オンライン交流会 コネミドTOKYO」を開催しています!
小檜山敦子


●新連載 母子家庭の生きる知恵から「支援」を捉え直す──じじっかの思考デザイン[1]
貧根ぴんぽん
中村路子

●新連載 型破りでオリジナルな 性教育の舞台裏[1]──行政・教育・地域を巻き込むノウハウ
熱い思いを実らせるまでの道筋──性教育を理解されない悔しさを乗り越えて
直井亜紀

●うまれてくる風景[13]
繁延あづさ

●助産師の疑問に答える!実践的おっぱい講座[7]──多角的な「胸」の知識
医療介入の必要な授乳期の乳房トラブル──乳腺炎・乳腺膿瘍を中心に
Satoko Fox

●りれー随筆[462]
天国の母へ
谷川里奈

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