標準眼科学 第15版
時代とともに変化を続ける眼科学に対応、卒後も役立つ標準的教科書の決定版!
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医学生のための眼科学教科書の決定版! 写真や図表を豊富に掲載。確立された基本的な情報に加え、時代とともに変化する新たな情報に対応。医師国家試験出題基準の項目や、重要なキーワードは太字で強調。重要事項のまとめ「Point」を掲載し、確実な記憶の定着を図る。各章冒頭に掲載の「構成マップ」では試験に出るポイントを整理、わずかな時間で章の全体像を把握することが可能。在学中だけではなく現場でも役に立つ一冊。
● | 『標準医学シリーズ 医学書院eテキスト版』は「基礎セット」「臨床セット」「基礎+臨床セット」のいずれかをお選びいただくセット商品です。 |
● | 各セットは、該当する領域のタイトルをセットにしたもので、すべての標準シリーズがセットになっているわけではございません。 |
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第15版 序
このたび,『標準眼科学』第15版を世に送り出すこととなり,改訂執筆にご協力いただいた諸先生に深く感謝申し上げる.
本書は医学生のために,眼科学の基本と主な眼疾患の臨床像をわかりやすくまとめた教科書を目指して1981年に発刊された.その後,版を重ね新しい知見を盛り込みながらより理解しやすい内容になるように改訂が行われてきた.
講義や臨床実習に配分される限られた時間のなかで,細隙灯顕微鏡を使った前眼部の観察や,眼底写真をはじめとする眼画像の理解など,眼科固有の課題を効率よく学ぶことは容易ではない.近年では学習の効率を上げるために以下のような工夫が重ねられてきた.
・ | 前版同様,章の冒頭へ章の全体像の把握を助け,重要な項目を見落とさないようにするための構成マップの配置 |
・ | 視覚器の複雑な構造の理解を促すために,図や画像を多用,それらにマークや補助線を追記することで所見を見逃さない工夫を実施 |
・ | 国家試験では膨大な量の知識の整理が必要となる.国家試験対策を支援するため,コンパクトな囲み記事「POINT」を掲載 |
本改訂は5年ぶりとなる.監修者の一人として前版の編集者代表を務められた中澤満先生に参画をお願いした.編集者は,前版に引き続き園田康平先生と,新たに中澤徹先生に担当いただいた.本書の構成はこれまでの形を継承しながら,それぞれの章について執筆者に見直しをお願いした.「眼疾患の問診,症状と検査の進め方」「硝子体」「網膜」「視覚器の発生と先天異常」「全身疾患と眼」「眼外傷と眼科救急・プライマリケア」「視野」「色覚」については,執筆者の交代が行われた.
眼科学の学習においても,電子媒体の活用への移行は必然ではあろう.その流れのなかで,日本語で書かれた標準となる教科書は,信頼できる道標として活用できると考えている.また,眼科医療においても,多職種メンバーからなるチーム医療が重視されている.本書は,医学部学生のみならず初期研修医,眼科専攻医,視能訓練士など,眼科の知見を必要とするさまざまな分野の医療者の役に立つものであることを願っている.
2024年1月
監修者 村上 晶
目次
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第1章 眼の構造と機能
本章の構成マップ
A 視覚器の構成
B 眼球の構造と機能
C 付属器の構造と機能
D 視神経,視路と視中枢
E 眼の主要な血管系
第2章 眼疾患の問診,症状と検査の進め方
本章の構成マップ
A 主訴・主症状よりみた眼疾患のまとめ
B 眼疾患の問診
C 眼疾患の症状と所見
D 検査の進め方
E 小児の検査法
第3章 角膜と強膜
本章の構成マップ
A 角膜
B 強膜
第4章 ぶどう膜
本章の構成マップ
A ぶどう膜の形態と機能
B ぶどう膜の先天性疾患
C ぶどう膜腫瘍性疾患
D ぶどう膜炎総論
E ぶどう膜炎各論
第5章 水晶体
本章の構成マップ
A 水晶体の構造と機能
B 白内障
C 小児白内障
D 白内障手術(水晶体再建術)
E 水晶体偏位(水晶体脱臼・亜脱臼)
第6章 緑内障
本章の構成マップ
A 緑内障の定義と重要性
B 眼圧
C 隅角
D 緑内障性視神経症
E 緑内障の分類と疫学
F 緑内障および関連病態の診断と管理
G 薬物治療
H レーザー治療
I 手術治療
第7章 硝子体
本章の構成マップ
A 硝子体の構造と機能
B 硝子体の病変
C 硝子体手術(硝子体切除術)
第8章 網膜
本章の構成マップ
総論:網膜疾患の理解のための基礎
A 網膜の構造と正常眼底所見との関連
B 網膜の構造と機能
C 網膜の栄養(血管系)
D 眼底検査
E 網膜機能検査
F 異常眼底所見
G レーザー光凝固
H 抗血管内皮増殖因子(VEGF)療法
各論:主な網膜疾患
A 網膜剝離
B 網膜循環障害
C 糖尿病網膜症
D 黄斑疾患
E 網膜色素変性と類縁疾患
F その他の網膜疾患
第9章 視神経
本章の構成マップ
A 視神経の解剖
B 視神経の検査
C 視神経の病変
第10章 眼瞼,結膜,涙器
本章の構成マップ
A 眼瞼
B 結膜
C 涙器
第11章 眼窩
本章の構成マップ
A 眼窩の概要
B 眼窩疾患の症状
C 眼窩疾患の検査
D 眼窩疾患
第12章 腫瘍
本章の構成マップ
A 眼外腫瘍
B 眼内腫瘍
第13章 視覚器の発生と先天異常
本章の構成マップ
A 視覚器の発生
B 視覚器の先天異常(形成異常,発生異常)
C 先天異常の原因
第14章 全身疾患と眼
本章の構成マップ
A 循環器疾患
B 内分泌疾患
C 膠原病とアレルギー疾患
D 先天代謝異常
E 皮膚疾患
F 筋・骨・結合織疾患
G 血液疾患
H 腫瘍性疾患
I 神経疾患
J 感染症
K 染色体異常
L 薬物中毒・薬剤関連
第15章 眼外傷と眼科救急・プライマリケア
本章の構成マップ
A 眼科救急治療 総説
B 各論:外傷性疾患
C 各論:症候性疾患
第16章 神経眼科
本章の構成マップ
A 神経眼科とは
B 瞳孔反応と対光反射の原理
C 神経眼科診察法
D 視路疾患
E 眼球運動障害
F 眼振
G 瞳孔異常
H 眼瞼異常
第17章 視野
本章の構成マップ
A 視野とは
B 視野検査法
C 視野異常
第18章 眼球運動と両眼視機能
本章の構成マップ
A 両眼視機能
B 眼球運動
第19章 斜視と弱視
本章の構成マップ
A 斜視
B 弱視
C 社会的・教育的弱視(ロービジョン)
D 心因性視力障害
E 発達性読み書き障害
第20章 視力
本章の構成マップ
A 視力の定義
B 眼の分解能
C 視力に影響する因子
D 小児の視力発達
E 視力の種類
F 視力の記載法
G 自覚的視力・屈折検査
H 他覚的視力・屈折検査
第21章 屈折と調節の基本
本章の構成マップ
A 屈折と眼光学の知識
B 眼の屈折状態と調節
C 屈折異常
D 調節異常
E 屈折検査
F 調節検査
第22章 屈折・調節異常の治療
本章の構成マップ
A 屈折矯正
B 薬物治療
C 屈折矯正手術
第23章 色覚
本章の構成マップ
A 色覚とは
B 色覚異常の分類
C 先天赤緑色覚異常の遺伝形式
D 色覚に関する用語
E 先天赤緑色覚異常の色感覚と混同色
F 色覚異常の検査
G 診断
H 症例
和文索引
欧文索引