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これなら使える看護診断 第3版
厳選78 NANDA-I看護診断ラベル

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看護診断を正しく理解し、臨床で活用するための実践書第3版。NANDA-I看護診断ラベルの大幅改訂に沿って内容を刷新。臨床で活用できるよう、診断概念について更に詳細に分析した。また診断の根拠となる診断指標と関連因子を新たに考察し、解説した。
編集 江川 隆子
発行 2008年07月判型:A5頁:360
ISBN 978-4-260-00627-9
定価 2,750円 (本体2,500円+税)
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はじめに

 本書は「NANDA-I看護診断:定義と分類2007-2008」の186の看護診断の中から日本の臨床でよく活用されると考えられる78の看護診断について解説しています.この解説の源になったものは,編者が100人以上の臨床看護師や看護教育者らと5年余にわたって看護診断に関する研修会で話し合い,その研修会を通して得られた成果をまとめたものです.
 したがって,NANDA-Iの看護診断を単に理論的背景に基づいて概説しただけでなく,臨床的な視点から具体的な患者の訴えなどを加え,診断指標を概説することに重点をおいています.
 概説の構成は,まず看護診断の〈定義〉について理論的根拠を述べ,続いて,その定義の範囲を具体的に示している〈診断指標〉のうち,とくに臨床者が難解と考えるものを選択し,具体的な患者の訴えや行動を示しながら説明しています.
 また,そうした診断指標については,実際のアセスメントの方法や測定法などについても述べています.さらに,看護診断と成果,看護治療計画の関係や記録方法についても述べ,そこからも診断指標が理解できるように構成しています.加えて,看護で活用されるべき看護治療例なども必要に応じて概説しています.
 しかし関連因子については,未開発なものもあり,またまだ十分に検証がされていないものが多く,また使用されている用語も専門用語ではあっても意味がわかりやすいと判断したので,ごく簡単に触れる程度にしました.
 看護診断を本当に理解し,患者の状態を適切に判断し看護ケア(看護治療を含む)を展開しようと考えられるかたは,ぜひこの本を「NANDA-I看護診断 定義と分類」の1つの解説本として併用してお使いください.本書は臨床家の視点で看護診断を解説しているので,読者はきっとむりなく看護診断を理解できると信じています.
 また本書では,患者の事例を用いて,看護診断の根拠となる患者の症状/状態とその看護診断指標との関係を示し,看護診断がより深く理解できるように努めています.
 しかし,誤解しないでいただきたいことが1つあります.それは,この看護診断の根拠となる症状や徴候は,診断を導くために開発したアセスメントツールを用いて情報を収集し,情報の整理・解釈・総合,情報の分析・統合と判断といった看護診断過程(または看護過程)を経て導き出されたものだということです.つまり,各診断の解説で“診断と成果の記述例”の項の事例にあるような一握りの情報を,単に収集しただけで診断に結びつけることはできないということです.
 とにかく,われわれのこれまでのこうした取り組みが,看護診断は苦手というかたにとっても,苦手意識を解消する一助となることを確信しています.
 また改訂第2版では,特にみなさんが誤解しやすいウエルネス型看護診断について解説し,新たに16の診断ラベルも追加しています.そのなかには,地域看護領域,小児看護領域,母性看護領域,精神看護領域で活用できるものが含まれています.具体的には下記に示すラベルを加えました.
 ・非効果的乳児哺乳パターン ・家族介護者役割緊張リスク状態
 ・ペアレンティング障害 ・-リスク状態 ・-促進準備状態
 ・親子(乳児)間愛着障害リスク状態 ・家族機能破綻
 ・非効果的母乳栄養 ・効果的母乳栄養 ・親役割葛藤
 ・悲嘆機能障害リスク状態 ・感染リスク状態
 ・自己傷害 ・-リスク状態 ・自殺リスク状態 ・成長発達遅延
 この第3版では,「NANDA-I看護診断:定義と分類2007-2008」における診断ラベルの改正に伴い,総体的な修正をしました.また以下の診断ラベルについては,特に大幅な修正を加え,さらにラベルの追加を行いました.
 ・リスク傾斜健康行動(追加)
 ・不眠(修正) ・片側無視(修正) ・悲嘆(修正)
 ・悲嘆複雑化(追加) ・悲嘆複雑化リスク状態(追加)
 最後に,繰り返しになりますが,本書は臨床的な視点から看護診断を解説しています.したがって,看護診断を理解するにあたっては,診断指標だけに注目するのでなく,理論的背景を含め,看護診断や成果,治療計画との相互関係,実際の看護診断(治療)を含めて総合的に,かつ帰納的・演繹的思考の双方向から理解していただければと思います.
 ぜひ,患者さんのために看護診断を習得してください.

 2008年7月
 江川 隆子

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はじめに

第I章 看護診断理解のための基礎知識
第II章 本書の読み方
第III章 看護診断の解説

領域(ドメイン)1:ヘルスプロモーション
 非効果的健康維持
 健康探求行動(行動を特定する)
 非効果的治療計画管理
 治療計画管理促進準備状態
領域(ドメイン)2:栄養
 栄養摂取消費バランス異常:必要量以下
 栄養摂取消費バランス異常:必要量以上
 栄養摂取消費バランス異常リスク状態:必要量以上
 嚥下障害
 非効果的乳児哺乳パターン
 体液量過剰
 体液量不足
 体液量不足リスク状態
領域(ドメイン)3:排泄
 腹圧性尿失禁
 反射性尿失禁
 切迫性尿失禁
 機能性尿失禁
 下痢
 便失禁
 便秘
 ガス交換障害
領域(ドメイン)4:活動/休息
 不眠
 睡眠促進準備状態
 移乗能力障害
 床上移動障害
 車椅子移動障害
 身体可動性障害
 摂食セルフケア不足
 入浴/清潔セルフケア不足1
 更衣/整容セルフケア不足
 排泄セルフケア不足
 歩行障害
 消耗性疲労
 活動耐性低下
 非効果的呼吸パターン
領域(ドメイン)5:知覚/認知
 片側無視
 知識不足(不足する知識を特定する)
 言語的コミュニケーション障害
領域(ドメイン)6:自己知覚
 絶望
 無力
 自己尊重慢性的低下
 自己尊重状況的低下
 ボディイメージ混乱
領域(ドメイン)7:役割関係
 家族介護者役割緊張
 家族介護者役割緊張リスク状態
 ペアレンティング障害
 ペアレンティング障害リスク状態
 ペアレンティング促進準備状態
 親子(乳児)間愛着障害リスク状態
 家族機能破綻
 非効果的母乳栄養
 効果的母乳栄養
 親役割葛藤
領域(ドメイン)9:コーピング/ストレス耐性
 恐怖
 非効果的コーピング
 家族コーピング妥協化
 悲嘆複雑化
 悲嘆複雑化リスク状態
 悲嘆
 不安
 死の不安
 リスク傾斜健康行動
領域(ドメイン)11:安全/防御
 感染リスク状態
 非効果的気道浄化
 誤嚥リスク状態
 身体損傷リスク状態
 周手術期体位性身体損傷リスク状態
 転倒リスク状態
 組織統合性障害
 皮膚統合性障害
 皮膚統合性障害リスク状態
 自己傷害
 自己傷害リスク状態
 自殺リスク状態
 高体温
領域(ドメイン)12:安楽
 悪心
 急性疼痛
 慢性疼痛
領域(ドメイン)13:成長/発達
 成長発達遅延

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