地域言語聴覚療法学 第2版
定評ある地域言語聴覚療法学の教科書が、指定規則の改正に合わせて刷新!
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言語聴覚士養成施設で学ぶ学生に最適のテキストの改訂第2版。本領域でもっとも歴史のある本書は、今改訂で言語聴覚士学校養成所指定規則の改正に合わせ大幅に刷新。地域言語聴覚療法の理念や歴史、制度面の解説のみならず、地域における成人、小児それぞれの特徴を、事例を交えて具体的に解説している。またカラー印刷、キーポイントやコラム(Note)欄、シラバス案などの掲載により分かりやすいテキストとなっている。
*「標準言語聴覚障害学」は株式会社医学書院の登録商標です。
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序文
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第2版の序
地域言語聴覚療法とは,本書の第2章で定義されているように,「言語聴覚障害のある人とその家族が地域社会で自分らしい生活ができるよう,生活機能(心身機能・活動・参加)の維持・向上を目指して,言語聴覚士が専門的知識と技術をもって関連職種や地域住民と連携して行う活動」である.
本書の初版が発刊されたのは2019年で,今回は約7年ぶりの改訂となる.第2版の基本的な考え方は初版とそれほど変わらないが,社会の変化に伴って生まれた項目を新たに取りあげた.本書の構成は,まず第1章で地域リハビリテーションがどのように育まれてきたのか,国内外での歴史を紐解いて説明した.続く第2章と第3章では,地域言語聴覚療法を支える制度と,それが実際にどのように展開されているかを,さまざまな領域ごとに紹介した.そして第4章では,それらの制度を使った障害児・者の生活を支援する事例をあげた.最後に第5章では,災害リハビリテーションに加え,国際協力や日本語を母語としない人たちに対する多様な支援を紹介した.
「地域」とは,人が住んでいる場所を指す.その地域に住む人の健康を維持・増進するために,医療機関のみならず行政や介護施設,福祉施設や教育機関などの地域全体が連携して包括的な支援に取り組む必要がある.われわれ言語聴覚士の支援対象となる子どもから成人までのすべての人たちは自分の地域に暮らしており,その中でコミュニケーションという社会活動を営んでいる.つまり,どのような障害においても,リハビリテーションのどのステージにあっても,その中に「地域」の概念を失くしては語れない.その意味でも,多くの言語聴覚士に本書を読むことで知識をもってほしいし,おそらくそうすることが自分の臨床の幅を広げることにつながると考える.
われわれをとりまく経済や社会では,ますます情報技術の活用やグローバル化が進むとともに,家族の形態も変わっていく.そして,地域をめぐる行政の施策や法制度は今後も新しい考え方が生まれてくるだろう.それらに伴って,現在にはないサービスも今後増えると予測される.この変化に取り残されることなく,われわれ言語聴覚士は障害のある人たちの生活を考える専門家であり続けたいものである.
2025年11月
編集
西脇恵子
佐藤妙子
目次
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第1章 地域リハビリテーションの社会的背景と意義
1 地域リハビリテーション
A 地域リハビリテーションの社会的背景
B 地域リハビリテーションの定義と概念
C 地域リハビリテーションの歴史
2 地域言語聴覚療法
A 地域言語聴覚療法の定義と役割
B 地域言語聴覚療法の特徴
3 地域における連携
A 地域リハビリテーションにおけるサービスと連携
B 成人を対象とした地域における連携
C 小児を対象とした地域における連携
第2章 地域言語聴覚療法を支える制度
1 地域包括ケアシステムと制度
A 地域包括ケアシステム構築の背景
B 地域包括ケアシステム
C 地域包括ケアシステムの構築
2 医療関連の制度
A 医療保険制度
B 医療提供システム
3 介護関連の制度
A 介護保険制度
B 介護保険サービス提供システム
4 福祉関連の制度
A 福祉制度
B 児童福祉制度
C 障害者福祉制度
5 保健関連の制度
A 母子保健
B 学校保健
C 職域(産業)保健
D 地域保健
E 地域・職域連携
6 教育関連の制度
A 日本の教育に関する法制度の概要
B 特殊教育から特別支援教育へ
C 今後に向けて
7 就労関連の制度
A 障害者就労支援の基本的制度体系
B 医療機関における就労支援
C 教育から就労への移行支援制度
D 就労選択支援
E 福祉的就労から一般就労への移行支援
F 高齢者の就労支援制度
G 就労支援の課題
8 地域のインフォーマル支援
A インフォーマル資源(支援)とは
B インフォーマル資源の探し方
C インフォーマル資源の具体例:子ども食堂(地域食堂)
D インフォーマル支援の基盤となる考え方
第3章 地域言語聴覚療法の展開
1 成人
A 展開プロセス
B 情報収集から支援へ
C リスク管理
D 専門的支援
2 小児
A 展開プロセス
B 情報収集から支援へ
C リスク管理
D 専門的支援
第4章 地域言語聴覚療法の実際と事例
1 成人
A 失語症
B 高次脳機能障害
C 摂食嚥下障害
D 発声発語障害
E 認知症
F 聴覚障害
G 神経難病
H がん
I 吃音
2 小児
A 発達障害
B 重症心身障害児/医療的ケア児
C 聴覚障害
D 構音障害
E 吃音
第5章 地域言語聴覚療法における多様な支援
1 災害時の地域リハビリテーション
A 災害と災害関連死
B 災害リハビリテーションの役割と法的根拠
C 地域における言語聴覚士の災害支援とその活動例
2 地域言語聴覚療法における国際的協働
A 国際と地域
B 国際協働
C 開発途上国への知識移転時の課題
D 言語聴覚療法の国際協働の実際
E 国際協働と地域実践の相互作用
3 日本語非母語話者への支援
A 日本の在留外国人の現状
B 言語聴覚士による支援の実態
C 今後の課題
▪ 参考図書
▪ 授業プラン
▪ 索引
▪ 『標準言語聴覚障害学』全10巻の特長と構成
Note一覧
① 身体障害者手帳の交付手続き
② 医学領域と教育領域の用語の違い
③ 療育について
④ 情報通信技術(ICT)を使った医療・保健サービスの呼称の整理
⑤ 若年性認知症
⑥ 末梢性聴器の衰え
⑦ レスパイトケア
⑧ 特異的パターン
⑨ 通級指導教室による指導
⑩ 構音障害に対する評価
⑪ 構音訓練の原則
⑫ JICA海外協力隊




