精神看護 Vol.28 No.5
2025年 09月号
特集 “偶然性”に本質を見出す人たち 安全基盤でこそ何かが起こる!
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その人には名前の付いた疾患がある(っぽい)。その疾患は検査により診断がなされ(るかもしれない)、その疾患には行うべき治療があり(場合によっては、行うべきでない)、回復の確率はXX%である(今まで調べた範囲では)。
現在、広く行われている医療は、行為1つ1つに必然性を持たせ、医療者が立てた目的に向かって、医療チームが統一された意識のもとに進めるという営みである。しかし、その実は、カッコ書きのような不確実性を内包している。
必然を中心に進められる医療は(精神医療の現場では特に)、圧力として受け手にのしかかることがある。そこで、本特集では、医療からいったん“必然”を分離し、その人に起こる“偶然”に着目して、医療・ケアを組み立てることを考える。その人に起こる偶然とは何か、偶然はどのように起こるのか、起こった偶然をどのようにキャッチし対処するのか。対談を含む計9編の論考にて、さまざまな方向から検証する。(編集部)
ISSN | 1343-2761 |
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定価 | 1,650円 (本体1,500円+税) |
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特集 “偶然性”に本質を見出す人たち──安全基盤でこそ何かが起こる!
私の安心の途中経過
坂口恭平
■対談
「ねらうとうまくいかない」──酒造りと精神医療がシェアする、狙わないから生まれるもの
石川達也×星野概念
■特集巻頭言
「作る」ではなく「造る」の現象
星野概念
対人支援の場としての偶然性の時空
高木俊介
自助グループ主宰者が考える安全基盤と偶然性
横道誠
偶然という営み
村瀨孝生
対話のクラウドを眺めて
藤原雅司
偶然を取り込む身体
佐藤友亮
たまたま自律しながら、うっかり自立する
鞍田愛希子
滞留がもたらす偶然なできごと
小畑あきら
■特別記事
オルタナティブなケアとしてのアート──障害からアートへ
大崎晴地
■レポート
障害と美の多様性──視覚・触覚・感性が交わる対話と創造の場
米倉まな
●新連載
感情ノート…1
manna
本当の退院支援ってこういうこと…1
ソーシャルワークって何? 退院するってどういうこと?
戸田竜也
●巻頭イラスト
こいけぐらんじ
●書評家・スケザネがたどる、中井久夫はこんなときどう言ったか…2
なぜ中井久夫は「文章を書くこと」と「建物を建てること」を同一視したのか?
中井久夫とポール・ヴァレリー その1
渡辺祐真
●ベルリン演劇留学記──演劇とケアの濃密な時間…2
見ることで見られ続ける、劇場という場所
野村眞人
●偶然、でくわす精神療法──「いつものケア」からこぼれる小さなセラピー…5
「制度による作業療法」は、世界を再構築する治療になる
橋本和樹
●突撃! あなたの街の対話ロジカルスペース…2
長野県上田市で出会った、驚きの支援コミュニティ!
星野概念
●たくさんの人の声、集めました!…28
みんなのキャリアを描いてみよう
精神科わいわい
●当事者研究のスキルバンク…49
本日の研究者:浅野さん
本日のスキル:「言葉を変えて」これでいいのだ法
べてるの家
●読者投稿
当事者の目線を意識して
双極性感情障害の当事者の夫
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