臨床外科 Vol.79 No.8
2024年 08月号

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 食道癌治療では手術がその中心になっているが(Stage I,II,III),術後合併症の頻度がいまだ高いことが報告され,それが重要な課題になっている.National Clinical Databaseのannual reportではその頻度は20%を超え,最も侵襲の大きな手術となっている.また,施設あたりの手術件数によって入院死亡率に差があることも報告されており,術後合併症発生が予後に影響を及ぼすことも知られている.本特集では,わが国のハイボリュームセンターの技から合併症発生を極力起こさないコツを学んでいただくことを目的に,合併症の中でも頻度の高い反回神経麻痺,縫合不全を中心として,各施設が行っている工夫などを含めて解説していただいた.食道癌手術をこれからめざしている若手のみならず,日頃行っている先生方の一助になれば幸いである.

 

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ISSN 0386-9857
定価 3,080円 (本体2,800円+税)

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特集 合併症を起こさない食道癌手術!──ハイボリュームセンターの技を学ぼう

■食道癌術後合併症の現況
National Clinical Databaseからみる食道癌術後合併症と手術死亡率
掛地吉弘・他

食道癌術後合併症と予後
坊岡英祐・他

■各施設における合併症を起こさない技と工夫
国立がん研究センター中央病院の技と工夫──神は細部に宿る
石山廣志朗・他

国立がん研究センター東病院の技と工夫
藤田武郎・他

恵佑会札幌病院の技と工夫──反回神経麻痺・縫合不全を防ぐための当院の工夫
吉川智宏・他

大阪国際がんセンターの技と工夫──鏡視下食道切除術による上縦隔リンパ節郭清と胃管再建法
菅生貴仁・他

がん研究会有明病院食道外科の技と工夫──食道切除・再建術における反回神経麻痺および縫合不全軽減のための手技のコツと工夫
高橋直規・他

昭和大学の技と工夫──若手食道外科医でもできる,反回神経麻痺,縫合不全ゼロをめざした手技
大塚耕司・他

大阪大学医学部附属病院の技と工夫
山下公太郎・他

岡山大学病院の技と工夫
野間和広

愛知県がんセンターの技と工夫──ICG蛍光法による胃管血流評価とCollard変法を組み合わせた胸腔鏡・腹腔鏡手術による安全かつ根治的な低侵襲食道手術
安部哲也・他

名古屋大学腫瘍外科の技と工夫
宮田一志・他

■縦隔鏡手術における合併症を起こさない技と工夫
京都府立医大の技と工夫──神経モニタリング知見に基づく反回神経麻痺を起こさない郭清のコツ
藤原 斉・他

東大病院の技と工夫──縦隔鏡下食道切除で術中他臓器損傷を起こさないためのポイント
八木浩一・他


●腹壁ヘルニア修復術道場・3
腹壁瘢痕ヘルニア手術のための腹壁解剖
諏訪勝仁

●病院めぐり
近森病院消化器外科
塚田 暁

●臨床報告
女性化乳房と初期診断された大胸筋未分化多型肉腫の1例
館花明彦・他

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