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根拠と事故防止からみた

小児看護技術


(第3版)

編集:浅野 みどり

  • 判型 A5
  • 頁 564
  • 発行 2020年10月
  • 定価 4,400円 (本体4,000円+税10%)
  • ISBN978-4-260-04325-0
豊富な写真・イラスト・動画で小児看護技術がわかる、みえる!
小児看護では、子どもの発達段階に応じた実践が求められ、成人とは異なる点が多い。本書は写真・イラスト・動画を多用して手順を紹介。子どもや家族に説明でき、技術の応用を可能にする「根拠」、スムーズな実践を助ける「コツ」、知っておきたいポイントを解説する。「注意」、医療事故防止のために重要な「事故防止のポイント」、異常がみられた際の「緊急時対応」を満載。学習にも臨床でも頼りになる1冊。
序 文
はじめに

 2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックという未曾有の出来事に,世界中の人々が大きな影響を受けることとなりました.6月には感染者数は世界で600万人超だったのが,8月中旬現在では2,150万人に迫る勢いです.徐々にエビデンスが出されつつあ...
はじめに

 2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックという未曾有の出来事に,世界中の人々が大きな影響を受けることとなりました.6月には感染者数は世界で600万人超だったのが,8月中旬現在では2,150万人に迫る勢いです.徐々にエビデンスが出されつつあるとはいえ,未知の感染症であるが故に未だ人々にさまざま不安を与えています.このような緊迫した状況の中で,がんばっていらっしゃるお子さんとご家族,そして,保健医療ならびに教育の現場でご尽力くださっているみなさまに心からの感謝と敬意をお伝えしたく思います.
 小児においては,高齢者や成人と比較すると感染者が少なく重症例も少ないとはいえ,一斉休校が解除され学校が再開されて以降は学校でのクラスター発生や家庭内感染例などが起こっています.さらに,長期の外出自粛に伴う子どもの心身やそのご家族への影響,病院等での家族の面会制限の強化に伴う様々な影響(ボランティア活動の受け入れ中止など),感染リスクの恐れから受診や乳幼児のワクチン接種控えや遅れ,インターネットの長時間使用によるゲーム依存や睡眠障害等の増加,ドメスティック・バイオレンスや子どもの虐待が外から見えにくく見守りの目や援助が行き届きにくくなっていることと,数えあげればきりがありません.
 さらに看護学教育の現場では“臨床実習が実質的に臨地では行えない”状況になっています.子どもたちの感染リスクを回避し,その安全を守ることが最優先だからで致し方ないことではありますが,学生のみなさんが子どもたちと直接触れ合って,その相互作用の中で小児看護のエッセンスを体験する機会が失われることは本当に残念です.本書『根拠と事故防止からみた 小児看護技術 第3版』では動画を増やし60項目とし,子どもとのかかわり方の基本やポイントが伝わるよう,また,子どものセルフケア支援を意識して強化しました.このような状況下だからこそ,私たち一人ひとりが回避できるリスクは確実に回避し,子どもの心身の中長期的な変化も視野に注意深く見守ること,さらに子どもだけでなくご家族を含めた変化や兆しへの感度を高め,気になることがあれば声を掛けるなど,子どもやご家族の安心・安全のために一歩前に踏み出すかかわりや支援が求められます.本書改訂3版が少しでも小児看護実践の学習の手助けとなることを願ってやみません.
 今回の撮影は,ちょうど政府による“全国の小中高の一斉休校要請”が出される直前に始まり,いったん休止せざるを得なくなりましたが,7月に何とか残りの撮影を行うことができました.緊急事態の中,撮影にご協力いただきました皆さま,本書の編集制作にご尽力いただきました医学書院編集部の皆さまに心より深謝申し上げます.

 2020年8月 猛暑のなかで
 編者・著者代表 浅野みどり
目 次
はじめに
本書の構成と使い方
動画の使い方

第1章 基本技術
 1 コミュニケーション
 2 遊びの援助(乳幼児)
 3 プレパレーション
 4 感染予防
  ①標準予防策1 手指衛生
  ②標準予防策2 個人防護具
  ③感染経路別予防策
  ④隔離
 5 環境整備
  ①外来の環境整備
  ②成長発達に応じた病棟・病室の環境整備

第2章 日常生活援助技術
 1 食事
  ①調乳
  ②授乳(健常乳児)
  ③口唇・口蓋裂児への授乳・食事援助
  ④離乳食
  ⑤食事援助
  ⑥摂食・嚥下障がい児の食事援助
 2 排泄
  ①おむつ交換
  ②排泄援助(トイレットトレーニング)
 3 活動
  ①抱っこ
  ②移動1 おんぶ・スリング
  ③移動2 ベビーカー・車椅子・ストレッチャー
  ④ポジショニング(障がい児)
 4 睡眠
 5 清潔
  ①沐浴
  ②シャワー浴・入浴
  ③清拭
  ④洗髪
  ⑤口腔ケア
  ⑥殿部浴・陰部洗浄
 6 衣生活(更衣)

第3章 フィジカルアセスメント
 1 バイタルサイン測定
  ①小児におけるバイタルサインの測定
  ②呼吸
  ③心拍・脈拍
  ④体温
  ⑤血圧
  ⑥意識
 2 身体計測
  ①身長
  ②体重
  ③頭囲・大泉門
  ④胸囲・腹囲
  乳児・幼児の身体発育に関する資料
 3 生理機能検査
  ①心電図
  ②動脈血酸素飽和度(SpO2,SaO2
  ③呼吸機能検査(努力性肺活量検査)
  ④脳波(EEG)
  ⑤脳波(aEEG)
 4 画像検査
  ①単純X線検査
  ②CT検査
  ③MRI検査
 5 検体検査
  ①静脈血採血
  ②採尿
  ③採便
  ④骨髄穿刺(マルク)
  ⑤腰椎穿刺(ルンバール)
  ⑥腎生検
 6 食物負荷試験

第4章 治療援助技術
 1 固定・抑制
 2 呼吸・循環管理
  ①吸引
  ②吸入
  ③肺理学療法
  ④酸素療法
  ⑤人工呼吸器
  ⑥罨法
  ⑦在宅呼吸療法
 3 保育器の管理
  ①閉鎖式保育器
  ②開放式保育器
 4 排泄管理
  ①グリセリン浣腸
  ②清潔間欠導尿
  ③ストーマケア
 5 腹膜透析
 6 与薬
  ①経口薬
  ②坐薬
  ③外用塗布剤
  ④皮下注射
  ⑤筋肉内注射
  ⑥静脈内注射
  ⑦点眼薬
  ⑧点鼻薬
  ⑨予防接種(ワクチン接種の支援)
 7 経管栄養
  ①経鼻胃管栄養法
  ②胃瘻
 8 輸液管理
  ①末梢静脈内持続点滴
  ②経中心静脈持続点滴(CVライン)
  ③輸液ポンプ・シリンジポンプ
 9 輸血管理
 10 牽引・固定法
  ①牽引(上肢・下肢)
  ②ギプス固定(四肢・体幹)
  ③装具・義肢

第5章 救急手技
 1 救急蘇生法
 2 頭部外傷
 3 気道異物
 4 消化管異物
 5 中毒
 6 熱傷
 7 溺水
 8 熱中症(暑熱障害)
 9 アナフィラキシーショックへの対応

索引