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- EOI : essences of the issue
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EOI : essences of the issue
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パーキンソン病の最新知見と効果的な理学療法
パーキンソン病の本邦での有病率は1.0~1.8人/千人とされているが,60歳以上では100人に約1人とも言われている.治療には薬物療法,手術療法および非薬物療法として運動療法を含めたリハビリテーションアプローチがあり,診療ガイドラインの改訂,デバイスを用いた治療方法の開発などがなされてきている.理学療法では軽症の段階から終末期に至るまでの特徴を知り,治療に沿った継続的な関与が必要となる.本特集では,パーキンソン病治療に関する最新知見とともに病期や治療方法を考慮した理学療法について述べていただいた.
パーキンソン病の最新治療 波田野琢,他
パーキンソン病(Parkinson’s disease:PD)は中脳黒質ドパミン神経細胞が脱落することで発症する神経変性疾患である.運動機能を改善させるにはドパミン補充療法が中心だが,それのみでは解決できない場合も多く,治療が難渋する症例は枚挙にいとまがない.PD患者の状態を維持するには適切な薬物療法や手術療法による運動機能改善と理学療法による運動機能維持が重要である.本稿では最近発売された薬を含め,PD患者の治療方針について解説する.
パーキンソン病の運動症状と非運動症状 川崎一史,他
パーキンソン病の症状は,大きく運動症状と非運動症状に分けることができる.本稿ではそれぞれに特徴的な症状や対応する治療などについて,主にパーキンソン病診療ガイドライン2018に基づいて解説し,治療に伴う副反応として現れる症状についても触れた.最後に非運動症状について,理学療法士が配慮すべき点について筆者の私見も交え記載した.
パーキンソン病Hoehn and Yahr重症度分類I~IVの理学療法 牧野諒平
パーキンソン病患者への理学療法は可能な限り早期から開始されることが望ましく,身体機能維持や病気の進行予防といった効果が期待できる.多様なパーキンソン症状を理解し,病気の進行に対応した介入が重要である.パーキンソン病患者の転倒は死亡率に関与する主要因となっている.継続的なリハビリテーションや定期的な身体機能評価,福祉用具指導・環境調整が必要である.
パーキンソン病Hoehn and Yahr重症度分類Vの理学療法 坂野康介
Hoehn and Yahr重症度分類Vの患者に対する理学療法の目的は,生命機能維持,褥瘡予防,拘縮予防である.理学療法では,褥瘡や拘縮予防の情報提供,姿勢調節,呼吸練習,起居動作戦略の強化,介護方法指導などが行われる.高齢化や医療の充実により重症度の高い患者の増加が予想され,リハビリテーションの必要度も増している.本稿ではこれまでの研究を整理しながら,筆者の経験に基づいた介入例を報告する.
パーキンソン病患者の生活指導・環境整備と転倒予防 北野晃祐,他
進行性疾患であるパーキンソン病に対しては,病期や病状を理解したうえで生活指導や環境を調整し,転倒を予防する取り組みが重要となる.近年推奨されている発症早期からの運動は,正しい方法と頻度の理解を促し,生活環境に沿った習慣化を目標に指導を行う.また,転倒予防として福祉用具の導入や視覚刺激の強調が有効であり,継続的な社会参加を目標に検討する.
Topics
パーキンソン病の治療を行ううえで理学療法士が知っておきたいテーマや先進医療を活用した理学療法の進め方をご紹介いただいた.
・パーキンソン病に対する反復経頭蓋磁気刺激治療と理学療法 松﨑英章,他
・パーキンソン病に対する脳深部刺激療法と理学療法 土山裕之,他
・パーキンソン病の嚥下障害と理学療法 内田 学
・パーキンソン病患者に対するLSVT®プログラムの紹介 岩井隆比古
収録内容
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医書.jpにて、収録内容の記事単位で購入することも可能です。
価格については医書.jpをご覧ください。
パーキンソン病の最新治療
波田野 琢,他
パーキンソン病の運動症状と非運動症状
川崎一史,他
パーキンソン病Hoehn and Yahr重症度分類Ⅰ~Ⅳの理学療法
牧野諒平
パーキンソン病Hoehn and Yahr重症度分類Ⅴの理学療法
坂野康介
パーキンソン病患者の生活指導・環境整備と転倒予防
北野晃祐,他
■Topics
パーキンソン病に対する反復経頭蓋磁気刺激治療と理学療法
松﨑英章,他
パーキンソン病に対する脳深部刺激療法と理学療法
土山裕之,他
パーキンソン病の嚥下障害と理学療法
内田 学
パーキンソン病患者に対するLSVT®プログラムの紹介
岩井隆比古
■Close-up デジタル化する理学療法
デジタルヘルスと理学療法
高橋哲也,他
VRリハビリテーション――特性と臨床応用
安田和弘,他
理学療法教育のデジタル化――オンライン授業とLearning Management Systemの活用
門馬 博
■特別寄稿
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)第5波までを経験して――理学療法士の役割とリスク管理について考える
北原エリ子,他
●とびら
出会い,感謝,ミライ
横井裕一郎
●再考します 臨床の素朴な疑問11
歩行自立度の近位監視–遠位監視–自立をどう判断する?
小川 隆
●診療参加型臨床実習11
グローバル・先端技術医療での新たな診療参加型臨床実習の展望
亀田佳一
●国試から読み解く23
多発性硬化症患者に対する運動療法の注意点
藤田裕子
●臨床実習サブノート 診療参加型臨床実習――「ただ見ているだけ」にならないように!8
慢性心不全
渡邉英孝
●文献抄録
藤野雄次,宮森隆行,松﨑英章,吉﨑拓磨
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