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頭痛の診療ガイドライン2021 ダイジェスト版

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『頭痛の診療ガイドライン2021』の内容をコンパクトにまとめたダイジェスト版。判型は小さくとも、132のCQと推奨文は割愛せず全文掲載。膨大なエビデンスの塊であったガイドライン本体からエッセンスだけをいいとこ取り。頭痛診療の指針としての心強さはそのままに、読みやすく、持ち運びにも便利な1冊。

監修 日本神経学会 / 日本頭痛学会 / 日本神経治療学会
編集 「頭痛の診療ガイドライン」作成委員会
発行 2022年06月判型:A5頁:224
ISBN 978-4-260-04977-1
定価 3,850円 (本体3,500円+税)

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序──『頭痛の診療ガイドライン2021 ダイジェスト版』

 日本神経学会,日本頭痛学会,日本神経治療学会が協力して改訂作業を進め『頭痛の診療ガイドライン2021』(以下,原本)を2021年10月に発刊した.今回の改訂内容については原本の「序」(p.ix参照)に詳しいが,二次性頭痛の章を新たに追加するとともに,新規薬剤の抗CGRP抗体および抗CGRP受容体抗体のCQが追加となり,また従来のCQのさらなる充実をはかった結果,512頁に及ぶ大著となった.改訂に当たった各委員の努力が実り,有り難いことに多くの方に高い評価をいただいたが,一方ですべてを読み切ることの困難さ,持ち運びの不便さなどの指摘を受けた.
 これらのことを踏まえ,頭痛診療に携わるあまねく医師に標準的治療を行うための指針を提供するというわれわれの意図に叶うよう,原本の内容を簡潔なポイントだけに絞ったダイジェスト版を作成することになった.
 ダイジェスト版の作成に当たっては,われわれ「頭痛の診療ガイドライン」作成委員会の委員長,副委員長とともに同・幹事委員4名の計6名が中心となって作業を行った.編集方針として,診察時に手元におき手軽に参照してもらえるものを目指した.具体的には,「CQ」および「推奨」は原本にあるすべてを掲載し,「背景・目的」「解説・エビデンス」の内容を必要な記載を残す形で簡略化した.また「文献」については重要なもののみ残すことにし,「検索式・参考にした二次資料」「備考」「資料」はすべて割愛した.基本的には原本から新たな内容を追加することはしなかったが,追記したものについては注を入れ,該当箇所がわかるようにした.
 本書はあくまでもダイジェスト版であり,活用に当たっては原本の記載を必ず確認し,理解を深めていただくことをお願いしたい.本書が入口となって原本を参照する読者がさらに増え,それによりわが国の頭痛診療が発展し,頭痛で苦しむ方が一人でも多く救われることが作成委員会の願いである.
 なお,この診療ガイドラインは,各医師が治療法を決定するうえでの参考となるように,個々の治療薬や非薬物療法の現状における評価を示したもので,決して画一的な治療法を示したものではない.
 また,わが国で使用されている薬剤を中心に記載したが,一部重要と判断したものについては,未承認の薬剤も記載した.保険適用外の使用方法も記載されているが,保険診療での使用を正当化するものではない.
 本診療ガイドラインの理解を補助する目的で日本頭痛学会教育委員ならびにガイドライン作成委員の有志を中心に動画を作成し日本頭痛学会のウェブサイト(Eラーニング)で公開されているので活用いただければ幸いである.
 最後に多くの委員の努力の賜物といえる本書が出版される運びとなり,関係各位に感謝の意を表したい.

 2022年6月吉日
 「頭痛の診療ガイドライン」作成委員会を代表して
 荒木信夫
 竹島多賀夫

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「頭痛の診療ガイドライン」作成委員,外部委員,評価・調整委員一覧および協力学会
『頭痛の診療ガイドライン2021』の発行について
序──『頭痛の診療ガイドライン2021』
序──『頭痛の診療ガイドライン2021 ダイジェスト版』
COI開示

I 頭痛一般
  CQ I-1 頭痛はどのように分類し診断するか
  CQ I-2 一次性頭痛と二次性頭痛はどう鑑別するか
  CQ I-3 救命救急室(ER)での頭痛診断はどのように行うか
  CQ I-4 プライマリケア医および歯科医は頭痛医療にどう取り組むか
  CQ I-5 頭痛外来,頭痛専門医は必要か
  CQ I-6 病診連携は一次性頭痛診療に有用か
  CQ I-7 頭痛診療においてアルゴリズムをどのように使用するか
  CQ I-8 頭痛による個人へのインパクトを知るにはどうするか
  CQ I-9 頭痛診療において問診票,質問票,スクリーナーをどう利用するか
  CQ I-10 頭痛ダイアリーは有用か
  CQ I-11 どのような一次性頭痛を治療すべきか
  CQ I-12 一次性頭痛の入院治療の対象と治療法はどのようなものがあるか
  CQ I-13 OTC医薬品による頭痛治療をどのように指導するか
  CQ I-14 頭痛診療において漢方薬は有効か
  CQ I-15 頭痛診療において薬物療法以外にどのような治療法があるか
  CQ I-16 認知行動療法は一次性頭痛の治療に有効か
  CQ I-17 一次性頭痛は不安・抑うつと共存するか
  CQ I-18 起立性低血圧やPOTSによる頭痛はどのように診断し対処・治療するか
  CQ I-19 産業医,脳ドック医は頭痛にどう対処すればよいか
  CQ I-20 学校医は頭痛を訴える学童・生徒にどう対処すればよいか
  CQ I-21 頭痛診療における患者教育,医師-患者関係では,どのような点に留意するか
  CQ I-22 頭痛診療においてチーム医療は有用か
  CQ I-23 頭痛診療における画像診断はどのように行うか
  CQ I-24 頭痛診療において遠隔医療は有用か
  CQ I-25 片頭痛には遺伝要因があるか
  CQ I-26 片頭痛の遺伝子診断はできるか
  CQ I-27 群発頭痛,緊張型頭痛には遺伝要因があるか

II 片頭痛
 1.診断・疫学・病態・誘発因子・疾患予後
  CQ II-1-1 片頭痛はどのように分類・診断するか
  CQ II-1-2 わが国における片頭痛の有病率はどの程度か
  CQ II-1-3 片頭痛の病態,メカニズムはどのように考えられているか
  CQ II-1-4 片頭痛の前兆にはどのようなものがあるか
  CQ II-1-5 片頭痛発作時には局所脳血流はどのように変化するか
  CQ II-1-6 片頭痛の誘発因子・増悪因子にはどのようなものがあるか
  CQ II-1-7 片頭痛の自然史および予後はどうか
  CQ II-1-8 片頭痛患者の健康寿命の阻害,QOLの阻害はどの程度か
  CQ II-1-9 片頭痛による経済的損失はどのように評価するか
  CQ II-1-10 片頭痛のcomorbid disorders(共存症)にはどのようなものがあるか
  CQ II-1-11 片頭痛とてんかんの関係はどのように考えられているか
  CQ II-1-12 慢性片頭痛とはどのような疾患か
  CQ II-1-13 片頭痛は脳梗塞の危険因子か
  CQ II-1-14 片頭痛患者における低用量経口避妊薬の使用は安全か
  CQ II-1-15 片頭痛と卵円孔開存の関連,経皮的卵円孔開存閉鎖術はどのように考えられているか.経皮的卵円孔開存閉鎖術は有効か

 2.急性期治療
  CQ II-2-1 片頭痛の急性期治療には,どのような方法があり,どのように使用するか
  CQ II-2-2 片頭痛の急性期治療のゴールはどのように設定し,実施するか
  CQ II-2-3 (GRADE)片頭痛の急性期治療薬として,トリプタンは非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)よりも有用か
  CQ II-2-4 トリプタンはどのタイミングで使用すべきか
  CQ II-2-5 複数のトリプタンをどう使い分けるか
  CQ II-2-6 非経口トリプタンはどのような片頭痛患者に対して,どのように使用すべきか
  CQ II-2-7 スマトリプタン在宅自己注射は,どのような患者に,どう使用するか(適応,副作用,禁忌)
  CQ II-2-8 片麻痺性片頭痛の急性期にトリプタンは有効か
  CQ II-2-9 アセトアミノフェン,非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は片頭痛治療に有効か
  CQ II-2-10 急性期治療において制吐薬は有用か
  CQ II-2-11 その他の片頭痛の急性期治療薬にはどのようなものがあるか
  CQ II-2-12 片頭痛重症発作,発作重積の急性期治療はどのように行うか
  CQ II-2-13 妊娠中,授乳中の片頭痛はどのように治療(急性期・予防)するか
  CQ II-2-14 月経時片頭痛はどのように診断し治療するか

 3.予防療法
  CQ II-3-1 どのような患者に予防療法が必要か
  CQ II-3-2 片頭痛の予防療法にはどのような薬剤があるか
  CQ II-3-3 片頭痛予防療法のゴールはどのように設定し,実施するか
  CQ II-3-4 複数の予防療法をどのように使い分けるか
  CQ II-3-5 予防療法はいつまで続ける必要があるか
  CQ II-3-6 β遮断薬(プロプラノロール)は片頭痛の予防に有効か
  CQ II-3-7 Ca拮抗薬(ロメリジン)は片頭痛の予防に有効か
  CQ II-3-8 アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬(リシノプリル),アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)(カンデサルタン)は片頭痛の予防に有効か
  CQ II-3-9 抗てんかん薬は片頭痛の予防に有効か
  CQ II-3-10 抗うつ薬(アミトリプチリン)は片頭痛の予防に有効か
  CQ II-3-11 抗うつ薬(SSRI/SNRI)とトリプタンの併用は可能か
  CQ II-3-12 マグネシウム,ビタミンB2(リボフラビン),コエンザイムQ10,ナツシロギク,鎮痛薬は片頭痛の予防に有効か
  CQ II-3-13 片頭痛のその他の予防療法は有効か
  CQ II-3-14 CGRP関連薬剤(CGRP受容体拮抗薬,抗CGRP抗体,抗CGRP受容体抗体)は片頭痛の予防に有効か
  CQ II-3-15 ボツリヌス毒素は片頭痛の予防に有効か
  CQ II-3-16 典型的前兆のみで頭痛を伴わないものはどのように診断し治療するか
  CQ II-3-17 慢性片頭痛はどのように治療するか
  CQ II-3-18 片頭痛治療においてニューロモデュレーションは有用か

III 緊張型頭痛 95
  CQ III-1 緊張型頭痛はどのように分類・診断するか
  CQ III-2 わが国における緊張型頭痛の有病率はどの程度か.誘発・増悪因子にはどのようなものがあるか
  CQ III-3 緊張型頭痛の病態はどのように理解されているか
  CQ III-4 緊張型頭痛の治療はどのように行うか
  CQ III-5 緊張型頭痛の急性期治療にはどのような種類があり,どのように使用するか
  CQ III-6 緊張型頭痛の予防療法はどのように行うか
  CQ III-7 緊張型頭痛の治療法には薬物療法以外にどのようなものがあるか
  CQ III-8 ボツリヌス毒素は緊張型頭痛の予防に有効か

IV 三叉神経・自律神経性頭痛(TACs)
  CQ IV-1 三叉神経・自律神経性頭痛(TACs)にはどのような分類・病型があるか
  CQ IV-2 三叉神経・自律神経性頭痛(TACs)はどのように診断するか
  CQ IV-3 群発頭痛にはどの程度の患者が存在するか.危険因子,増悪因子にはどのようなものが存在し,患者の予後はどうか
  CQ IV-4 群発頭痛の病態はどのように理解されているか
  CQ IV-5 群発頭痛患者の健康寿命の阻害,QOLの阻害はどの程度か
  CQ IV-6 群発頭痛急性期(発作期)治療薬にはどのような種類があり,どの程度有効か
  CQ IV-7 群発頭痛の在宅酸素療法はどのように実施するか
  CQ IV-8 群発頭痛発作期の予防療法にはどのような薬剤があり,どの程度有効か
  CQ IV-9 発作性片側頭痛治療薬にはどのような種類があり,どの程度有効か
  CQ IV-10 短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(SUNHA)(SUNCTおよびSUNA)の治療薬にはどのような種類があり,どの程度有効か
  CQ IV-11 持続性片側頭痛はどのように診断し治療するか

V その他の一次性頭痛
  CQ V-1 片頭痛,緊張型頭痛,群発頭痛以外の一次性頭痛にはどのようなものがあるか
  CQ V-2 一次性咳嗽性頭痛,一次性運動時頭痛,一次性穿刺様頭痛はどのように診断し治療するか
  CQ V-3 性行為に伴う一次性頭痛はどのように診断し治療するか
  CQ V-4 睡眠時頭痛はどのように診断し治療するか
  CQ V-5 一次性雷鳴頭痛はどのように診断するか
  CQ V-6 新規発症持続性連日性頭痛はどのように診断し治療するか
  CQ V-7 慢性連日性頭痛はどのように診断するか

VI 薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛,MOH)
  CQ VI-1 薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛,MOH)はどのように診断するか
  CQ VI-2 薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛,MOH)の患者はどれくらいいるか
  CQ VI-3 薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛,MOH)の治療法と予後はどうか

VII 小児・思春期の頭痛
  CQ VII-1 小児・思春期にはどのような頭痛が多いか
  CQ VII-2 小児・思春期の片頭痛はどのように診断するか
  CQ VII-3 小児・思春期の二次性頭痛にはどのようなものが多いか
  CQ VII-4 小児・思春期の片頭痛非薬物療法にはどのような種類があり,どの程度有効か
  CQ VII-5 小児・思春期の片頭痛急性期治療薬,予防薬にはどのような種類があり,どの程度有効か
  CQ VII-6 小児・思春期学童に慢性連日性頭痛はどのくらいあるか,また,その診断と治療はどのように進めるか
  CQ VII-7 不登校・不規則登校を伴う頭痛はどのような頭痛か,どう対処すればよいか
  CQ VII-8 片頭痛に関連する周期性症候群はどのくらいあるか,また,その診断と治療はどのように進めるか

VIII 二次性頭痛
  CQ VIII-1 二次性頭痛にはどのようなものがあり,どのように診断するか
  CQ VIII-2 頭頸部外傷後の頭痛はどのように診断し治療するか
  CQ VIII-3 虚血性脳卒中による頭痛はどのように診断し治療するか
  CQ VIII-4 非外傷性頭蓋内出血(くも膜下出血を含む)による頭痛はどのように診断し治療するか
  CQ VIII-5 脳動脈解離による頭痛・頸部痛はどのように診断し治療するか
  CQ VIII-6 脳静脈血栓症による頭痛はどのように診断し治療するか
  CQ VIII-7 可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS)はどのように診断するか
  CQ VIII-8 動脈炎による頭痛はどのように診断し治療するか
  CQ VIII-9 遺伝性血管異常症による頭痛はどのように診断し治療するか
  CQ VIII-10 下垂体卒中による頭痛はどのように診断し治療するか
  CQ VIII-11 頭蓋内圧亢進性頭痛はどのように診断し治療するか
  CQ VIII-12 低髄液圧による頭痛はどのように診断し治療するか
  CQ VIII-13 脳腫瘍による頭痛はどのように診断し治療するか
  CQ VIII-14 感染症による頭痛はどのように診断し治療するか
  CQ VIII-15 高山性頭痛と潜水時頭痛にはどのような特徴があるか,またどのように対処するか
  CQ VIII-16 睡眠時無呼吸性頭痛はどのように診断し治療するか
  CQ VIII-17 高血圧性頭痛にはどのような特徴があるか,またどのように対処するか
  CQ VIII-18 眼疾患,耳疾患,鼻・副鼻腔疾患,歯・顎・頸部構成組織の障害による頭痛はどのように治療するか
  CQ VIII-19 精神疾患による頭痛はどのように診断するか
  CQ VIII-20 三叉神経痛はどのように診断し治療するか
  CQ VIII-21 有痛性三叉神経ニューロパチー,その他の顔面痛はどのように診断し治療するか

数字・欧文索引
和文索引

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