医師のための生成AI超活用術
本質を知り使いこなす
生成AIの本質を知り、使い、最短で成果を出す! 医師の新必須スキルをこの一冊で!
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生成AIは驚異的な速度で進化を続け、もはや「使うか使わないか」ではなく「どう適切に使いこなすか」が問われる時代となっている。本書では、医師が生成AIを表面的に利用するのではなく、その本質を理解したうえで主体的に活用できるようになることを目指す。第Ⅰ部では本質論を、第Ⅱ部では実務に即した活用術を解説。“本質×活用術”、医師の新必須スキルをこの一冊で!
| 著 | 三澤 将史 |
|---|---|
| 発行 | 2026年04月判型:A5頁:272 |
| ISBN | 978-4-260-06547-4 |
| 定価 | 3,960円 (本体3,600円+税) |
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- 序文
- 目次
- 書評
序文
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まえがき
私とAIの出会いは2013年に遡る。「誰でも内視鏡診断を高精度でできるようにしたい」という同僚の森悠一先生の提案を受け,コンピューター診断の研究を本格的に始めた。当時は人工知能という言葉自体がほとんど使われておらず,学会で自動診断を発表すると茶化すようなコメントを頂戴したこともあった。幸い上司や医工連携研究先,共同研究企業にも恵まれていたが,研究自体は決して順風満帆ではなかった。そんな折,医用画像工学の分野にディープラーニングが登場し,その画期的な精度に魅了された私は,自らプログラミングを学びAIを作ろうと決意した。多くの人の力と叡智を結集し,2018年にEndoBRAINが日本初のAIを活用した内視鏡診断支援用プログラム医療機器として薬機法承認を受け,内視鏡領域への普及が進んでいる。
内視鏡AIの開発から社会実装の過程で痛感したことは,精度の高いAIを作っても,実世界のパフォーマンスを向上させるのには大きなハードルがあるということだ。そんななか2022年にChatGPTが登場し,AIは一気に民主化された。専門知識がなくともさまざまな領域で高いパフォーマンスを発揮しうる時代の到来である。一方でメンタルヘルス相談での不幸な転帰やディープフェイクの悪用など,不適切な使用も取り沙汰されている。どれほど便利なツールでも,正しく使わなければその恩恵は受けられない。
医療者も例外ではない。臨床相談や論文執筆にAIを使い「楽になった」「時短できた」という声をよく聞くが,本質的なAI活用とは楽をするためではなく今まで到達できなかった高みに踏み込むためのものであるべきだ,そう考えていた2025年7月,医学書院の岩間さんからの依頼を機に「これだ」と本書の企画が動き出した。執筆中の大幅なAIのアップデートに泣きそうになることも多々あったが,2025年末までの情報をぎりぎり盛り込めたことにほっとしている。本書がAIを活用する皆さんの役に立てば幸いである。
2026年2月
三澤 将史
目次
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第Ⅰ部 医師として生成AIを使うということ
第0章 生成AIを使っていますか?
第1章 生成AIの本質を理解する──原理とメカニズム
1.0 なぜ生成AIの原理とメカニズムの理解が必要か?
1.1 生成AIの基本概念
1.2 生成AIのテキスト単位「トークン」
1.3 生成AIのテキスト生成メカニズム
1.4 生成AIの原理を知る──これまでの進化の歴史
第2章 生成AI全盛時代に人間が考える意味
2.1 生成AIは魔法か? それともただの数式か?
2.2 人間が考えるということとは?
2.3 生成AIは人間を堕落させるのか?
2.4 医療で生成AIを使用してよいのか?
2.5 あなたは生成AIを活用する研修医を適切に指導できますか?
2.6 臨床におけるAI依存のリスク
2.7 臨床教育における適切な生成AI使用法
2.8 研修医として生成AIと向き合う──学習の加速装置
2.9 専攻医として生成AIを活用する──キャリア形成の効率化
2.10 ベテラン指導医への提言──変化を恐れず,本質を見据える
2.11 何をどこまで任せるか?──ケンタウロスとサイボーグ
2.12 生成AIを使いこなせ
第3章 主要AIの全体像──構造と特性
3.1 ChatGPT
3.2 Gemini
3.3 Claude
3.4 NotebookLM
3.5 AIエージェント(Genspark,Manus,Skywork)
3.6 医療特化AI(MedGen Japan,OpenEvidence)
3.7 論文検索AI(Elicit,Consensus,SCISPACE)
第Ⅱ部 医師のための生成AI超活用術
第0章 活用の前に絶対に押さえておきたいこと
0.1 生成AIの「噓」──ハルシネーションとその理由
第1章 医師のための生成AI初期設定
1.1 推奨設定 1:学習されないように設定する
1.2 推奨設定 2:メモリ機能をオフにする
1.3 推奨設定 3:カスタム指示で生成AIを賢くする
1.4 推奨設定 4:よく使う指示のショートカット登録
1.5 推奨設定 5:Markdown記法を用いて入力する
第2章 プロンプトの極意
2.1 プロンプトとは
2.2 プロンプトを構成する3つの要素
2.3 プロンプトの使い分け
2.4 プロンプトの極意:「アウトプット」を具体的にイメージする
2.5 プロンプトマル秘テクニック
第3章 医師として生成AIを使いこなす──日常業務編
3.1 テキスト生成と翻訳への生成AIの活用
3.2 院内文書・ビジネスメール作成の効率化
3.3 データ分析と統計解析のサポート
3.4 画像からの文字起こし(OCR)と情報抽出
3.5 Excelデータからのグラフ作成と可視化
3.6 ポスターやイラストなどの画像生成
3.7 Web検索機能の活用と情報収集
3.8 プロジェクト機能とGPTs
3.9 Google Formの作成
第4章 医師として生成AIを使いこなす──研究・論文編
4.0 医学系研究における生成AIの忖度問題とその対策
4.1 論文要約と抄読会への生成AIの活用
4.2 英文アカデミックライティングへの生成AIの活用
4.3 文献検索への生成AIの活用
4.4 論文執筆への生成AIの活用
4.5 MCPを使って生成AIを使い倒す
4.6 PubMed MCPをChatGPTで使う方法
4.7 統計解析への生成AIの活用
4.8 スライド作成への生成AIの活用
4.9 Vibe coding(Claude Code,Gemini CLI,Codex CLI)の始め方と文章執筆への応用
4.10 Vibe codingでChrome拡張を作ってみよう
4.11 ローカルLLMの導入方法とおすすめモデル
4.12 思考力向上ツールとしての生成AIの活用
付録
おすすめのSNSアカウント
コマンドプロンプト・ターミナルの使用方法
MCPの手動設定
あとがき
索引
Column
GPT-3がオープンソースにならなかった理由
有料プランはどこから契約するのがお得?
医療分野でDeep Researchは使える?
生成AIに考える余裕を与える
AIの使い分け
入力してはいけない情報の具体例
情報漏洩を心配するなら,まず行うべきこと
プロンプト集ではない,プロンプトは簡単だ!
ChatGPTの多言語対応
Geminiを使ったGmail時短術
Pythonと統計
定番の統計ソフト
便利なスクリーンショット方法
生成AIの出力結果における文字化け対策
Web検索に特化した生成AI
RAGとは
筆者おすすめの統計ソフト:EZR
書評
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生成AI時代を迎えた医師たちへの必読の一冊
書評者:平澤 俊明(がん研究会有明病院上部消化管内科胃担当部長)
私はいつも,書籍を「まえがき」と「あとがき」から読み始める。そこには著者の思いや,読者に最も伝えたいメッセージの核心が凝縮されているからだ。本書も同様に読み進めると,三澤将史先生が生成AIを単なる一過性の流行ではなく,医療の未来を担う本質的な変革として捉えていることが,強く伝わってきた。
さらに驚かされたのは,プロジェクト始動からわずか半年で書き上げられたという驚異的な過程である。私自身,これまで医学書を執筆してきたが,企画から出版までには通常数年を要する。多忙な臨床や研究を続けながら,この内容を半年でまとめ上げた三澤先生の集中力と行動力には敬服するほかない。
三澤先生は,大腸内視鏡AI「EndoBRAIN®」の開発を主導し,薬事承認まで導いた日本の医療AI分野の第一人者である。そのような最前線の研究者でありながら,本書では専門家の視点を押し付けることなく,AIに初めて触れる医師にもわかりやすく解説している。
本書の最大の魅力は,生成AIの本質を理解するための土台を築いてくれる点にある。近年はAI活用術やプロンプト集を扱った書籍が数多く出版されているが,本書はそれらとは一線を画す。AIが文章を生成する仕組みや「トークン」という基本概念から解説し,なぜハルシネーションが生じるのかも論理的に理解できる。仕組みを知ることで,AIを過信せず,その特性を踏まえて活用する視点が身に付く。
また,生成AIを日常的に利用する若手医師が増える中,指導医はどのように教育すべきかという重要なテーマにも触れられている。AIを使うべきか否かではなく,どのように向き合い,使いこなすべきかという視点は,多くの医療者に示唆を与えるだろう。
もちろん実践的な内容も充実している。ChatGPTやClaudeをPubMedと連携させた文献検索の効率化や,論文作成・資料作成への活用法など,明日からの診療や研究に役立つノウハウが数多く紹介されている。
さらに,プログラミング経験がなくても自分専用のAIツールを構築する方法や,個人情報を外部に送信せずに利用できるローカルLLMの導入法まで解説されている。購入者限定のWeb付録には実践的なプロンプト集も用意されており,すぐに活用を始められる点も魅力である。
生成AIは医療を確実に変える。ただ,その進化の速さに,多くの医師が期待と戸惑いの間で揺れているのも事実だ。本書は,私たちがAIと主体的に向き合い,安全・効果的に活用するための指針を示してくれる。
AIの活用に迷う医師から,すでに実践している医師まで,本書がもたらす気付きは実に多い。変化の激しい時代だからこそ,折に触れて読み返したくなる価値ある一冊である。
生成AIを「使う」前に「わかる」ための一冊
書評者:松井 健太郎(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター病院睡眠障害センター長)
「生成AIが大事なのはわかる。でも,結局どう使えばいいのか」
そう感じている医師は,決して少なくないはずです。ChatGPTを少し触ってはみたものの,医療の現場でどう生かせばよいのか,そもそも何が得意で何が苦手なのか,もやもやを抱えたままの方も多いのではないでしょうか。本書『医師のための生成AI超活用術―本質を知り使いこなす』は,その「もやもや」に正面から答えてくれる一冊です。
まず驚かされるのは,原理からの丁寧な解説です。トークンという単位,トークナイザーによる文章の分割,トランスフォーマー,スケーリング則など,生成AIの「中身」が,医師にも届く言葉で順を追って説明されています。また,AIが得意なことと苦手なことの両方をフェアに示してくれるので,過度な期待にも過度な不信にも傾かずに済みます。引用文献がしっかり添えられているのも誠実で素晴らしいです。
ツール紹介の幅広さも本書の魅力です。ChatGPTを軸にしつつ,ClaudeやGemini,NotebookLM,論文検索に使えるAIツールが紹介されてますし,さらにはGensparkやManusのようなAIエージェントツールまで,幅広く取り上げられています。臨床現場での活用,論文検索や執筆といった研究での活用,そしてClaude CodeやCodexを用いたVibe coding,ローカルLLMの活用まで,基礎から今後の展望まで,一冊の中で自然につながっています。
私自身,『医療者のためのChatGPT―面倒な事務作業,自己学習,研究・論文作成にも!』『医療者のためのChatGPT BEYOND―文献検索,申請書・論文作成,学会発表…ここまでできるのか!』(共に新興医学出版社)という書籍を執筆してきました。だからこそ,本書の網羅性と構成には圧倒されました。自分の本では十分に扱いきれなかった範囲まで,これほどバランスよく整理されている。これだけの内容を一人で書き上げた三澤将史先生には,同じ書き手として深い敬意を覚えます。
すでに生成AIを使いこなしている方には,一部はおさらいに感じられるかもしれません。それでも,これから生成AIを学びたい医師,あるいは「なんとなく使ってきたけれど原理は曖昧なまま」という医師にとって,本書は最良の出発点になります。最初から全てを覚える必要はありません。まずは原理の章に目を通し,気になったツールを一つ試してみる,それだけで,生成AIとの距離はぐっと縮まるはずです。
率直に「隙がない」と感じる一冊でした。生成AI時代を医師としてどう生きるか。その土台を,安心して託すことのできる本です。
全ての医師が今すぐ読むべき生成AIの教科書
書評者:平澤 俊明(がん研究会有明病院上部消化管内科胃担当部長)
医局のデスクにて。PC画面を見つめていたレジデントが,振り返って指導医に話しかける。
レジデント: 先生,生成AIの勉強本を探してるんですけど,どれもコピペの裏ワザ集ばかりでピンとこーへんのです。仕組みがわからんから,AIの「嘘」にもハラハラしてしもて。
指導医: 鋭い気付きですね。根本の仕組みを理解していないと,AIの「嘘」や「忖度」には振り回されてしまいます。実は,なぜ AIが嘘をつくのかを論理的に教えてくれる本が最近出たんですよ。昭和医科大学の三澤将史先生が書かれた『医師のための生成AI超活用術』です。
レジデント: 三澤先生って……あの大腸内視鏡AI「EndoBRAIN®」を開発された,あの三澤先生ですか?!
指導医: ええ。医療AIをゼロから開発して薬事承認まで通した,日本トップクラスの実践者です。だからこそ内容の熱量が違う。前半でAIの頭脳の癖をひもときつつ,われわれ指導医向けに「AIを使う研修医をどう指導すべきか」という医学教育の視点まで書かれているんですよ。
レジデント: うわ,めちゃくちゃ興味湧いてきました。他にはどんな内容が載ってるんですか?
指導医: 日常業務や研究の効率化はもちろん,ClaudeやChatGPTをPubMedと連携させて,嘘のない正確な文献検索を行う具体的な手法が載っています。さらに,ノーコードで自分専用のツールを作る方法や,院内のデータを守るためにPC単体でAIを動かす「ローカルLLM」の導入手順まで網羅されているんです。
レジデント: PubMed直結にローカルLLM! 病院のデータが外に出ないなら,個人情報の管理もめちゃくちゃ安心ですね。
指導医: ええ。非エンジニアの医師がどこでつまずくかを熟知されているので,解説も驚くほど滑らかです。さらに購入者限定のWeb付録には,すぐに使えるプロンプト集だけでなく,最新情報へアップデートされる仕組みまで用意されています。
レジデント: なるほどなぁ……。単なるコピペの時短テクじゃなくて,激変する時代の中で「自分の頭で考える軸」をブレさせへんための本なんですね。
指導医: その通り。若手の指導に悩む指導医も,世界のトップジャーナルをめざす研究者も。全ての医師が,今すぐ読むべき一冊ですね。




