特集 総合力で対応する Emergency/Intensive Care Medicine 内科医ができる初期治療:応援が来るまでにデキること
ISSN | 0025-7699 |
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定価 | 6,160円 (本体5,600円+税) |
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特集にあたって
本特集号は守備範囲の広い内科医がさまざまな状況で初期対応を求められたときを想定して企画しました.内科疾患のバリエーションはとても豊富ですので,救急外来では馴染みのない愁訴への対応が求められたり,病棟急変では経験の少ない疾患に対応しなければならなかったりするかもしれません.
対応に不安を感じた際にやるべきことは応援を要請することなのですが,そのアクセスは状況によって異なります.本特集号がその応援が来るまでに患者を安定化させるためのヒントとなり,担当医の安心感につながるようなものになればと思います.
そのための工夫として,以下の二点を挙げたいと思います。最初の一点は,診断がはっきりしていない場合の対応を念頭に置いた症候別の項目と,馴染みのない疾患への対応を想定した疾患別の項目を挙げました.これによって,どのような状況でも最初の一歩が踏み出せるようになっています.もう一点は,専門外の医師にとっては人生で一度遭遇するかどうかという稀な疾患の対応を挙げました.教科書でも記載が多くなく,資料を探そうとしても探しにくい疾患にページを割くのは意義がある一方で,売上を気にする雑誌媒体では異例のことです.多くの人が頻繁に使う項目にはなりませんが,いざというときの対応として生涯にわたってそばに置いておけるものになったのではないでしょうか.
この特集を組むにあたって上記のようなわがままを聞いてくださった編集部・編集委員のみなさま,魅力ある原稿をくださった執筆者のみなさまに厚く御礼申し上げ,本特集号によって現場の苦悩が少しでも解消されることを祈っております.
舩越 拓
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特集 総合力で対応する Emergency/Intensive Care Medicine
──内科医ができる初期治療:応援が来るまでにデキること
■特集にあたって
舩越 拓
■第1章 重症患者の基本であるABCDの評価を深めるための生理・解剖学
1 気道:気道の解剖と気道確保
菅井 七海,岩永 航
2 呼吸:呼吸不全患者の身体診察
加茂 徹郎
3 循環:循環生理の基本的な考え方と末梢への酸素供給
山川 光哉,中村 謙介
4 意識障害:意識障害とはどのような病態なのか
松川 紘之,横堀 將司
■第2章 症候別アプローチ──病棟急変やERにおける対応
5 心停止
鈴木 亮,佐藤 浩之,武田 聡
6 ショック
近藤 貴士郎
7 発熱
東 秀律
8 動悸
吉田 有美香,後藤 縁
9 失神
中山 由紀子
10 痙攣
廣田 創紀,西川 佳友
11 呼吸困難
増井 伸高
12 頭痛
迫田 朋佳,菅谷 明彦
13 胸痛
秦 龍彦,林 寛之
14 腹痛──ERの腹痛診療で失敗しないための3つの心得
大澤 亮匡,鱶口 清満
15 めまい
坂本 壮
16 意識障害
本間 洋輔,石垣 佳織
17 麻痺
溝辺 倫子
18 食欲不振
西松 篤則,竹内 慎哉
19 吐下血
瀬良 聡
■第3章 ICUにおける基本──by systemでの患者把握
20 なぜ一般病棟ではby problemな考え方が多いのに,ICUではby systemで考えるのが主となるのか──どのような利点・欠点があり使い分けるべきか
増田 陽平,則末 泰博
21 by systemにおける基本その①──鎮痛・鎮静と意識レベル,呼吸器設定と呼吸状態の把握,循環動態
山本 亮,瀬尾 龍太郎
22 by systemにおける基本その②──腎とin/out,電解質異常
松岡 慶朗,飯尾 純一郎
23 by systemにおける基本その③──肝胆膵,消化管,栄養
松岡 慶朗,飯尾 純一郎
24 by systemにおける基本その④──血液凝固,血糖内分泌,感染症,予防
金城 昌志,安宅 一晃
■第4章 内科医が一般病棟・ERで出合いうる疾患
25 敗血症
津下 詩帆,近藤 豊
26 急性呼吸窮迫症候群(ARDS)
片岡 惇
27 脳炎
杉田 陽一郎
28 髄膜炎
藤井 裕菜,田頭 保彰
29 脳卒中
福永 宗一郎,塩尻 俊明
30 間質性肺炎急性増悪
伊藤 光,藤本 裕太郎
31 喘息・慢性閉塞性肺疾患(COPD)増悪
倉原 優
32 喀血
人見 秀
33 急性心不全
杉崎 陽一郎
34 感染性心内膜炎
織田 錬太郎
35 急性心筋炎
渡邉 将央
36 弁膜症
太田 絵里,上月 周
37 急性冠症候群
中川 義久
38 心房細動
新井 順也
39 不安定な徐脈
入江 仁
40 高血圧緊急症
茂野 綾美
41 急性肝不全
富田 啓介
42 急性膵炎
北村 伸哉
43 胆囊炎・胆管炎
大野 裕文,髙田 直和,伊藤 香
44 腸管虚血
坂本 貴志
45 糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)・高血糖高浸透圧症候群(HHS)
大川 宗秀,山岸 雅人,山本 奈緒
46 甲状腺クリーゼ
副島 佳晃,大塚 勇輝,大塚 文男
47 血栓性微小血管障害症
三反田 拓志
48 急性白血病
横山 泰久
49 発熱性好中球減少症
古谷 賢人,伊東 直哉
50 電解質異常
仲吉 朝基,九鬼 隆家,綿貫 聡
51 アルコール離脱──離脱予防と離脱の対処
湯本 洋介
52 悪性腫瘍緊急症
中根 実
53 劇症型抗リン脂質抗体症候群
須藤 航,金城 光代
54 壊死性軟部組織感染症
志賀 隆
55 熱中症・低体温症
神田 潤
56 急性医薬品中毒
喜屋武 玲子
57 カテーテル関連感染症(CRBSIとCAUTI)
柏木 克仁,吉澤 定子
■第5章 集中治療で出合うデバイスの基礎知識
58 人工呼吸器──モード設定の考え方
永井 佳裕,方山 真朱
59 心エコー──循環動態把握のための基礎知識
南 健太郎,石津 智子
60 Aライン──波形ボリュームってどこまでわかる?
伊藤 優太,久志本 成樹,亀山 恒
61 体外式膜型人工肺(ECMO)
川上 将司
62 IABP,IMPELLA
齋藤 研,澤田 賢一郎
63 持続的血液濾過透析(CHDF)
小尾口 邦彦
64 脳室ドレナージ,スパイナルドレナージ
松本 学
65 救急の脳波と,持続脳波モニタリング
音成 秀一郎
■第6章 内科医も押さえておきたいTips & Topics
66 気管切開──一般知識とトラブルシューティング
松本 丈雄,志馬 伸朗
67 急性出血時の薬剤の中止と再開の判断
井上 遼大,山田 万里央,北野 夕佳
68 高次施設への転院搬送をどのように決断し安全に行うか
横山 和久
69 システムで病棟急変を未然に防ぐには
櫻井 千浪,藤谷 茂樹
70 救急外来,集中治療室におけるACPとは?
三井 恵