臨床検査 Vol.69 No.2
2025年 02月号
今月の特集 出血と凝固異常
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凝固異常が病的出血の原因の1つであることは教科書的事実ですが、その診断は必ずしも容易ではありません。原因が特定できない凝固検査異常に遭遇することに加えて、APTTやPTといった凝固時間が正常または軽度延長するだけの凝固異常症が存在します。最近では、特記するべき既往歴がないにもかかわらず外傷・分娩・手術に伴う重篤な出血をきたす事例の存在に注目が集まっています。凝固因子活性値に基づいて軽症と診断される血友病の場合、日常での病的出血は軽度または欠けておりAPTTも正常またはごく軽度の延長のため、診断が逃されたままそのような事態に至ってしまう可能性があり、イベントを未然に防ぐためにも的確なアプローチが求められています。
本特集では「出血と凝固異常」というテーマの下で、第一線で活躍されている方々に解説いただきました。凝固検査に関する再考と凝固異常症の病態に対する理解の一助となれば幸いです。
ISSN | 0485-1420 |
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定価 | 2,530円 (本体2,300円+税) |
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今月の特集 出血と凝固異常
出血性凝固異常の検査診断の考え方
岡本 好司
第VIII因子(FVIII)欠乏(先天性血友病A・後天性血友病A)
松本 智子
第IX因子欠乏症(血友病B)
藤井 輝久
第XIII因子欠乏症
橋口 照人
フィブリノゲン異常症
鈴木 敦夫
その他の出血性凝固因子異常
篠澤 圭子
von Willebrand因子(VWF)欠乏
岡本 修一,他
出血をきたさない凝固因子欠乏
徳永 尚樹
先天性α2-プラスミンインヒビター欠乏
窓岩 清治
先天性プラスミノゲンアクチベータインヒビター1欠乏症
岩城 孝行,他
●今月の! 検査室への質問に答えます㉒
PT正常,APTT延長,APTTクロスミキシング試験ではインヒビターパターンが出現,外注による検査でループスアンチコアグラント(LA)は陰性である症例に遭遇しました.これらの検査結果の解釈について相談を受けた場合,どのように対応すればよいでしょうか?
岡 周作
●リレーエッセイ 私のこだわり⑨
指導者として学会発表をサポートする
小堺 利恵
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