精神看護 Vol.29 No.5
2026年 09月号

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いまや「AI」という言葉を聞かない日はありません。
それは医療者のみならず、患者さんも同じです。患者さんが医療者に黙ってAIを使い、不適切な助言を受けて自己診断・自己治療するリスクは、すでに各地で報告され始めています。「AIを禁じる」のは非現実的、「AIを丸ごと信頼させる」のは危険。ではどうすればいいのか。

そこで提唱したいのが、「AIナビゲーター」という新たな役割です。使いこなすための伴走がAI時代の支援者の新たな役割になります。ここでは診察前後の6事例をもとに、AIナビゲートによって5分診療が充実したものに変わっていくストーリーを、明日からの臨床で使える36のナビ技(AIをナビゲートするための技)と共に紹介していきます。

精神科の看護はAIに取って代わられるのではと心配されている方もいるかもしれませんが、人間にしかできないことに精神科の看護の本質があるはずです。AIをうまく活用すれば、患者さんを支援できる範囲が広がり、「人間にしかできないこと」に注力する時間を取り戻すことができます。

ISSN 1343-2761
定価 1,650円 (本体1,500円+税)

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特集 「AIナビゲーター」という新しい役割──ケアを深化させる36のナビ
加賀谷隼輔

拡張する精神科医、拡張する看護師──5分診療を「処理」から「対話」

事例1:感情の言語化が苦手な患者さん──言葉にならない感情に、AIで〈名前〉を与える

事例2:認知の歪みが強い患者さん──反論を受け付けない患者に、AIで〈別の窓〉を開く

事例3:副作用が恥ずかしくて言えない患者さん──人に言いにくい副作用を、AIに代弁してもらう

事例4:抽象的な質問に答えられないお子さんと、その回答を代弁してしまう親御さん──AIに抽象的な質問を具体的な質問へ翻訳してもらう

事例5:AIの回答を鵜呑みにして減薬してしまった患者さん──「答えを聞く」から医療者への「質問を作る」に、AIの活用を軌道修正する

事例6:複数の揺らぎの重なりを整理できない患者さん──AIを用いて情報の断片をつなぎ合わせる


■特別記事
身体治療の際の、身体的拘束最小化の工夫を共有しませんか?──読者の皆さんの工夫を教えてください
大谷朋耶、屋敷久恵、吹上大祐、館岡賢太、佐藤真帆

フィンランドで考えた精神看護教育と対話の可能性──Lapland UAS短期研修から
石橋佐枝子、遠藤心愛


●患者さんのあの訴え、実はこうだった!…4
ニヤニヤしながら「やってやりました」と、破壊的行動を見せつけてくる患者さん
則村 良

●精神症状のある方の身体にまつわる臨床判断…3
腎臓は体の「バランサー」
榎田園子

●クライシス・プラン──本人と支援者で重ねるブラッシュアップ…4(最終回)
その人らしい生活を支えるために
中村義幸

●アウトリーチチームの探偵Daytimeスクープ!──暮らしの“七不思議”に会いにいく…2
京都駅へ向かうよしこさん(仮名)──アウトリーチしてはいけない「聖域」調査
舘澤謙蔵

●突撃! あなたの街の対話ロジカルスペース…8
高齢者とのかかわりで大切にしたい言葉と態度
星野概念

●当事者研究のスキルバンク…55
本日の研究者:きよしさんといさおさん
本日のスキル:愛をもって正直になる法
べてるの家


●読者投稿コーナー
「行ってみたら楽しいって!」はケアなのか?──「その人らしさ」、拒否、そして善意に潜む暴力性
清水隆裕

●レポート
APNET、初の対面イベントを開催!──精神科医療者と鍼灸師が専門性の垣根を越えて交流
編集部

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