うつ病治療ガイドライン 第2版
DSM-5診断基準に準拠して改訂、書籍版オリジナルの「補記」付き
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『大うつ病性障害・双極性障害治療ガイドライン』の「うつ病」部分の改訂版。DSM-5診断基準に準拠するとともに、新たに「児童思春期のうつ病」と「うつ病患者の睡眠障害とその対応」の章が加わった。各章末尾に書籍版オリジナルの「補記」があり、ガイドラインに基づいた診療を行う上で知っておくべき実践的な知識がまとめられている。精神科医だけでなく、うつ病診療に携わる一般内科医やコメディカルにもお勧めの1冊。
監修 | 日本うつ病学会 |
---|---|
編集 | 気分障害の治療ガイドライン作成委員会 |
発行 | 2017年06月判型:B5頁:160 |
ISBN | 978-4-260-03206-3 |
定価 | 4,400円 (本体4,000円+税) |
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本書発行にあたって/序
本書発行にあたって
2012年に発表された「日本うつ病学会治療ガイドライン II.大うつ病性障害」(ver. 1)は,ともすれば薬物療法至上かつ経験重視となっていた当時のうつ病治療の状況に一石を投じたと言っても過言ではない.それから5年が経過し,わが国においてうつ病に対する世間の理解は深まってきたものの,一方でうつ病の多様化による診断・治療の複雑化やうつ病における休養の是非など,新たな問題も注目され始めた.
さらに,2013年には米国の診断基準Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fifth Edition(DSM-5)がDSM-IV-TRから13年ぶりに改訂された.その改訂も反映させる形で,2016年7月に「日本うつ病学会治療ガイドライン II.うつ病(DSM-5)/大うつ病性障害」(ver. 2)が発表される運びとなった.
今回の改訂では,各章に最新の知見を加え情報をアップデートし,新たに睡眠障害,児童思春期に対する治療の章を加えた.うつ病における睡眠障害の章では,睡眠時無呼吸症候群などの原発性睡眠障害の鑑別,うつ病における不眠の特徴や治療(睡眠衛生,薬物療法,認知行動療法ほか)について概説した.児童思春期の章では,診断における留意点や発達障害などの併存障害や双極性障害などとの鑑別について挙げ,治療として心理社会的治療の有効性,薬物療法と精神療法について対比して説明した.さらに近年注目されている,うつ病治療における休養の是非については,不適切な休養に注意すること,「行動活性化」を意識し,個人の状況や病期,背景を踏まえて検討・決定すべきとした.
また特筆すべき点として,本ガイドラインは,すでに日本うつ病学会のホームページより,PDFファイルとしてダウンロード可能であるが,今回書籍化するにあたって,新たに補記を加えた.この補記は,2016年10月より全国の医師や薬剤師を対象に実施しているうつ病治療ガイドラインの講習会事業での資料の一部から作成したものである.ガイドライン本文の行間を埋めるような位置づけであり,例えば重症度についてよりイメージしやすい記載や,参考となるエビデンスの紹介など,本文の理解を助ける内容となっている.ぜひ本文と合わせて活用していただきたい.また,DSM-5の日本語版の刊行に合わせて,本書籍版の本文中におけるDSM-5の参照頁は日本語版のものに差し替えた.
本ガイドラインは,わが国の臨床状況を考慮して作成されている.ここ最近,わが国における認知行動療法の効果を示した研究が発表されるなど,徐々にではあるがエビデンスが蓄積されてきたものの,残念ながらわが国のものは決して多いとは言えない.このため,海外の良質なエビデンスをベースに,わが国の臨床状況における実現可能性の高さを重視して選定・紹介している.
本ガイドラインにおけるメッセージは,2012年の初版から一貫しており,総論に力を入れていることであろう.うつ病は,非常に個別性・多様性が高い疾患である.軽症例であっても,併存障害や希死念慮の有無によって対応が異なる.よって,例えばうつ病軽症例における治療について検討する場合においても,その章のみを参照するのではなく,全章を通して読んだのちに治療にあたっていただきたいと考えている.本ガイドラインは全章が一体となって体系化されている.まずは「第1章 うつ病治療計画の策定」にて,うつ病の鑑別や併存障害の理解,希死念慮への対応などについて精読していただきたい.分量は多いが,通して読むことで改めてうつ病治療とはどういうものかを考えていただければ幸いである.全ての病期において基礎的介入が重要であり,当事者の希望を可能な限り反映させることが望ましい.本書が当事者に対するより適切な情報の提供につながることを願う.
ただ,これをもってしてもまだ完全というものではない.医学は日進月歩である.日本うつ病学会気分障害の治療ガイドライン作成委員会は,今後も新たなエビデンスや情報を受けてのアップデート,さらには臨床において重要な新たな章の作成を検討中である.また医師向けのガイドラインだけでなく,当事者や家族,医師以外のメディカルスタッフ向けのガイドラインも必要になってきている.これらのガイドラインの整備に向けても準備中である.
当事者のみならずうつ病にかかわる全ての人にとって,本書がうつ病を正しく理解し,対応することの一助となれば幸甚である.
2017年6月
気分障害の治療ガイドライン作成委員会委員長 渡邊 衡一郎
序
日本うつ病学会の「うつ病の治療ガイドライン」の特徴は,総論に力点をおいたことである.うつ病の治療を始めるにあたり入手すべき情報,またそれに基づいて判断すべき事項を総論としてまとめ,かなりの紙面を割いた.うつ病は個別性・多様性が極めて高い障害である.この個々に異なる特徴を把握してはじめて,それに応じたきめ細かな治療を行うことができる.一般的なガイドラインの体裁とは異なることを承知で,今回の改訂においてもこの姿勢は堅持した.このガイドラインを使用する方には,「第1章 うつ病治療計画の策定」をまず読んでいただきたいと思う.
2013年のガイドライン改訂時に積み残した課題の一つが,診断が難しくかつ抗うつ薬治療の是非をめぐる議論の多かった児童思春期のうつ病であった.加えて,うつ病の症状としての睡眠障害にはどのような対応が適切なのか,という問題も未解決であった.つまり,うつ病が良くなるにつれて改善する睡眠障害に,常用量依存を招くことのあるベンゾジアゼピン系睡眠薬を処方することの是非はしっかりと検討する必要がある.今回の執筆陣には,これらの分野の専門家にも加わっていただき,新たな章として書き加えることができた.
軽症うつ病,中等症・重症うつ病,精神病性うつ病の各章においては,過去3年間に蓄積したエビデンスを取り入れて最新の情報を盛り込んで改訂した.また今回のガイドラインは,DSM-5診断基準に準拠して改訂されている.したがって,ガイドラインにでてくる「うつ病」とは,major depressive disorderの訳である「うつ病(DSM-5)/大うつ病」と同義である.
医師にとってのガイドラインとは,例えるならば船長にとっての海図にあたるものである.注意深い観察と豊富な経験があってこそ,臨機応変な舵取りができる.ガイドラインは医師のこのような裁量権を縛るものではないし,逆に,臨床の現場はガイドライン通りに治療すればことが足りるというものでもない.
本ガイドライン2016版が,医療従事者はもとより,患者さんやそのご家族にとっても有用でかつ最新の資料として利用されることを願っている.患者さんやそのご家族が,病気についての確かな医学的知識をもって治療に臨むことは,よりよい医療を受けることにつながると思う.わからないことがあれば,ガイドラインを持参して主治医を訪ねてもよいのではなかろうか.
参考図書
1)American Psychiatric Association(編),日本精神神経学会(日本語版用語監修),高橋三郎,大野 裕(監訳),染矢俊幸,神庭重信,尾崎紀夫,三村 將,村井俊哉(訳):DSM-5精神疾患の診断・統計マニュアル.医学書院,2014
2)野村総一郎,樋口輝彦(監),尾崎紀夫,朝田 隆,村井俊哉(編):標準精神医学.第6版,医学書院,2015
〔2)などの精神医学の教科書に載っている診断・分類の章,気分障害の章,治療学の章〕
本書発行にあたって
2012年に発表された「日本うつ病学会治療ガイドライン II.大うつ病性障害」(ver. 1)は,ともすれば薬物療法至上かつ経験重視となっていた当時のうつ病治療の状況に一石を投じたと言っても過言ではない.それから5年が経過し,わが国においてうつ病に対する世間の理解は深まってきたものの,一方でうつ病の多様化による診断・治療の複雑化やうつ病における休養の是非など,新たな問題も注目され始めた.
さらに,2013年には米国の診断基準Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fifth Edition(DSM-5)がDSM-IV-TRから13年ぶりに改訂された.その改訂も反映させる形で,2016年7月に「日本うつ病学会治療ガイドライン II.うつ病(DSM-5)/大うつ病性障害」(ver. 2)が発表される運びとなった.
今回の改訂では,各章に最新の知見を加え情報をアップデートし,新たに睡眠障害,児童思春期に対する治療の章を加えた.うつ病における睡眠障害の章では,睡眠時無呼吸症候群などの原発性睡眠障害の鑑別,うつ病における不眠の特徴や治療(睡眠衛生,薬物療法,認知行動療法ほか)について概説した.児童思春期の章では,診断における留意点や発達障害などの併存障害や双極性障害などとの鑑別について挙げ,治療として心理社会的治療の有効性,薬物療法と精神療法について対比して説明した.さらに近年注目されている,うつ病治療における休養の是非については,不適切な休養に注意すること,「行動活性化」を意識し,個人の状況や病期,背景を踏まえて検討・決定すべきとした.
また特筆すべき点として,本ガイドラインは,すでに日本うつ病学会のホームページより,PDFファイルとしてダウンロード可能であるが,今回書籍化するにあたって,新たに補記を加えた.この補記は,2016年10月より全国の医師や薬剤師を対象に実施しているうつ病治療ガイドラインの講習会事業での資料の一部から作成したものである.ガイドライン本文の行間を埋めるような位置づけであり,例えば重症度についてよりイメージしやすい記載や,参考となるエビデンスの紹介など,本文の理解を助ける内容となっている.ぜひ本文と合わせて活用していただきたい.また,DSM-5の日本語版の刊行に合わせて,本書籍版の本文中におけるDSM-5の参照頁は日本語版のものに差し替えた.
本ガイドラインは,わが国の臨床状況を考慮して作成されている.ここ最近,わが国における認知行動療法の効果を示した研究が発表されるなど,徐々にではあるがエビデンスが蓄積されてきたものの,残念ながらわが国のものは決して多いとは言えない.このため,海外の良質なエビデンスをベースに,わが国の臨床状況における実現可能性の高さを重視して選定・紹介している.
本ガイドラインにおけるメッセージは,2012年の初版から一貫しており,総論に力を入れていることであろう.うつ病は,非常に個別性・多様性が高い疾患である.軽症例であっても,併存障害や希死念慮の有無によって対応が異なる.よって,例えばうつ病軽症例における治療について検討する場合においても,その章のみを参照するのではなく,全章を通して読んだのちに治療にあたっていただきたいと考えている.本ガイドラインは全章が一体となって体系化されている.まずは「第1章 うつ病治療計画の策定」にて,うつ病の鑑別や併存障害の理解,希死念慮への対応などについて精読していただきたい.分量は多いが,通して読むことで改めてうつ病治療とはどういうものかを考えていただければ幸いである.全ての病期において基礎的介入が重要であり,当事者の希望を可能な限り反映させることが望ましい.本書が当事者に対するより適切な情報の提供につながることを願う.
ただ,これをもってしてもまだ完全というものではない.医学は日進月歩である.日本うつ病学会気分障害の治療ガイドライン作成委員会は,今後も新たなエビデンスや情報を受けてのアップデート,さらには臨床において重要な新たな章の作成を検討中である.また医師向けのガイドラインだけでなく,当事者や家族,医師以外のメディカルスタッフ向けのガイドラインも必要になってきている.これらのガイドラインの整備に向けても準備中である.
当事者のみならずうつ病にかかわる全ての人にとって,本書がうつ病を正しく理解し,対応することの一助となれば幸甚である.
2017年6月
気分障害の治療ガイドライン作成委員会委員長 渡邊 衡一郎
注:本ガイドラインは,うつ病診療の手引きとなることを意図したものであり,実際の診療は,個々の医師の裁量権に基づいて行われるべきものである.実地臨床においては,多くの個別要因が臨床的判断に影響するため,「本ガイドライン通りの診療でなければ正しい医療水準ではない」とは言えない.
序
日本うつ病学会の「うつ病の治療ガイドライン」の特徴は,総論に力点をおいたことである.うつ病の治療を始めるにあたり入手すべき情報,またそれに基づいて判断すべき事項を総論としてまとめ,かなりの紙面を割いた.うつ病は個別性・多様性が極めて高い障害である.この個々に異なる特徴を把握してはじめて,それに応じたきめ細かな治療を行うことができる.一般的なガイドラインの体裁とは異なることを承知で,今回の改訂においてもこの姿勢は堅持した.このガイドラインを使用する方には,「第1章 うつ病治療計画の策定」をまず読んでいただきたいと思う.
2013年のガイドライン改訂時に積み残した課題の一つが,診断が難しくかつ抗うつ薬治療の是非をめぐる議論の多かった児童思春期のうつ病であった.加えて,うつ病の症状としての睡眠障害にはどのような対応が適切なのか,という問題も未解決であった.つまり,うつ病が良くなるにつれて改善する睡眠障害に,常用量依存を招くことのあるベンゾジアゼピン系睡眠薬を処方することの是非はしっかりと検討する必要がある.今回の執筆陣には,これらの分野の専門家にも加わっていただき,新たな章として書き加えることができた.
軽症うつ病,中等症・重症うつ病,精神病性うつ病の各章においては,過去3年間に蓄積したエビデンスを取り入れて最新の情報を盛り込んで改訂した.また今回のガイドラインは,DSM-5診断基準に準拠して改訂されている.したがって,ガイドラインにでてくる「うつ病」とは,major depressive disorderの訳である「うつ病(DSM-5)/大うつ病」と同義である.
医師にとってのガイドラインとは,例えるならば船長にとっての海図にあたるものである.注意深い観察と豊富な経験があってこそ,臨機応変な舵取りができる.ガイドラインは医師のこのような裁量権を縛るものではないし,逆に,臨床の現場はガイドライン通りに治療すればことが足りるというものでもない.
本ガイドライン2016版が,医療従事者はもとより,患者さんやそのご家族にとっても有用でかつ最新の資料として利用されることを願っている.患者さんやそのご家族が,病気についての確かな医学的知識をもって治療に臨むことは,よりよい医療を受けることにつながると思う.わからないことがあれば,ガイドラインを持参して主治医を訪ねてもよいのではなかろうか.
参考図書
1)American Psychiatric Association(編),日本精神神経学会(日本語版用語監修),高橋三郎,大野 裕(監訳),染矢俊幸,神庭重信,尾崎紀夫,三村 將,村井俊哉(訳):DSM-5精神疾患の診断・統計マニュアル.医学書院,2014
2)野村総一郎,樋口輝彦(監),尾崎紀夫,朝田 隆,村井俊哉(編):標準精神医学.第6版,医学書院,2015
〔2)などの精神医学の教科書に載っている診断・分類の章,気分障害の章,治療学の章〕
目次
開く
本書発行にあたって
序
初版 第1回改訂版 序
うつ病治療ガイドライン 第2版 サマリー
第1章 うつ病治療計画の策定
はじめに
A 把握すべき情報
i.理学的所見
ii.既往歴
iii.家族歴
iv.生活歴:発達歴・学歴・職歴・婚姻歴
v.病前のパーソナリティ傾向
vi.病前の適応状態の確認
vii.ストレス因子の評価
viii.睡眠の状態
ix.女性患者の場合
B 施行すべき検査
i.血液・尿検査
ii.生理学的検査
iii.画像検査
iv.心理検査
C 注意すべき徴候
i.自殺念慮・自殺企図
ii.自傷行為・過量服薬
iii.身体合併症・併用薬物の存在
iv.併存疾患(comorbidity)
v.双極性障害の可能性への配慮
vi.精神病症状
D 治療開始に際して考慮すべき点
i.治療場面の選択
ii.治療の原則
iii.急性期治療・導入期
iv.回復期・維持期
v.児童思春期症例
補記
第2章 軽症うつ病
はじめに
基本方針
A 治療選択に際して
B 基礎的介入
C 治療の選択
i.精神療法
ii.薬物療法
iii.その他の療法
まとめ
補記
第3章 中等症・重症うつ病(精神病性の特徴を伴わないもの)
はじめに
A うつ病治療の原則
B 治療法ごとのエビデンス
i.抗うつ薬
ii.ベンゾジアゼピン受容体作動薬(BZD)の併用
iii.第一選択薬による治療に成功しない場合の薬物療法上の対応
(ECTを予定しない場合)
iv.修正型電気けいれん療法(ECT)
v.治療効果のエビデンスが示されている精神療法(EBPT)
まとめ
i.推奨される治療
ii.推奨されない治療
iii.特に注意すべき有害作用
補記
第4章 精神病性うつ病
はじめに
A 治療導入に際して
B 治療の選択
i.薬物療法
ii.修正型電気けいれん療法(ECT)
iii.維持療法
C 緊張病を伴う場合
i.薬物治療
ii.修正型電気けいれん療法(ECT)
まとめ
補記
第5章 児童思春期のうつ病
はじめに
A 治療選択に際して
B 基礎的な介入と治療の選択
i.重症度の評価
ii.治療計画
C 個々治療的な介入
i.心理教育
ii.精神療法
iii.薬物療法
D 薬物療法と精神療法の比較
E 予後
まとめ
補記
第6章 うつ病患者の睡眠障害とその対応
はじめに
A うつ病の睡眠障害の特徴
B うつ病の睡眠障害の背景
C うつ病の不眠に対する治療
i.非薬物療法
ii.薬物療法
D 残遺性不眠に対する治療
E 過眠に対する治療
F 睡眠に関連するその他のうつ病治療
i.高照度光療法
ii.断眠療法
G 原発性睡眠障害の問題
i.睡眠時無呼吸症候群
ii.レストレスレッグス(むずむず脚)症候群
iii.レム睡眠行動障害
まとめ
i.推奨される治療
ii.推奨されない治療
iii.特に注意すべき有害作用
補記
参考文献
索引
序
初版 第1回改訂版 序
うつ病治療ガイドライン 第2版 サマリー
第1章 うつ病治療計画の策定
はじめに
A 把握すべき情報
i.理学的所見
ii.既往歴
iii.家族歴
iv.生活歴:発達歴・学歴・職歴・婚姻歴
v.病前のパーソナリティ傾向
vi.病前の適応状態の確認
vii.ストレス因子の評価
viii.睡眠の状態
ix.女性患者の場合
B 施行すべき検査
i.血液・尿検査
ii.生理学的検査
iii.画像検査
iv.心理検査
C 注意すべき徴候
i.自殺念慮・自殺企図
ii.自傷行為・過量服薬
iii.身体合併症・併用薬物の存在
iv.併存疾患(comorbidity)
v.双極性障害の可能性への配慮
vi.精神病症状
D 治療開始に際して考慮すべき点
i.治療場面の選択
ii.治療の原則
iii.急性期治療・導入期
iv.回復期・維持期
v.児童思春期症例
補記
第2章 軽症うつ病
はじめに
基本方針
A 治療選択に際して
B 基礎的介入
C 治療の選択
i.精神療法
ii.薬物療法
iii.その他の療法
まとめ
補記
第3章 中等症・重症うつ病(精神病性の特徴を伴わないもの)
はじめに
A うつ病治療の原則
B 治療法ごとのエビデンス
i.抗うつ薬
ii.ベンゾジアゼピン受容体作動薬(BZD)の併用
iii.第一選択薬による治療に成功しない場合の薬物療法上の対応
(ECTを予定しない場合)
iv.修正型電気けいれん療法(ECT)
v.治療効果のエビデンスが示されている精神療法(EBPT)
まとめ
i.推奨される治療
ii.推奨されない治療
iii.特に注意すべき有害作用
補記
第4章 精神病性うつ病
はじめに
A 治療導入に際して
B 治療の選択
i.薬物療法
ii.修正型電気けいれん療法(ECT)
iii.維持療法
C 緊張病を伴う場合
i.薬物治療
ii.修正型電気けいれん療法(ECT)
まとめ
補記
第5章 児童思春期のうつ病
はじめに
A 治療選択に際して
B 基礎的な介入と治療の選択
i.重症度の評価
ii.治療計画
C 個々治療的な介入
i.心理教育
ii.精神療法
iii.薬物療法
D 薬物療法と精神療法の比較
E 予後
まとめ
補記
第6章 うつ病患者の睡眠障害とその対応
はじめに
A うつ病の睡眠障害の特徴
B うつ病の睡眠障害の背景
C うつ病の不眠に対する治療
i.非薬物療法
ii.薬物療法
D 残遺性不眠に対する治療
E 過眠に対する治療
F 睡眠に関連するその他のうつ病治療
i.高照度光療法
ii.断眠療法
G 原発性睡眠障害の問題
i.睡眠時無呼吸症候群
ii.レストレスレッグス(むずむず脚)症候群
iii.レム睡眠行動障害
まとめ
i.推奨される治療
ii.推奨されない治療
iii.特に注意すべき有害作用
補記
参考文献
索引