肝癌診療マニュアル
日本肝臓学会の企画による安全で効果的な肝癌診療
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C型・B型肝炎の抗ウイルス療法、肝癌のラジオ波焼灼療法、生体肝移植など、肝炎・肝癌の治療は近年飛躍的に進歩した。本書は、多くの治療手段を得た現状を踏まえ、安全で効果的な肝癌診療の普及を目的に日本肝臓学会が企画。ガイドラインに基づいた診療法をわかりやすく懇切に解説。
編集 | 社団法人 日本肝臓学会 |
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発行 | 2007年03月判型:B5頁:148 |
ISBN | 978-4-260-00186-1 |
定価 | 2,420円 (本体2,200円+税) |
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刊行にあたって
執筆者/岡上 武(日本肝臓学会企画広報委員会委員長)
1975年頃からわが国では肝細胞癌(肝癌)が増加し続け,そのほとんどはC型肝炎ウイルス(HCV)持続感染者で,2004~05年にピークを迎えた感がありますが,現在は高齢者の肝癌が増加しています.
1992年にインターフェロン(IFN)がC型慢性肝炎患者に保険適用になり,IFN治療で完治した患者のみならず一過性有効例でも有意に肝発癌が抑制されることが判明しました.これらの結果を踏まえ,2002年4月から5年計画でスタートした肝炎ウイルス検診は40歳以上の全国民を対象にしたもので,自覚症状のないHCVやHBVキャリアの多くを見出すことができています.日本肝臓学会と厚生労働省がタイアップした肝炎・肝癌対策は多くの成果を挙げ,現在も検診率の向上と発見された患者のフォロー体制の確立への努力が続けられています.
この間,C型肝炎のみならずB型肝炎への抗ウイルス療法は大きく進歩し,また,ラジオ波焼灼療法(RFA),生体肝移植の肝癌への保険適用により肝癌治療は飛躍的に進歩しました.しかし,肝炎や肝癌の治療,肝癌再発予防に関し多くの手段を手に入れた現状において,安全で効果的な予防,検査,治療法が広く全国に普及することが重要と考えています.また,近年注目すべきことはHBV,HCV共に陰性のいわゆる非B非C肝癌が過去10年で倍増し,その内の少なくとも半数はいわゆる非アルコール性脂肪肝炎(NASH)からの肝癌症例と想定されています.
このような状況を踏まえて,日本肝臓学会企画広報委員会は肝臓専門医はもとより,肝臓専門医でない先生方にもすぐに役立つ『肝癌診療マニュアル』を企画しました.本書の刊行に際し主導的役割を果たして頂いた工藤正俊理事をはじめ,泉 並木,川崎誠治,高安賢一の各委員の先生方と医学書院編集部の林 裕氏に心から御礼を申し上げ,本書の執筆に携わってくださった多くの先生方に感謝する次第です.
本マニュアルが肝癌の診療にかかわっている医療従事者のみならず,肝炎の診療に携わっている先生方にもお役に立てれば幸いです.
2007年 2月
執筆者/岡上 武(日本肝臓学会企画広報委員会委員長)
1975年頃からわが国では肝細胞癌(肝癌)が増加し続け,そのほとんどはC型肝炎ウイルス(HCV)持続感染者で,2004~05年にピークを迎えた感がありますが,現在は高齢者の肝癌が増加しています.
1992年にインターフェロン(IFN)がC型慢性肝炎患者に保険適用になり,IFN治療で完治した患者のみならず一過性有効例でも有意に肝発癌が抑制されることが判明しました.これらの結果を踏まえ,2002年4月から5年計画でスタートした肝炎ウイルス検診は40歳以上の全国民を対象にしたもので,自覚症状のないHCVやHBVキャリアの多くを見出すことができています.日本肝臓学会と厚生労働省がタイアップした肝炎・肝癌対策は多くの成果を挙げ,現在も検診率の向上と発見された患者のフォロー体制の確立への努力が続けられています.
この間,C型肝炎のみならずB型肝炎への抗ウイルス療法は大きく進歩し,また,ラジオ波焼灼療法(RFA),生体肝移植の肝癌への保険適用により肝癌治療は飛躍的に進歩しました.しかし,肝炎や肝癌の治療,肝癌再発予防に関し多くの手段を手に入れた現状において,安全で効果的な予防,検査,治療法が広く全国に普及することが重要と考えています.また,近年注目すべきことはHBV,HCV共に陰性のいわゆる非B非C肝癌が過去10年で倍増し,その内の少なくとも半数はいわゆる非アルコール性脂肪肝炎(NASH)からの肝癌症例と想定されています.
このような状況を踏まえて,日本肝臓学会企画広報委員会は肝臓専門医はもとより,肝臓専門医でない先生方にもすぐに役立つ『肝癌診療マニュアル』を企画しました.本書の刊行に際し主導的役割を果たして頂いた工藤正俊理事をはじめ,泉 並木,川崎誠治,高安賢一の各委員の先生方と医学書院編集部の林 裕氏に心から御礼を申し上げ,本書の執筆に携わってくださった多くの先生方に感謝する次第です.
本マニュアルが肝癌の診療にかかわっている医療従事者のみならず,肝炎の診療に携わっている先生方にもお役に立てれば幸いです.
2007年 2月
目次
開く
第1章 肝癌発癌機序・疫学とハイリスク患者の設定
第2章 肝癌診療に必要な病理学
第3章 肝発癌予防
第4章 肝癌早期発見のためのスクリーニング法
第5章 肝癌の診断
第6章 肝癌の治療
第7章 肝癌の治療効果判定の仕方
第8章 肝癌治療後のフォローアップの仕方
第9章 肝癌診療における病診・病病連携の仕方
索引
第2章 肝癌診療に必要な病理学
第3章 肝発癌予防
第4章 肝癌早期発見のためのスクリーニング法
第5章 肝癌の診断
第6章 肝癌の治療
第7章 肝癌の治療効果判定の仕方
第8章 肝癌治療後のフォローアップの仕方
第9章 肝癌診療における病診・病病連携の仕方
索引
正誤表
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本書の記述の正確性につきましては最善の努力を払っておりますが、この度弊社の責任におきまして、下記のような誤りがございました。お詫び申し上げますとともに訂正させていただきます。
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