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- 総合リハビリテーション Vol.52 No.3
特集 糖尿病足 予防とリハビリテーションの最新アプローチ
ISSN | 0386-9822 |
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定価 | 2,640円 (本体2,400円+税) |
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特集 糖尿病足──予防とリハビリテーションの最新アプローチ
糖尿病足は,糖尿病の重要な合併症の1つです.糖尿病足の予防と管理のためには,多職種の連携が不可欠です.本特集では,糖尿病足の病態に始まり,予防とリハビリテーションの具体的な方法について,第一線で対応しておられる方々に最新のアプローチをご紹介いただきました.
『糖尿病合併症管理料』の創設が拓いた「下肢末梢動脈疾患指導管理加算」,「下肢創傷処置」,「下肢創傷処置管理料」等について 秋野 公造 氏
糖尿病とのその合併症関連の医療費は1.9兆円に至る.その合併症に関して,予防可能なエビデンスのある「糖尿病合併症管理料」が2008年に新設され,2016年には「下肢末梢動脈疾患指導管理加算」ができ,透析患者の四肢切断率の増加に歯止めがかかった.しかし,足部の切断の比率は増加しており,2022年には「下肢創傷処置」,「下肢創傷処置管理料」ができた.現在,「足を守るための靴」に関する議論が進行中である.
糖尿病から切断に至るハイリスクのメカニズム 富田 益臣 氏
糖尿病足病変には,糖尿病の神経障害,血流障害,易感染性が関係する.感覚神経障害による疼痛防御感覚の低下,運動神経障害による足部変形(によるメカニカルストレス),自然免疫が糖尿病で低下していることによる感染リスク,下肢末梢動脈の血流障害が相互に作用して,糖尿病足病変に至る.
誰もが気を付けるフットケア 小田原 恵 氏ら
予防的なフットケアの意義は「歩ける足を守る」ことであり,足を評価することから始まり,予防に関する指導,実践,評価し,継続的にかかわる一連の流れを行う.高齢者・糖尿病を持つ症例はセルフケア困難な状況であることも多く,行動変容をしていただくためには,さまざまな工夫が必要である.
糖尿病足潰瘍に対する歩行機能,足部機能の影響──理学療法士の役割 河辺 信秀 氏ら
下肢慢性創傷の発症には,足底部の局所に加わる異常な力学的負荷が関連し,その原因の1つが,足関節・足部の関節可動域制限である.足部変形も足底圧上昇を引き起こす.下肢慢性創傷患者は,高頻度で身体機能および歩行機能が低下しており,転倒のリスクが高い.理学療法士はこれらの状態に介入し,創傷治療時期,発症・再発予防期にも支援を継続する.
潰瘍の予防や治療のためのフットウェア──1. 処方の実際 上口 茂徳 氏
2022年に日本フットケア・足病医学会学術委員会は「足の創傷治療のための免荷方法の指針」を作成した.非荷重部,前足部・荷重部,足底・中足骨荷重部,踵・荷重部のそれぞれの状態に応じて,Total Contact Cast(TCC ),non Removable Cast Walker(non-RCW),治療サンダル,Charcot Restraint Orthotic Walker(CROW)ブーツ,Patella Tendon Weight Bearing(PTB)装具,RCW,短下肢装具,足底装具,靴型装具などを検討する.
潰瘍の予防や治療のためのフットウェア──2. 下肢救済領域における義肢装具士の役割と支給制度 安田 義幸 氏
義肢装具士は義肢装具士法に基づく名称独占の医療職であるが,多くが一般企業に在籍している.治療用装具は健康保険の対象となるが,糖尿病足に対しては適応できないものがあったり,保険者により支給決定の対応が異なる時もあり,現場での工夫を要している.一方,義肢装具士に対する,糖尿病足に関連するタスク・シフト/シェアが提唱されているが,義肢装具士のコストがどこからも出ないという問題がある.
足潰瘍や足潰瘍後の症例へのリハビリテーション 今岡 信介 氏
近年,大切断を回避する救肢医療が普及しているが,救肢医療では,血行再建術,デブリードマン,小切断や植皮などの外科的な対応が複数回必要となり,その間の安静に起因する筋力低下や可動域制限が生じやすい.評価,術後リハビリテーション,免荷歩行練習,日常生活動作への介入,退院後のフォローアップなど各病期を通した一貫したリハビリテーションが必要である.
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特集 糖尿病足──予防とリハビリテーションの最新アプローチ
『糖尿病合併症管理料』の創設が拓いた「下肢末梢動脈疾患指導管理加算」,「下肢創傷処置」,「下肢創傷処置管理料」等について
秋野 公造
糖尿病から切断に至るハイリスクのメカニズム
富田 益臣
誰もが気を付けるフットケア
小田原 恵,他
糖尿病足潰瘍に対する歩行機能,足部機能の影響──理学療法士の役割
河辺 信秀,他
潰瘍の予防や治療のためのフットウェア──1.処方の実際
上口 茂徳
潰瘍の予防や治療のためのフットウェア──2.下肢救済領域における義肢装具士の役割と支給制度
安田 義幸
足潰瘍や足潰瘍後の症例へのリハビリテーション
今岡 信介
●巻頭言
旅とリハビリテーション
栗林 環
●入門講座
てんかんとリハビリテーション③
自動車運転
大谷 啓介,他
●実践講座
パラスポーツの魅力を伝えるには?①
パラスポーツの導入にあたって
緒方 徹
●症例報告
脳卒中後アパシーによる身体活動量の減少が病棟歩行自立時期に及ぼす影響──アパシー症例と非アパシー症例の比較による検討
小菅 凜,他
重度記憶障害患者に対して段階づけた外的補助手段の活用がスケジュール管理に有効であった1症例
渡辺 裕生,他
●認知症者・家族をさまざまな観点や立場から支えるコミュニケーションスキル⑦
認知機能低下についての不安・家族の支援や支援者自身に森田療法を生かす
塩路 理恵子
●子供の車椅子・電動車椅子⑥
車椅子や電動車椅子を使ってできる子供のスポーツ
中村 詩子
●公募連載 勉強会どうしてますか?③
「医療・福祉研究塾(二木ゼミ)」の紹介
二木 立
●Sweet Spot 文学に見るリハビリテーション
森鷗外の『ヰタ・セクスアリス』──寄宿舎における性暴力被害
高橋 正雄
●Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「フジヤマコットントン」──「津久井やまゆり園事件・植松聖」へのアンサーとして
二通 諭
●学会印象記
第45回総合リハビリテーション研究大会
栗原 久
国際リハビリテーション研究会 第7回学術大会
今橋 久美子
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