《シリーズ ケアをひらく》が第73回毎日出版文化賞を受賞
2019.12.16
《シリーズ ケアをひらく》が第73回毎日出版文化賞を受賞
既刊35巻からなる《シリーズ ケアをひらく》(医学書院)が,第73回毎日出版文化賞の企画部門を受賞し,贈呈式が11月28日,ホテル椿山荘東京(東京都文京区)で開かれた。同賞は毎年優れた著作物や出版活動を顕彰するもので,1947年に創設された。文学・芸術部門,人文・社会部門,自然科学部門,全集などを対象とする企画部門のそれぞれに授与される。
選考委員長の鷲田清一氏は本シリーズを,「ケア論に関して執筆経験のない思想家や美術家,ロボット学者たちが,ケアの豊かなポテンシャルにオロオロとしながら気付いていくさまを現場中継しているようだ」と表現し,「まさに体を張って書いている」と,シリーズの業績をたたえた。
受賞者を代表し,「浦河べてるの家」理事の向谷地生良氏と早坂潔氏が登壇。本シリーズの面白さは,「『ケア』(という言葉)を単に『お世話』としてとらえるのではなく,人の営みの中で最も大切なものとして発信していること」と向谷地氏は述べ,「現実の中でもがいていた私たちに舞台を与えてくれたことに感謝したい」と,受賞の喜びを語った。
写真 受賞者を代表して登壇した向谷地生良氏(左)と早坂潔氏 |
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