病院 Vol.81 No.8
2022年 08月号

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 本誌では2019年4月号で「どうする,病院食」を特集した.病院給食部門が赤字化して病院経営を圧迫していることと,食品衛生法の改正により病院のHACCP対応が義務化されたことを踏まえた特集であった.その後,果たしてこれらの課題は解決したのか,また,そもそも病院給食の役割は何なのか.今回の特集では,あらためて病院給食部門が赤字に陥っている理由を深掘りするとともに,病院給食問題の解決方法について,病院給食管理(厨房業務)の視点とNSTを含む臨床栄養管理の視点に分けて検討を加える.入院時食事療養費制度を含む診療報酬の在り方に関する解決法の試案,疾患別栄養管理法から栄養成分別栄養管理法へのシフトや,管理栄養士の教育カリキュラムの改定と求められるスキルの変化,食事療法としての病院給食の視点から病棟や在宅での栄養管理,飛躍的に発展した調理技術や保管技術の視点,完全調理済み食材の導入,課題解決に果敢に挑戦している病院の実例など,さまざまな角度から,病院給食の新しいカタチについて特集する.
[企画・今村 英仁]

ISSN 0385-2377
定価 3,300円 (本体3,000円+税)

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特集 病院給食の新しいカタチ

■総論
病院給食の問題解決に向けて──本特集の背景とねらい
今村 英仁

病院給食の赤字化の理由──病院給食管理と臨床栄養管理の課題に分けて現状を分析する
高野 正樹

厨房業務の現場からみた病院給食の課題と対応策
渡辺 正幸

病院給食制度についての提言
池上 直己

成分栄養管理と食事調製の連動──個別栄養管理の煩雑さを避けて適切な食事調整を自動コントロールする
田村 孝志

■食事療法としての病院給食/臨床栄養管理
教育カリキュラム改正で変わった管理栄養士の役割──新しい管理栄養士の病棟栄養管理と厨房運営
渡邉 啓子

NSTと病院給食の理想の関係はあるか──管理栄養士が臨床栄養管理をできる環境を整える意義
宮澤 靖

地域包括ケアシステムにおける在宅NST──病院から在宅まで一貫した栄養管理を行うしくみ
菅原 由至

■病院厨房の新しいカタチ
病院厨房の未来──給食経営の危機的状況を打開するために
窪田 伸

完全調理済み食材の活用──病院給食から在宅配食,災害対応まで
高橋 洋

グループ内セントラルキッチンの試み
鍋嶋 和子

■対談
病院給食と臨床栄養管理の両輪を回す
中村 丁次 × 今村 英仁


●アーキテクチャー×マネジメント[91]
医療福祉建築賞2021
石井 敏

●医療機関で起きる法的トラブルへの対処法[16]
病院を標的としたランサムウェアによるサイバー攻撃──身代金要求への対応の法務と実務
鳥山 半六・増田 拓也・石﨑 海詩

●ケースレポート 地域医療構想と病院[48]
新型コロナウイルス感染症と地域医療体制の在り方──北九州医療圏の経験から(4)
権頭クリニック・社会福祉法人もやい聖友会:プライマリケアを担った診療所および介護施設の視点
松田 晋哉

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