発達段階からみた
小児看護過程 第4版
+病態関連図

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乳児期、幼児期、学童期~思春期の発達段階ごとに章を構成。それぞれの期に特徴的な疾患をもつ患児に対する看護過程を展開。実習施設で出会いやすい疾患とともに、小児に特徴的な症状、特殊治療における看護過程も掲載。発達・成長の側面を意識しつつ、子どもと家族の全体像がみえるフローチャートや病態関連図を設けています。医学情報のアップデートと看護診断ラベルの更新を中心に、全面リニューアルで待望の第4版が登場。

シリーズ からみた看護過程
編集 浅野 みどり / 杉浦 太一 / 大村 知子
編集協力 高橋 義行 / 佐藤 義朗
発行 2021年10月判型:A5頁:768
ISBN 978-4-260-04676-3
定価 4,290円 (本体3,900円+税)

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はじめに

 この『発達段階からみた 小児看護過程+病態関連図』の第4版への改訂が初めて話題に上ったのは,『根拠と事故防止からみた 小児看護技術 第3版』の改訂作業中の2019年秋頃でした.その後,2020年1月16日に国内初の新型コロナウイルス感染者が確認された当初は,ここまで世界を震撼させるパンデミックになるとは思いもよりませんでした.感染防御の必要性から,人びとの日常や生活様式は大きな変化を余儀なくされました.医療現場がひっ迫し,面会やボランティア活動が制限され,病棟での臨床看護学実習ができない状況も続きました.
 新型コロナウイルスのパンデミックによる世界の感染者数は2021年8月4日には2億人を超え,日本の感染者数は140万人超,国内の死者数は16,000名近くになっています(2021年8月28日現在).今,日本中が感染力の強いデルタ株による第5波に見舞われ,8月27日には緊急事態宣言が21都道府県に,まん延防止等重点措置は12県に発出されました.実に47都道府県の7割に当たる33都道府県が,宣言か措置の対象です.この第5波では,これまで“小児は感染しにくい”とされていた様相も明らかに変化し,10代以下の小児感染者数も急増し,家庭内感染が多く親子共に感染してしまう状況が広がっています.
 本書では昨今の現状に鑑み,「発達段階各期の特徴とケアのポイント」の項に,“発達の気になる子どもへのかかわり”を追記しました.また,読者のみなさまのニーズを踏まえつつ全体の項目を見直し,執筆者も参入・交代がなされています.2020年晩秋から執筆者が改訂・執筆作業に入り,2021年4月頃には改訂原稿が提出されました.その後,改訂作業が進む中で『NANDA-I 看護診断 定義と分類 2021-2023 原書第12版』(上鶴重美訳,医学書院刊)が出版されましたが,医学書院編集部のみなさまの努力もあり,その内容にも可能な限り沿うようにしています.編集部担当者のご尽力に感謝します.コロナ禍の中,対面で検討することは叶わず,さまざまな制限のある中でなんとか改訂作業が貫徹できましたことに,感謝の思いでいっぱいです.
 最後に,医療の最前線で活躍されていらっしゃるみなさんはもちろん,さまざまな制約の中で一生懸命に学んでいらっしゃる学生のみなさんにとって,本書が少しでも役に立つことができたら幸甚です.私たち小児看護に携わる一人ひとりが,子どもと家族の現状や医学的エビデンスに基づきながら,目前の看護問題だけでなく,子どもの心身の中長期的な変化にも目を向け,注意深く見守っていきましょう.また,患児だけでなくごきょうだいやご家族を含めた変化やその兆しへの感度を高め,気になることがあれば見過ごすことなくタイムリーに関わり,子どもとご家族の安心・安全のために一歩進んで寄り添う関わりや支援がなされることを願ってやみません.

 2021年8月 SARS-CoV-2感染第5波のさなかで
 著者を代表して 浅野みどり

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はじめに
本書の構成と使い方

第1編 疾患からみた小児看護過程の展開
 第1章 乳児期
  1 乳児期の特徴とケアのポイント
  2 口唇口蓋裂
  3 鎖肛
  4 ヒルシュスプルング病
  5 胆道閉鎖症
  6 発育性股関節形成不全
  7 乳幼児嘔吐下痢症
  8 細気管支炎(RSウイルス感染症)
  9 クループ症候群
 第2章 幼児期
  10 幼児期の特徴とケアのポイント
  11 麻疹
  12 水頭症
  13 ファロー四徴症
  14 心室中隔欠損症
  15 脳腫瘍
  16 神経芽(細胞)腫
  17 ウィルムス腫瘍
  18 白血病(急性リンパ性白血病・急性骨髄性白血病)
  19 特発性血小板減少性紫斑病(ITP)
  20 1型糖尿病
  21 ネフローゼ症候群
  22 発作性疾患
  23 髄膜炎
  24 尿路感染症
  25 川崎病
  26 アトピー性皮膚炎
 第3章 学童期~思春期
  27 学童期~思春期の特徴とケアのポイント
  28 肺炎(マイコプラズマ感染症)
  29 気管支喘息
  30 再生不良性貧血
  31 急性腎炎症候群(急性糸球体腎炎)
  32 脳性麻痺
  33 骨折
  34 食物アレルギー

第2編 症状からみた小児看護過程の展開
  35 痛み
  36 発熱
  37 ショック
  38 発疹
  39 呼吸困難・鼻閉
  40 嘔吐
  41 脱水
  42 不安

第3編 特殊治療における小児看護過程の展開
  43 気管切開
  44 中心静脈カテーテル
  45 骨髄移植・造血幹細胞移植

看護診断名索引
索引

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