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第2723号 2007年3月12日


先輩ジェネラリストと創る“斜めのつながり”

「第1回Generalistをめざす若手医師のためのセミナー」開催


 「第1回Generalistをめざす若手医師のためのセミナー」が1月13-14日,東大医学部(東京都文京区)にて開催された。このセミナーは,プライマリ・ケア教育連絡協議会(日本プライマリ・ケア学会,日本家庭医療学会,日本総合診療医学会,地域医療振興協会,在宅かかりつけ医を育てる会で構成)に昨年設置された後期研修ワーキンググループの主催によるもので,学生1人を含む45人が参加。ジェネラル志向の若手医師が全国から集い,将来を語り合った。


 初日の冒頭では,参加者全員の自己紹介(アイスブレイク)があり,ジェネラリストをめざすうえで困っていることをそれぞれが語り,「まわりにロールモデルがいない」「学ぶ環境がない」などの声があった。新医師臨床研修制度が始まり,プライマリ・ケア領域に関心を持つ学生・研修医が増えてきているものの,初期研修修了後の進路に不安を抱えている現状が浮き彫りとなった。

ワークショップ「検査前確率を上げるための身体所見」のもよう。市立堺病院で使用されている小テストを,グループで相談しながら解答していく。
 小泉俊三氏(佐賀大)による基調講演「プライマリ・ケア教育のおかれている現状」では,プライマリ・ケア領域の制度的側面や米国の現状が紹介された。続いて,シンポジウム「各領域におけるプライマリ・ケア,その臨床と教育の現状と課題」では,草場鉄周氏(北海道家庭医療センター),川尻宏昭氏(名大)ら卒後10年目前後の医師7名が,家庭医療,総合診療,プライマリ・ケア,在宅診療,地域医療,救急・ER,女性医師とGeneralist,の現状を,それぞれのキャリアパスとともに語った。

 その後は,「検査前確率を上げるための身体所見」「ジェネラリストのためのEBM講座」「EBMとNBMを統合した患者中心の医療」の3題に分かれて,講師らとともに2時間のワークショップが行われた。2日目の午前には全体ワークショップ「プライマリ・ケアの後期研修で目標とする医師像とは:救急から在宅まで」が行われ,グループごとにジェネラリストの将来像が発表された。

 セミナーは開催直前の告知だったにも関わらず,全国から定員を超える応募があった。参加者らはワークショップだけでなく,懇親会でも第一線で働く先輩ジェネラリストや,志を同じくする同年代の医師と親睦を深めることができたようだ。後期研修ワーキンググループ世話人の木村琢磨氏(国立病院機構東埼玉病院)は,「ジェネラルを志向する後輩が多くいることがわかった。多くの施設の人たちが情報を共有しながら,“斜めのつながり”を今後も作っていきたい」と語っている。なお,セミナー報告は,プライマリ・ケア教育連絡協議会のHPからも閲覧できる。