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ナースのためのME機器マニュアル

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ME機器の定番書がオールカラーになって全面リニューアル。最新の機器も追加し、日常的に使用する機器から専門的な機器まで、この1冊にすべて網羅。在宅で使用する人工呼吸器なども収載。ME機器のしくみ・点検項目・使い方・管理をコンパクトにまとめた。読むマニュアルから見るマニュアルへ!医学書院ADBOX
シリーズ JJNスペシャル
監修 小野 哲章 / 渡辺 敏
編集 加納 隆 / 廣瀬 稔
発行 2011年04月判型:AB頁:224
ISBN 978-4-260-01192-1
定価 3,080円 (本体2,800円+税)
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  • 序文
  • 目次
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本書を読まれるみなさんへ

 病院の中では、診断や治療などに用いられる各種の医療機器が活躍しています。大多数の施設では、これらの医療機器の準備や操作、またトラブル時の対応などはナースによって行われています。患者さんをみるのと同時に、医療機器もみているともいえるでしょう。
 ナースの果たす重要な役割の1つに、医療機器を使用している患者さんの安全確保があります。ナースは最も患者さんの身近にいる医療従事者ですから、医療機器に関連するトラブルを早期に発見して、適切かつ迅速に対処することが求められています。そのためには、医療機器に関するある程度の知識と技術を身に付けなくてはなりません。
 実際にナースが取り扱う医療機器の中には日常的に使用するものからめったに使用しないものまであり、診療内容によって使用頻度が大きく異なります。また、現場に出て初めて接する医療機器も多いと思います。そこで、さまざまな医療機器を正しく安全に取り扱うための解説書として、1987年にJJNスペシャル No.4「ナースのためのME機器マニュアル」を出版し、その後、改訂を行って、約20年にわたり大変好評を得てきました。しかし、医療技術や医療工学の発展に伴って医療機器の機種や機能も大きく変わってきたことから、今回、新たな医療機器を追加すると同時に、全面的なリニューアルを行いました。
 本書は初版発刊時のコンセプトを引き継ぎ、ナースのみなさんに現場でより活用していただけるように、これから現場に出る学生のみなさんには医療機器の知識と理解を深めていただけるように、使用目的、原理、構造、使用法、使用時の注意点およびトラブル対応などについて、医療機器の専門家である臨床工学技士が日頃の経験をもとに、網羅的かつイラストを豊富に用いてわかりやすく解説しました。
 医療機器を必要とされる患者さんが安心して安全に診療が受けられるようになれば、これ以上の喜びはありません。本書が、数多くの医療機器と接する機会の多いナースや、これからナースになろうとする学生さんに少しでもお役に立てば幸いです。

 2011年3月吉日
 編者ら

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本書を読まれるみなさんへ
本書の使い方

I 医療機器を安全に使用するために
 1.医療機器と安全
 2.電気設備と医療ガス設備

II 病院内で使用する医療機器
患者モニタリングのための機器
 1 心電計
 2 心電図モニター
  ◯有線式ベッドサイドモニターにおける心電図モニタリング
  ◯心電図テレメーター
 3 観血式血圧計
 4 非観血式血圧計
  ◯聴診法による血圧測定
  ◯非観血式血圧モニター(オシロメトリック式自動血圧計)
 5 電子体温計
 6 パルスオキシメーター
 7 カプノメーター
 8 経皮ガスモニター
 9 肺動脈カテーテルと心拍出量測定(スワンガンツ・カテーテル)
 10 心臓カテーテル検査・治療
  ○心臓カテーテル検査
  ○カテーテルインターベンション
 11 血糖測定器

循環を助ける機器
 12 除細動器
  ○体外式除細動器(DC)
  ○自動体外式除細動器(AED)
  ○植込み型除細動器(ICD)
 13 輸液ポンプ
 14 シリンジポンプ
 15 経腸栄養ポンプ
 16 ペースメーカー
 17 IABP(大動脈内バルーンポンプ)
 18 PCPS(経皮的心肺補助法)
 19 人工心肺
 20 VAS(補助人工心臓)

呼吸を助ける機器
 21 人工呼吸器
 22 小児人工呼吸器
 23 加温加湿器とネブライザー
 24 酸素流量計
 25 酸素濃度計
 26 酸素濃縮器
 27 高気圧酸素治療装置
 28 保育器(閉鎖式、開放式)
  ◯閉鎖式保育器
  ◯開放式保育器
 29 吸引器(電気吸引器)
 30 低圧持続吸引器
 31 医療ガス
 32 酸素ボンベ

代謝を助ける機器
 33 血液透析
 34 血漿交換
 35 腹膜透析
  ◯持続携行式腹膜透析(CAPD)
  ◯自動腹膜透析(APD)

手術で使われる機器
 36 電気メス
 37 超音波手術装置
 38 レーザー手術装置
 39 麻酔器
 40 麻酔ガスモニター
 41 BISモニター
 42 血液加温器
  ◯水槽浸漬タイプ
  ◯循環タイプ
 43 貯血式自己血回収装置
 44 加温・冷却ブランケット
  ◯ウォーターフロータイプ
  ◯エアフロータイプ
 45 DVT予防機器
 46 内視鏡関連装置
  ◯内視鏡外科装置

III 在宅で使用する医療機器
 1.在宅医療におけるME機器の使用
 2.在宅でME機器を使用する際の注意点

索引

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ME機器全般を網羅し,使用目的ごとに理解しやすくまとめられた1冊
書評者: 松木 恵里 (昭和大学病院看護部教育担当看護師長補佐/集中ケア認定看護師)
 医療現場には多くの医療機器(ME機器)があふれています。それを安全に使用することが看護師の役割でもあります。ME機器を使用している患者さんを受け持つ際,初めてもしくは経験が少ないときは,機器の管理や使用方法などとても不安で,ポイントを他のスタッフに確認したりマニュアル本を見て理解していることと思います。『ナースのためのME機器マニュアル』はそのようなときに活躍する1冊です。

 本書の冒頭には,「I 医療機器を安全に使用するために」と題して,医療安全という観点からの記載がされています。これに引き続いて,トラブルの多い,電気設備や医療ガスについて書かれています。これらはME機器を安全に使用する意識付けになっています。

 各項目は,機器のメカニズムと役割,取り扱い手順,使用前・使用中・使用後の点検項目と続き,最後に使用時によく起こるトラブルとその対応,といった流れで構成されています。「心電計」を例にとると,心電図の持つ役割や実際に使用する際の電極の装着手順,交流雑音といった具合です。

 機器の原理や特徴を理解して使用することは,医療安全という面でも大切なことですが,「II-9 肺動脈カテーテルと心拍出量測定(スワンガンツ・カテーテル)」では,心拍出量測定の原理についてとてもわかりやすく書かれており,理解しやすくなっています。「輸液ポンプ」のフリーフロー現象,「シリンジポンプ」のサイフォニング現象をはじめ,起こりやすいトラブルがNOTEなどにもまとめられています。

 あえて苦言を呈すならば,電極の装着位置についての図では,肋骨と電極の位置がありますが,心臓を記入し,心臓のどの位置に電極を取り付けているのかを目で見てわかるほうがさらに理解しやすいと思います。スワンガンツ・カテーテルは循環器疾患ではよく使用しますが,他科では接する機会が少ないものです。スワンガンツ・カテーテルを挿入された患者を受け持った際に初めて学習することが多いため,右心系だけでなく心臓全体の図で説明があるとよりよいと感じました。

 全体の構成として,ME機器全般が網羅され,原理・原則に基づいて記載され理解しやすいようになっています。その一方で,内容は簡潔にまとめられ,使用目的ごとに項目が分かれていて,調べやすく,理解しやすくなっています。全体的に図表が多く,レイアウトもよく,何が大切で特に注意すべき点がわかりやすいのもこの本の特徴でしょう。新人だけでなく,機器を取り扱う看護師,また指導する看護師も根拠を持って説明ができるマニュアル本になっていると思います。

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本書の記述の正確性につきましては最善の努力を払っておりますが、この度弊社の責任におきまして、下記のような誤りがございました。お詫び申し上げますとともに訂正させていただきます。

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