疾病のなりたちと回復の促進[3]
薬理学 第16版
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- 第1部「薬理学総論」では、臨床における薬物治療と看護師の役割、薬力学、薬物動態学をコンパクトにまとめました。今版では、各論とのつながりがよりわかりやすくなることを目標に、全体的に記述を見直しました。
- 第2部「薬理学各論」では、疾患・病態の概略、薬物の作用機序、代表薬について、豊富な図表でわかりやすく説明し、成人看護学につながる知識を定着させます。
- 各分野の薬物は、本文で主作用、副作用、投与経路などを整理して説明し、本文を読み進めるうちに自然に知識が定着するように工夫しています。
- 薬理作用以外にも「投与時の看護のポイント」として、臨床の場で看護師がとくに注意すべき事項をまとめています。
- 索引も充実させ、気になる薬物についてすぐに調べられるようにしています。
- アニメーションも収載し、薬物の作用をイメージしながら学習できるようにしています。
- 「系統看護学講座/系看」は株式会社医学書院の登録商標です。
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序文
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はしがき
医療の高度化に伴ってチーム医療はますます重要となり,薬物治療においても,看護師・医師・薬剤師をはじめとする多職種連携が深化している。患者に接する時間・機会が最も多い看護師には,薬物の特徴を十分に理解し,薬物治療の効果を十分に引き出すとともに,おこりうる副作用への対応や,事故防止に寄与することが求められている。
このことは,2020(令和2)年の「保健師助産師看護師学校養成所指定規則」の改正にもあらわれており,専門基礎分野において,薬理学を含む「疾病の成り立ちと回復の促進」と「人体の構造と機能」とを合わせて単位数の増加がなされた。
薬理学は薬物治療の基盤となる重要な学問分野である。しかし,看護師になるために必要な薬理学の知識は膨大であり,カタカナ用語が多いという特徴もある。そのため,限られた講義時間だけで必要な知識を完全に理解することはむずかしく,苦手に感じる学生も多い。
本書は,看護師養成課程において,薬理学の講義で使用されることを前提とした教科書である。教科書として第1に求められる性質は,必要な内容がコンパクトにまとまっていることであり,1968年の初版発行以来,改訂を重ねるごとに内容を深化させてきた。
さらに,本書は読者の自学自習を重視しており,1人でも通読しやすいように工夫を重ねてきた。たとえば,薬物の一般名だけでなく代表的な商品名を必ず併記していることや,薬物の特徴を可能な限り本文で記述していること,豊富な図表,節末・章末のふり返り問題などは,本書で工夫され,受け継がれてきた特徴である。
これらの特徴によって,講義のあとも,読者が本文を読み進めていくことによって必要な知識が自然と身につくようになっている。このことは,中井健五・大鹿英世・吉岡充弘をはじめとする歴代の執筆者の尽力による本書のよき伝統といえよう。
第16版への改訂においても,講義でより使いやすく,読者の理解がより深まるように,内容・構成のアップデートを心がけた。それぞれの項目では,専門家が記述内容をあらためて検討し,最新の知見を含む十分な情報をまとめたほか,図表の追加・更新などを適宜行った。また,発展的・臨床的な内容についても内容を検討し,「コラム」や「投与時の看護のポイント」として各所に配した。
各章でとくに大きく変更したのは,次の点である。
第2章:各論の学習へのスムーズな接続を意識して,具体的な薬品例を大幅に増やした。
第3章:とくに抗ウイルス薬について内容を刷新した。
第4章:とくに分子標的薬について内容を刷新した。
第5章:ワクチンについていくつか新しく追加した。
第6章:アレルゲン免疫療法薬を新たに加えたほか,関節リウマチの薬物療法について最新のガイドラインに応じて刷新した。
第8章:メラトニン受容体作動薬の追加などの睡眠薬に関する内容の刷新,および抗精神病薬の作用機序の整理を行った。
第9章:降圧薬にARNIとMR拮抗薬,心不全治療薬にSGLT2阻害薬を追加するなど,内容を刷新した。
第10章:喘息や過敏性大腸炎に対する生物学的製剤などについて刷新したほか,肝胆膵疾患治療薬について大幅に加筆した。
第11章:糖尿病の薬物療法について最新のガイドラインに応じて刷新した。
第12章:ROCK阻害薬,EP2受容体作動薬,イオンチャネル開口薬といった緑内障治療薬の記述を大きく刷新した。
第14章:とりあげる方剤を見直した。
第15章・付章:著者交代に伴い,全面的に変更した。
薬物に関する知識は,基礎教育の間だけでなく,臨床に出たあとも医療従事者である限り,学びつづける必要がある。読者には臨床に出たのちも折にふれて本書をひもとき,ふり返り学習や発展学習に役だててほしい。本書は,とかくむずかしくとらえられがちな薬理学を,少しでも親しみやすく感じられるように心がけたつもりであるが,著者の力の及ばない部分については,忌憚のない意見をいただければ幸いである。
前版にあたる第15版の改訂の最中に,長年にわたり本書の著者代表を務められた吉岡充弘先生が急逝されるという不幸があった。通常であれば,著者の交代に伴い書籍の内容は一から改められるものであるが,今改訂はご遺族のご厚意もあり,高く評価されてきた前版までの構成や吉岡先生のご遺稿を引き継ぎつつ,新しい知見を加えていくというかたちで進めることとした。
本書が読者の薬理学の理解に引き続き寄与しうるのであれば,これを支えてくださった吉岡先生およびご遺族のご支援の賜物である。この場を借りて心より御礼申し上げる。
2025年11月
著者ら
目次
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第1部 薬理学総論
第1章 薬理学を学ぶにあたって (吉川雄朗)
A 薬物治療と看護
B 薬理学とはなにか
第2章 薬理学の基礎知識 (吉川雄朗)
A 薬が作用するしくみ(薬力学)
B 薬の体内動態(薬物動態学)
C 薬物相互作用
D 薬効の個人差に影響する因子
E 薬物使用の有益性と危険性
F 薬と法律
G 物質としての薬物の分類
第2部 薬理学各論
第3章 抗感染症薬 (吉川雄朗・菅原満)
A 感染症治療に関する基礎知識
B 抗菌薬
C 抗真菌薬・抗ウイルス薬・抗寄生虫薬
第4章 抗がん薬 (吉川雄朗・菅原満)
A がん治療に関する基礎知識
B 抗がん薬の種類
第5章 免疫治療薬 (吉川雄朗・菅原満)
A 免疫系の基礎知識
B 免疫抑制薬
C 予防接種薬・免疫刺激薬・抗毒素
第6章 抗アレルギー薬・抗炎症薬 (泉剛・菅原満)
A 抗ヒスタミン薬と抗アレルギー薬
B 抗炎症薬
C 関節リウマチ治療薬
第7章 末梢での神経活動に作用する薬物 (泉剛・菅原満)
A 神経系による情報伝達と薬物
B 交感神経作用薬
C 副交感神経作用薬
D 筋弛緩薬・局所麻酔薬
第8章 中枢神経系に作用する薬物 (吉川雄朗・泉剛・菅原満)
A 中枢神経系のはたらきと薬物
B 全身麻酔薬
C 睡眠薬・抗不安薬
D 抗精神病薬
E 抗うつ薬・気分安定薬
F パーキンソン病治療薬
G 抗てんかん薬
H 麻薬性鎮痛薬
I 片頭痛治療薬
第9章 循環器系に作用する薬物 (横式尚司・菅原満)
A 降圧薬
B 狭心症治療薬
C 心不全治療薬
D 抗不整脈薬
E 利尿薬
F 血液凝固系・線溶系に作用する薬物
G 血液に作用する薬物
第10章 呼吸器・消化器・生殖器・泌尿器系に作用する薬物 (泉剛・菅原満)
A 呼吸器系に作用する薬物
B 消化器系に作用する薬物
C 生殖器・泌尿器系に作用する薬物
第11章 物質代謝に作用する薬物 (泉剛・菅原満)
A ホルモンとホルモン拮抗薬
B 痛風・高尿酸血症治療薬
C 脂質異常症治療薬
D 治療薬としてのビタミン
第12章 皮膚科用薬・眼科用薬 (泉剛・菅原満)
A 皮膚に使用する薬物
B 眼科用薬
第13章 救急の際に使用される薬物 (泉剛)
A 救急に用いられる薬物
B 急性中毒に対する薬物
第14章 漢方薬 (吉川雄朗)
A 漢方医学の基礎知識
B 漢方薬各論
第15章 消毒薬 (中村正帆)
A 消毒薬の基礎知識
B 消毒薬の分類
C 人体への消毒薬の使用
付章 輸液製剤・輸血用血液製剤 (中村正帆)
A 体液と血液
B 輸液製剤
C 輸血用血液製剤
巻末資料 看護業務に必要な薬の知識 (菅原満)
参考文献
動画一覧
索引
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![イラストでまなぶ薬理学[Web講義動画付] 第4版](https://www.igaku-shoin.co.jp/application/files/9216/9448/2696/112233.jpg)
