看護管理者のコンピテンシー・モデル事例集 第2版
書き方とその評価
看護管理者に必要な「思考」と「行動のポイント」がこの1冊に!
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高い成果・業績を生み出すための行動モデルである、「看護管理者のコンピテンシー・モデル」。本書では、虎の門病院の実践の中で新たに磨き上げた116の事例を基に、組織を動かし、成果をあげる行動特性を詳しく解説する。看護管理者の必携書、待望の改訂版!
編集 | 看護管理コンピテンシー研究会 |
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発行 | 2025年04月判型:B5頁:156 |
ISBN | 978-4-260-05762-2 |
定価 | 3,300円 (本体3,000円+税) |
更新情報
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序文
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はじめに
『看護管理者のコンピテンシー・モデル事例集』を最初に出版したのは,2015年9月であった。このモデルは,当時,国家公務員共済組合連合会虎の門病院副院長・看護部長であった宗村美江子氏を中心に,効果的な看護管理者の育成を目的として,スペンサーらの『コンピテンシー・マネジメントの展開』1)に基づき,帰納的な手法で,2005年から2年余りをかけて作られた。以後,2007年からこのモデルを看護管理者の教育,指導,評価の場面で運用している。
このモデルの最大の特徴は,実践の場で成果をあげることを重視し,具体的な看護実践の場を事例として取り上げ,コンピテンシーの発揮状況をトップマネジャーの看護部長らと共有する運用方法にある。モデルには,16のコンピテンシーそれぞれに0~5までの6段階の行動特性が表現されている。コンピテンシーとは,意図をもった成果をあげる行動特性のことを指し,管理実践の場面で,看護管理者自身が「どのような考えでどのように行動したのか」を事例として場面を再構築し,そのプロセスを通してコンピテンシーの発揮を確認している。
モデルの運用開始から18年が経過し,1つの病院で始めた取り組みは,設置主体が同じ国家公務員共済組合連合会の全32病院で導入され,他にも複数の施設で導入されるまでに拡大している。
本書は,これまでの運用実績から,モデルの示す行動特性について,より明確に理解しやすくなるよう事例の全面改訂に取り組んだ。1つひとつの事例について,どの部分がコンピテンシーの重要な要素にあたるか,また,コンピテンシーの発揮が評価される際のポイントを強調した内容になっている。さらに,最新のモデルの運用状況についても説明している。
本書が,このモデルの理解を深め,実践的に活用していただくための一助となれば,著者一同望外の喜びである。
2025年3月
著者を代表して
若本恵子
1)ライル・M・スペンサー,シグネ・M・スペンサー著,梅津祐良,成田攻,横山哲夫訳:コンピテンシー・マネジメントの展開[完訳版].生産性出版,2011.
目次
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はじめに
第1章 コンピテンシー・モデルの概要
「コンピテンシー」とは
コンピテンシー・モデルの設計
コンピテンシー・モデル一覧
コンピテンシー・モデルの活用
導入する意義,目的を明確化する
コンピテンシー・モデルを共通理解する
運用マニュアルを作成する
事例を書く
評価をする
第2章 コンピテンシー・モデル116事例
事例の読み方
クラスター 〈達成とアクション〉
達成重視
イニシアティブ
情報探求
クラスター 〈支援と人的サービス〉
対人関係理解
顧客サービス重視
クラスター 〈インパクトと影響力〉
インパクトと影響力
クラスター 〈マネジメント能力〉
他の人たちの開発
指揮命令──自己表現力と地位に伴うパワーの活用
チームワークと協調
チーム・リーダーシップ
クラスター 〈認知力〉
分析的思考
概念化思考
クラスター 〈個人の効果性〉
セルフ・コントロール
自己確信
柔軟性
組織へのコミットメント
第3章 コンピテンシー・モデルの活用
コンピテンシー・モデルの汎用性
活用方法の実際
運用の評価
おわりに