これなら使える看護診断 第4版
厳選84 NANDA-I看護診断ラベル
看護診断の理解と活用のためのバイブル! 改訂第4版
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改訂された「NANDA-I看護診断 定義と分類2009-2011」に合わせて内容を刷新。新たに臨床で汎用される診断ラベル7項目(溢流性尿失禁/睡眠パターン混乱/急性混乱/社会的相互作用障害/家族コーピング無力化/非効果的否認/レジリエンス障害)を追加解説した。診断ラベルの「定義」と「診断指標」に加え、診断の手がかりとなる「関連・危険因子」についても新たに解説。診断指標などで具体的な数値が必要なものには、測定可能なアセスメントツールも提示した。「ヘルスプロモーション型」「ウエルネス型」看護診断など看護診断のタイプを詳細に解説した本書は、看護診断の理解と活用に最適。
編集 | 江川 隆子 |
---|---|
発行 | 2010年06月判型:A5頁:420 |
ISBN | 978-4-260-01098-6 |
定価 | 2,860円 (本体2,600円+税) |
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はじめに
本書は,「NANDA-I看護診断:定義と分類2009-2011」の201の看護診断の中から,わが国の臨床でよく活用されている84の看護診断を取り上げて解説しています.この解説の内容は,編者が100人以上の臨床看護師や看護教育者らと,5年余りにわたって一緒に行ってきた研修会での話し合いの成果に基づいています.
そのため本書では,NANDA-Iの看護診断について,単にその理論的背景について概説するだけでなく,臨床的な視点からよく経験する患者の訴えなどを具体的に示し,その上で定義や診断指標,関連・危険因子などを分かりやすく概説することに重点を置いています.
概説の構成は,まず看護診断の〈定義〉について理論的根拠を述べ,続いて,その定義の範囲を具体的に示している〈診断指標〉のうちとくに難解と思われるものを選択し,具体的な患者の訴えや行動を示しながら説明しています.
またそうした診断指標については,アセスメントの方法や実際の測定法についても述べています.さらに,看護診断と成果(看護目標),看護治療計画との関係や記録方法についても述べ,そこからも診断指標が理解できるように構成しています.加えて,看護で活用されるべき看護治療例などについても,必要に応じて概説しています.
しかし関連因子や危険因子については,未開発なものもあり,またまだ十分に検証されていないものも多いのですが,ここで使用される用語の多くは専門用語ではあっても意味が分かりやすいと判断したので,難解と思われるものについてのみ解説を加えることとしました.
看護診断を真に理解し,患者の状態に対する適切な判断に基づいて看護ケア(看護治療を含む)を展開しようと考えておられる方は,ぜひ本書を「NANDA-I看護診断:定義と分類」の1つの解説本として併用してお使いください.本書は臨床家の視点から看護診断を解説しているので,読者はきっとむりなく看護診断を理解できると信じています.
また本書では,実際の患者の事例を用いて,看護診断の根拠となる患者の症状や徴候/状態とその看護診断の診断指標との関係を示し,看護診断がより深く理解できるように努めています.
ただ1つ,読者に誤解しないでいただきたいことがあります.それは,看護診断の根拠となる症状や徴候は,診断を導くために編者らが開発したアセスメントツールを用いて情報を収集し,得られた情報の整理・解釈・総合,さらに分析・統合および判断といった看護診断過程(または看護過程)を経て導き出されたものだということです.つまり,各看護診断の解説の中で“看護診断の成果と記述例”として示される事例にあるような一握りの情報をただ収集しただけで,看護診断に結びつけることはできないということです.
とにかく,私たちのこれまでの看護診断を解き明かす取り組みが,看護診断は難解と感じておられる方にとって,苦手意識を解消する一助となることを確信しています.
今回で改訂第4版となる本書ですが,これまで第2版においては,特に読者の皆さんが誤解しやすいと思われる「ウエルネス型」看護診断について解説を加え,新たに16の診断ラベルの解説も追加しました.それらは,地域看護,小児看護,母性看護,精神看護の各領域で活用できるもので,具体的には下記に示す診断ラベルの解説を加えました.
・非効果的乳児哺乳パターン ・家族介護者役割緊張リスク状態
・ペアレンティング障害 ・-リスク状態 ・-促進準備状態
・親子(乳児)間愛着障害リスク状態 ・家族機能破綻
・非効果的母乳栄養 ・効果的母乳栄養 ・親役割葛藤
・悲嘆機能障害リスク状態 ・感染リスク状態
・自己傷害 ・-リスク状態 ・自殺リスク状態 ・成長発達遅延
また第3版においては,診断ラベルの改正に伴い総体的な修正を行いました.特にいくつかの診断ラベルの解説に大幅な修正を加え,さらに診断ラベルを追加しました.
・リスク傾斜健康行動(追加) ・不眠(修正) ・片側無視(修正)
・悲嘆(修正) ・悲嘆複雑化(追加) ・悲嘆複雑化リスク状態(追加)
そしてこの第4版では,最新の「NANDA-I看護診断 定義と分類2009-2011」に合わせて内容を更新し,臨床で汎用される診断ラベルを新たに7項目追加し内容の充実をはかりました.またこれまでの,各診断ラベルの「定義」と「診断指標」の解説に加え,診断の手がかりとして列記される「関連因子」「危険因子」についても必要なものに解説を加えました.更に診断指標などで具体的な数値が必要なものには,測定用のアセスメントツールを追加し,「リスク型」「実在型」「ウエルネス型」「ヘルスプロモーション型」など看護診断の類型の違いについても説明を加えました.
新たに解説を加えた看護診断ラベルは以下のものです.
・溢流性尿失禁 ・睡眠パターン混乱 ・急性混乱
・社会的相互作用障害 ・家族コーピング無力化
・非効果的否認 ・レジリエンス障害
最後に繰り返しになりますが,本書では臨床的な視点から看護診断を解説しています.したがって,看護診断を理解するにあたっては,そこに示される診断指標のみに注目するのでなく,その看護診断が生まれた理論的背景を含め,看護診断と成果,および治療計画との相互関係,さらに実際に行われた看護診断と治療も含め,総合的にかつ帰納的・演繹的に双方向から思考をめぐらし,理解につなげていっていただければと思います.
ぜひ,患者さんのために看護診断を習得していただきたいと思います.
2010年6月
江川 隆子
本書は,「NANDA-I看護診断:定義と分類2009-2011」の201の看護診断の中から,わが国の臨床でよく活用されている84の看護診断を取り上げて解説しています.この解説の内容は,編者が100人以上の臨床看護師や看護教育者らと,5年余りにわたって一緒に行ってきた研修会での話し合いの成果に基づいています.
そのため本書では,NANDA-Iの看護診断について,単にその理論的背景について概説するだけでなく,臨床的な視点からよく経験する患者の訴えなどを具体的に示し,その上で定義や診断指標,関連・危険因子などを分かりやすく概説することに重点を置いています.
概説の構成は,まず看護診断の〈定義〉について理論的根拠を述べ,続いて,その定義の範囲を具体的に示している〈診断指標〉のうちとくに難解と思われるものを選択し,具体的な患者の訴えや行動を示しながら説明しています.
またそうした診断指標については,アセスメントの方法や実際の測定法についても述べています.さらに,看護診断と成果(看護目標),看護治療計画との関係や記録方法についても述べ,そこからも診断指標が理解できるように構成しています.加えて,看護で活用されるべき看護治療例などについても,必要に応じて概説しています.
しかし関連因子や危険因子については,未開発なものもあり,またまだ十分に検証されていないものも多いのですが,ここで使用される用語の多くは専門用語ではあっても意味が分かりやすいと判断したので,難解と思われるものについてのみ解説を加えることとしました.
看護診断を真に理解し,患者の状態に対する適切な判断に基づいて看護ケア(看護治療を含む)を展開しようと考えておられる方は,ぜひ本書を「NANDA-I看護診断:定義と分類」の1つの解説本として併用してお使いください.本書は臨床家の視点から看護診断を解説しているので,読者はきっとむりなく看護診断を理解できると信じています.
また本書では,実際の患者の事例を用いて,看護診断の根拠となる患者の症状や徴候/状態とその看護診断の診断指標との関係を示し,看護診断がより深く理解できるように努めています.
ただ1つ,読者に誤解しないでいただきたいことがあります.それは,看護診断の根拠となる症状や徴候は,診断を導くために編者らが開発したアセスメントツールを用いて情報を収集し,得られた情報の整理・解釈・総合,さらに分析・統合および判断といった看護診断過程(または看護過程)を経て導き出されたものだということです.つまり,各看護診断の解説の中で“看護診断の成果と記述例”として示される事例にあるような一握りの情報をただ収集しただけで,看護診断に結びつけることはできないということです.
とにかく,私たちのこれまでの看護診断を解き明かす取り組みが,看護診断は難解と感じておられる方にとって,苦手意識を解消する一助となることを確信しています.
今回で改訂第4版となる本書ですが,これまで第2版においては,特に読者の皆さんが誤解しやすいと思われる「ウエルネス型」看護診断について解説を加え,新たに16の診断ラベルの解説も追加しました.それらは,地域看護,小児看護,母性看護,精神看護の各領域で活用できるもので,具体的には下記に示す診断ラベルの解説を加えました.
・非効果的乳児哺乳パターン ・家族介護者役割緊張リスク状態
・ペアレンティング障害 ・-リスク状態 ・-促進準備状態
・親子(乳児)間愛着障害リスク状態 ・家族機能破綻
・非効果的母乳栄養 ・効果的母乳栄養 ・親役割葛藤
・悲嘆機能障害リスク状態 ・感染リスク状態
・自己傷害 ・-リスク状態 ・自殺リスク状態 ・成長発達遅延
また第3版においては,診断ラベルの改正に伴い総体的な修正を行いました.特にいくつかの診断ラベルの解説に大幅な修正を加え,さらに診断ラベルを追加しました.
・リスク傾斜健康行動(追加) ・不眠(修正) ・片側無視(修正)
・悲嘆(修正) ・悲嘆複雑化(追加) ・悲嘆複雑化リスク状態(追加)
そしてこの第4版では,最新の「NANDA-I看護診断 定義と分類2009-2011」に合わせて内容を更新し,臨床で汎用される診断ラベルを新たに7項目追加し内容の充実をはかりました.またこれまでの,各診断ラベルの「定義」と「診断指標」の解説に加え,診断の手がかりとして列記される「関連因子」「危険因子」についても必要なものに解説を加えました.更に診断指標などで具体的な数値が必要なものには,測定用のアセスメントツールを追加し,「リスク型」「実在型」「ウエルネス型」「ヘルスプロモーション型」など看護診断の類型の違いについても説明を加えました.
新たに解説を加えた看護診断ラベルは以下のものです.
・溢流性尿失禁 ・睡眠パターン混乱 ・急性混乱
・社会的相互作用障害 ・家族コーピング無力化
・非効果的否認 ・レジリエンス障害
最後に繰り返しになりますが,本書では臨床的な視点から看護診断を解説しています.したがって,看護診断を理解するにあたっては,そこに示される診断指標のみに注目するのでなく,その看護診断が生まれた理論的背景を含め,看護診断と成果,および治療計画との相互関係,さらに実際に行われた看護診断と治療も含め,総合的にかつ帰納的・演繹的に双方向から思考をめぐらし,理解につなげていっていただければと思います.
ぜひ,患者さんのために看護診断を習得していただきたいと思います.
2010年6月
江川 隆子
目次
開く
はじめに
第I章 看護診断理解のための基礎知識
第II章 本書の読み方
第III章 看護診断の解説
領域(ドメイン)1:ヘルスプロモーション
非効果的健康維持
非効果的自己健康管理
自己健康管理促進準備状態
領域(ドメイン)2:栄養
栄養摂取消費バランス異常:必要量以下
栄養摂取消費バランス異常:必要量以上
栄養摂取消費バランス異常リスク状態:必要量以上
嚥下障害
非効果的乳児哺乳パターン
体液量過剰
体液量不足
体液量不足リスク状態
領域(ドメイン)3:排泄
腹圧性尿失禁
溢流性尿失禁
反射性尿失禁
切迫性尿失禁
機能性尿失禁
下痢
便失禁
便秘
ガス交換障害
領域(ドメイン)4:活動/休息
不眠
睡眠パターン混乱
睡眠促進準備状態
移乗能力障害
床上移動障害
車椅子移動障害
身体可動性障害
歩行障害
摂食セルフケア不足
入浴セルフケア不足
更衣セルフケア不足
排泄セルフケア不足
消耗性疲労
活動耐性低下
非効果的呼吸パターン
領域(ドメイン)5:知覚/認知
片側無視
急性混乱
知識不足
言語的コミュニケーション障害
領域(ドメイン)6:自己知覚
絶望
無力
自己尊重慢性的低下
自己尊重状況的低下
ボディイメージ混乱
領域(ドメイン)7:役割関係
家族介護者役割緊張
家族介護者役割緊張リスク状態
ペアレンティング障害
ペアレンティング障害リスク状態
ペアレンティング促進準備状態
愛着障害リスク状態
家族機能破綻
社会的相互作用障害
非効果的母乳栄養
効果的母乳栄養
親役割葛藤
領域(ドメイン)9:コーピング/ストレス耐性
恐怖
リスク傾斜健康行動
非効果的コーピング
家族コーピング妥協化
家族コーピング無力化
悲嘆
悲嘆複雑化
悲嘆複雑化リスク状態
非効果的否認
不安
死の不安
レジリエンス障害
領域(ドメイン)11:安全/防御
感染リスク状態
非効果的気道浄化
誤嚥リスク状態
身体損傷リスク状態
周手術期体位性身体損傷リスク状態
転倒リスク状態
組織統合性障害
皮膚統合性障害
皮膚統合性障害リスク状態
自己傷害
自己傷害リスク状態
自殺リスク状態
高体温
領域(ドメイン)12:安楽
悪心
急性疼痛
慢性疼痛
領域(ドメイン)13:成長/発達
成長発達遅延
第I章 看護診断理解のための基礎知識
第II章 本書の読み方
第III章 看護診断の解説
領域(ドメイン)1:ヘルスプロモーション
非効果的健康維持
非効果的自己健康管理
自己健康管理促進準備状態
領域(ドメイン)2:栄養
栄養摂取消費バランス異常:必要量以下
栄養摂取消費バランス異常:必要量以上
栄養摂取消費バランス異常リスク状態:必要量以上
嚥下障害
非効果的乳児哺乳パターン
体液量過剰
体液量不足
体液量不足リスク状態
領域(ドメイン)3:排泄
腹圧性尿失禁
溢流性尿失禁
反射性尿失禁
切迫性尿失禁
機能性尿失禁
下痢
便失禁
便秘
ガス交換障害
領域(ドメイン)4:活動/休息
不眠
睡眠パターン混乱
睡眠促進準備状態
移乗能力障害
床上移動障害
車椅子移動障害
身体可動性障害
歩行障害
摂食セルフケア不足
入浴セルフケア不足
更衣セルフケア不足
排泄セルフケア不足
消耗性疲労
活動耐性低下
非効果的呼吸パターン
領域(ドメイン)5:知覚/認知
片側無視
急性混乱
知識不足
言語的コミュニケーション障害
領域(ドメイン)6:自己知覚
絶望
無力
自己尊重慢性的低下
自己尊重状況的低下
ボディイメージ混乱
領域(ドメイン)7:役割関係
家族介護者役割緊張
家族介護者役割緊張リスク状態
ペアレンティング障害
ペアレンティング障害リスク状態
ペアレンティング促進準備状態
愛着障害リスク状態
家族機能破綻
社会的相互作用障害
非効果的母乳栄養
効果的母乳栄養
親役割葛藤
領域(ドメイン)9:コーピング/ストレス耐性
恐怖
リスク傾斜健康行動
非効果的コーピング
家族コーピング妥協化
家族コーピング無力化
悲嘆
悲嘆複雑化
悲嘆複雑化リスク状態
非効果的否認
不安
死の不安
レジリエンス障害
領域(ドメイン)11:安全/防御
感染リスク状態
非効果的気道浄化
誤嚥リスク状態
身体損傷リスク状態
周手術期体位性身体損傷リスク状態
転倒リスク状態
組織統合性障害
皮膚統合性障害
皮膚統合性障害リスク状態
自己傷害
自己傷害リスク状態
自殺リスク状態
高体温
領域(ドメイン)12:安楽
悪心
急性疼痛
慢性疼痛
領域(ドメイン)13:成長/発達
成長発達遅延
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