検査と技術 Vol.54 No.8
2026年 08月号(増大号)

ISSN 0301-2611
定価 5,500円 (本体5,000円+税)

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読者のみなさまへ

 一般検査は尿検査,糞便検査,髄液検査,体腔液検査,精液検査など多岐にわたる検査を担う重要な分野です.日常診療において広く実施される一方で,検査ごとに求められる知識や技術は幅広く,形態観察や結果解釈には経験と判断力が必要とされます.また,学校教育のみで十分に学ぶことが難しい領域も多く,実際の現場で戸惑いを感じる新人技師や,改めて基礎を確認したい中堅技師も少なくありません.
 近年,尿沈渣成分の新たな臨床的意義や,各種ガイドラインの整備など,一般検査を取り巻く知見や技術は日々進歩しています.しかしながら,既存の教科書では,実際の検査現場で必要となる「見方」「考え方」「報告の仕方」まで十分に学べるとはいえません.図表やアトラス,ピットフォールへの対応など,実践的な内容が必要とされています.
 本増大号は「現場で使える一般検査」をテーマにして,基礎から実践,さらに最新知見までを幅広く取り上げました.尿,糞便,髄液,胸水・腹水・心嚢液,関節液,精液,BALFの各分野における検査の基本手技や結果解釈に加え,精度管理,感染対策,異常値への対応,報告時のポイントなど,日常業務に直結する内容を網羅しています.図表や写真,イラストを多く用い,初学者には理解しやすく,経験者にとっては知識の整理・更新,さらなるスキルアップにも活用できる構成を目指しました.
 本増大号が,一般検査に携わる全ての医療従事者にとって日々の検査業務を支える一助となり,より質の高い検査の実践につながれば幸いです.

 順天堂大学医学部附属順天堂医院臨床検査部
 脇田 満
 神戸大学医学部附属病院検査部
 大沼 健一郎

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価格については医書.jpをご覧ください。

増大特集 何度でも見たい! 一般検査パーフェクトガイド

■1章 尿検査
腎臓,尿管,膀胱,尿道の構造
小堀 祐太朗

検体の種類と適切な採取方法,保存方法
古林 康介

色調,混濁
佐藤 志保美

尿定性検査:原理,臨床的意義,感度,異常反応
──尿蛋白,蛋白・クレアチニン比(P/C比),アルブミン・クレアチニン比(A/C比)
佐藤 志保美

──尿糖
徳永 裕介

──尿潜血
中川 禎己

──白血球反応,亜硝酸塩試験
小野 篤史

──尿ビリルビン,尿ウロビリノゲン
根本 大輔

──尿ケトン体
内田 大貴

──尿比重,尿pH
小木曽 菜摘

尿定量検査:原理,臨床的意義,異常反応
──β2-ミクログロブリン,N-アセチル-β-D-グルコサミニダーゼ,肝型脂肪酸結合タンパク質,好中球ゼラチナーゼ関連リポカリン
塚原 祐介

──尿中電解質
服部 亮輔

──タンパク・クレアチニン比,アルブミン・クレアチニン比
土筆 智晶

尿沈渣検査
──標本作製方法
宮前 香織

──染色方法
宮前 香織

──非上皮細胞類
阿部 紀恵

──上皮細胞類
武田 泉

──ウイルス感染細胞
川満 紀子

──異型細胞
中島 和希

──円柱類
丸橋 遼太

──塩類,結晶類
長嶌 和子

──微生物・寄生虫類,その他の成分
前田 佳成

──尿中に出現する混入物
富永 美香

測定機器と精度管理
──尿分注装置
金並 真吾

──尿定性検査装置
金並 真吾

──尿定量検査装置
山本 裕之

──有形成分分析装置
横山 隣

腎機能検査
──血液検査項目(クレアチニン,尿素窒素,シスタチンC)
太田 達也,星 雅人

──糸球体濾過量,クレアチニンクリアランス
西山 大揮

──タンパク透過性
横山 千恵

──尿中排泄率
土筆 智晶

■2章 糞便検査
糞便の成分と一般的性状
山田 真以

糞便の検体採取・搬送・保存法
山田 真以

糞便検査
──便潜血反応検査とトランスフェリン検査
須藤 由美子

──便中カルプロテクチン検査
須藤 由美子

寄生虫検査
──検査法,染色法
山田 真以

──虫体鑑別,衛生動物
藤田 拓司

──蠕虫卵の鑑別
松村 隆弘

──腸管寄生原虫の鑑別
松村 隆弘

──陽性時の対応
藤田 拓司

■3章 髄液検査
脳脊髄の解剖と髄液
渡部 慎之介,玉井 賢司郎

検体の採取方法と取り扱い
渡部 慎之介,玉井 賢司郎

細胞数算定検査
──検査法,細胞算定・分類法
藤村 和夫

──細胞の形態的特徴と鑑別方法
鈴木 清江

髄液定量検査
森田 賢史

各種髄膜炎の検査所見
田中 雅美

■4章 胸水・腹水・心囊液検査
体腔液(胸水,腹水,心囊液など)貯留のメカニズムと,漏出液・滲出液の鑑別
高橋 隆也

検体の採取方法,色調,混濁,pH,比重
山田 暁

染色法,算定法,塗抹標本作製法
松岡 拓也

体腔液に出現する細胞成分(基本レベルのギムザ染色),結晶などの鑑別ポイント
佐伯 仁志

■5章 関節液検査
関節の構造と関節液貯留のメカニズム
三浦 靖史

検体採取方法と一般的性状
片山 裕大

関節液細胞数算定と細胞分類方法
片山 裕大

鋭敏色偏光顕微鏡の使用方法と結晶の鑑別方法
片山 裕大

痛風,偽痛風,感染性関節炎における関節液検査の臨床的意義
三浦 靖史

■6章 精液検査
生殖器の解剖と臨床的意義──正常精液,乏精子症,精子無力症,無精子症,奇形精子症
山下 美香

精液の検体採取法と一般的性状
山下 美香

各種検査──総精子数,精子濃度,精子運動率,精子正常形態率,精子生存率
山下 美香

■7章 BALF検査
塗抹標本作製法とBALF内に認める細胞の鑑別所見
佐々木 彩

■8章 一般検査室の安全管理
検体別検出リスクの高い病原体と必要な防護具や設備
中村 彰宏

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