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第2741号 2007年7月23日


看護診断による専門用語体系の確立へ

第13回日本看護診断学会開催


 第13回日本看護診断学会が6月2-3日,小笠原知枝会長(広島国際大)のもと,大阪市のグランキューブ大阪(大阪国際会議場)で開催された。

 今大会のテーマは「看護の専門性を活かす看護診断」。医療の高度化,専門分化が進む中,日本看護協会では現在,専門看護で9分野,認定看護で17分野を特定している。こうした専門領域・分野をオーソライズするためには,各分野の専門用語体系を確立する必要がある。その際に国際的に広がりを見せている看護診断用語が大きな役割を果たす可能性が生じる。

看護診断を世界の共通言語に

 NANDA-International(NANDA-I)の次期会長ディッコン・ワイヤーヒューズ博士は,NANDAで初の米国人以外(英国人)の,しかも初の男性の会長となるが,がん看護のスペシャリストでもある。ワイヤーヒューズ氏は,招聘講演「共通言語としての看護診断の国際化」の中で,これまで米国の主導で進められてきたNANDAが2003年にNANDA-Iとなったことを契機として,米国以外の文化圏での看護現場の実情を反映するような,新しい看護診断用語の提案をしてほしいと呼びかけた。

 また,看護診断の教育と研究分野で活躍中のマーガレット・ラニー博士は,第1回大会(名古屋),第8回大会(青森)以来の来日である。ラニー氏は,招聘講演「臨床・教育・研究における模擬事例の活用」の中で,看護診断の正確性を求める立場から,教育と研究の場においては,信頼性が高く,妥当性のある模擬事例を選択することの重要性を強調し,実例をあげてガイドラインを示した。

 大会ではこのほか,入門講座から教育講演,レクチャー,ワークショップ,事例セッション,一般演題,シンポジウムと,さまざまなレベルの参加者に対応したコーナーが設けられた。学術大会の主な内容は,日本看護診断学会の学会誌『看護診断』に紹介される。 なお次回は,2008年7月5-6日,横浜市のパシフィコ横浜で中木高夫会長(日赤看護大)のもと「看護診断をささえる中範囲理論」をテーマに開催予定で,新しい試みとして,寄せられた事例にどのような看護診断をつけるのが適当かを検討する事例相談というコーナーが設けられるとのことである。