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第2882号 2010年6月7日


産学官連携でデバイス・ラグの解消を


田尻久雄会長
 第79回日本消化器内視鏡学会が5月13-15日,田尻久雄会長(慈恵医大)のもとグランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)にて開催された。本紙では,特別企画「医療機器・医薬品研究における産学官共同研究のあり方」から,デバイス・ラグ解消に向けた取り組みを議論したパネルディスカッション(司会=田尻氏,フリーアナウンサー・関谷亜矢子氏)のもようを報告する。

 パネリストは,近藤達也氏〔医薬品医療機器総合機構(PMDA)〕,森嶌治人氏(オリンパスメディカルシステムズ/日本医療器材工業会),北野正剛氏(大分大),上村直実氏(国立国際医療研究センター国府台病院)の4氏。

 近藤氏は,PMDAで取り組む「医療機器審査迅速化アクションプログラム」を紹介するとともに,レギュラトリー・サイエンスへの理解と産官学に国民を含めた連携を推進するというPMDAの基本戦略を語った。これに対し北野氏は,PMDAの仕事が外部からは見えにくいのではないかと問題提起。上村氏は,現状ではどの機器・医薬品に治験が必要なのかわからないためPMDAで明確にしてほしいと要請するとともに,メーカーの人材がPMDAに参加できる仕組みが必要だと主張した。また森嶌氏は,メーカーの立場から内視鏡治験の不確実性と負担が大きい現状を訴えるとともに,メーカー自身も治験を学び知識を増やすことが審査期間の短縮につながるとの見解を示した。

 パネリストの議論を受け田尻氏は,産学官と国民が一丸となって協力し合える体制の構築をあらためて呼びかけるとともに,日本消化器内視鏡学会も世界規模で内視鏡の発展に貢献していくことを宣言し,医療機器開発の推進を訴えた。