臨床整形超音波学

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運動器超音波の登場により、整形外科が大きく変わりつつある。本書は、「臨床整形外科」誌増大特集号を全面書き直し、はじめての運動器超音波から、臨床現場での活用、新しい技術に加え、末梢神経をターゲットとする痛みへのアプローチを徹底解説。さらに、運動器超音波と解剖学を共通言語に整形外科医と理学療法士がタッグを組み、整形外科診療をアップグレードする。本書から新しい整形外科の地図がみえてくる。

編集 笹原 潤 / 宮武 和馬
発行 2022年08月判型:B5頁:392
ISBN 978-4-260-04691-6
定価 7,920円 (本体7,200円+税)

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 2016年11月,運動器超音波に興味をもっている若手医師のグループとして,Sonography for MSK Activating Project(SMAP)を結成しました.SMAPでは若手医師による若手医師のための超音波セミナーを企画するなど,運動器超音波の普及・啓蒙活動を行っていたところ,医学書院から,雑誌「臨床整形外科」の増大特集号をSMAPで企画してほしいという大変ありがたい依頼を受けました.
 そして2020年5月,世界中がコロナ禍に突入したタイミングで完成した特集号はおかげさまで想像以上の大好評をいただき,発売して間もなく完売となった結果,本特集号の書籍化が決まりました.
 本書は特集号の内容を継承したうえで,理学療法士との連携についてなどさらに内容を充実させ,2022年7月,完成しました.本書の大きな特徴は,執筆陣のほとんどが若手医師(SMAPのメンバー)である点です.われわれが日常診療で悩み,迷い,自問自答するとともに信頼する仲間たちとの議論を重ねてきた内容が詰まっています.本書が迷ったときの道標となり,現在そしてこれから整形外科診療に携わる皆さまのお役に立てれば幸いです.
 整形外科領域における超音波診療は,リニアプローブの開発や画像構築技術の進歩によって2001年にパラダイムシフトを迎えました.皆川洋至先生(城東整形外科)によって切り拓かれ,高橋周先生(東あおば整形外科)によってレールが敷かれたこの道を,われわれを含め多くの有志たちが通っていくとともに,その道は少しずつ広がってきました.これまでみえなかった多くのものが,超音波によってみえてきたと感じる一方で,まだよくわかっていないことも多く,これからの課題も山積しています.
 皆川洋至先生が伝説の名著『超音波でわかる運動器疾患─診断のテクニック』(メジカルビュー社)を上梓してから12年,それに負けずとも劣らない「運動器超音波のバイブル」となる本書が,多くの若手執筆陣によって完成いたしました.そして,10年いや5年後には,本書を超える新しいバイブルが若手医師たちにより執筆されることを願ってやみません.
 最後に,SMAPの理念にご賛同いただき,発足前から応援していただいた松崎正史さん(ソニックジャパンホールディングス株式会社)と高橋勝さん(コニカミノルタジャパン株式会社),そして雑誌特集号の企画段階から足かけ3年半にわたり,執筆や校正が遅々として進まない私たちをサポートしてくださった医学書院の関係諸氏に,心からお礼申し上げます.

 2022年6月
 笹原 潤,宮武和馬

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1 はじめの1歩──まずのぞいてみよう
 1 超音波画像の基本的なみかた
   そもそも超音波画像で何をみているか?
 2 頚椎のみかた
 3 胸郭のみかた
   鎖骨,肩鎖関節,胸鎖関節,肋骨,肋軟骨
 4 肩-上腕のみかた
 5 肘関節のみかた
 6 手関節のみかた
 7 手・指のみかた
 8 腰椎のみかた
 9 骨盤のみかた
 10 股関節のみかた
 11 膝関節のみかた
 12 足関節のみかた
 13 足部のみかた
 14 解剖と臨床

2 ネクストステップ──慣れてきたら困ること
 1 超音波があればすべてがわかる!?
 2 骨折のみかた
   超音波でみえる骨折とみえない骨折
 3 筋損傷のみかた
   筋挫傷と肉ばなれ
 4 野球肘のみかた
   見逃さないために
 5 膠原病疾患のみかた
   関節痛・滑膜肥厚を見分ける
 6 乳児股関節脱臼のみかた
   Graf分類の考えかた
 7 小児運動器疾患のみかた
   小児の成長と痛みを見極める
 8 軟部腫瘍のみかた①
   超音波でみる良悪性鑑別
 9 軟部腫瘍のみかた②
   腫瘍専門医が教える超音波の効果的な使いかたと落とし穴
 10 腰椎のみかた
   解剖と病態を同時に学ぶ

3 新たな技法──選択肢を増やす
 1 超音波ガイド下インターベンションは安全か
   合併症とその対策
 2 ドプラモードの意義
 3 エラストグラフィの可能性
 4 エラストグラフィのピットフォール
   Perspective:エラストグラフィの計測,「骨の近く」か・「骨の近くは避けるべき」か
 5 超音波ガイド下手術
   足関節外側靱帯損傷を中心に

4 マスターへの道──神経を攻める
 末梢神経超音波を読み解くための考えかた
 1 末梢神経を攻める
   基本手技
 2 頚部を攻める
 3 肩関節・上腕を攻める
   末梢神経の超音波解剖
 4 肘関節・手指を攻める
 5 胸部を攻める
 6 腰殿部を攻める
   腰部硬膜外ブロックをマスターする
 7 仙腸関節を攻める
 8 股関節周囲を攻める
 9 膝関節周囲を攻める
   膝関節内側部痛に対する神経をターゲットにした超音波ガイド下インターベンション
 10 足部を攻める
   末梢神経に対するハイドロリリース
 11 術後疼痛から守る
   超音波ガイド下ブロック,カテーテルを駆使する

5 PTに学ぶ身体所見──レジェンド整形外科医 推薦
 PTとタッグを組む
   木を見て森を見ず,森を見て木を見ず
 1 上肢の身体所見
   投球障害から上肢と肩の痛みを考える
 2 下肢の身体所見
   足関節・足部に着目して
 3 アスリートの身体所見
   左仙腸関節痛・左股関節つまり感の訴えにより投球困難となったプロ野球投手に対するリハビリテーション
 4 脊椎・体幹の身体所見
 5 運動器の触診の考え方
   Perspective:レジェンド整形外科医に聞く 理学療法士を「推す」理由

6 理学療法における超音波の活用法
 1 肩関節における超音波ガイド下理学療法
   医師と理学療法士の連携
 2 肘関節における超音波ガイド下理学療法
 3 股関節における超音波ガイド下理学療法 
 4 膝関節周囲における超音波ガイド下理学療法
 5 足部における超音波ガイド下理学療法
   長母趾屈筋の解剖・超音波解剖から足関節背屈制限を考える

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