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PT・OTのためのハンドセラピィ [Web付録付]

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手の機能解剖から評価・治療・症例まで、厳選されたハンドセラピィに関する知識を、豊富な図やイラスト、写真、Web付録動画で丁寧かつ分かりやすく解説する。さらに、章末の確認問題で知識の定着がはかることができる。Web付録動画(106本収載)では、重要な手技や訓練等のやり方を何度でも観て学ぶことができ、自学自習にも最適。PT・OTを目指す学生のみならず臨床家も必携の一冊。

編集 斎藤 和夫 / 飯塚 照史 / 下田 信明
編集協力 秋山 洋輔
発行 2022年03月判型:B5頁:228
ISBN 978-4-260-04886-6
定価 4,620円 (本体4,200円+税)

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医学界新聞プラス

「医学界新聞プラス」で,本書が伝授するハンドセラピィのエッセンスを4回にわたってご紹介しています。本書付録の動画も各回でご覧いただけます。
https://www.igaku-shoin.co.jp/paper/series/0017

医学界新聞インタビュー記事:「使える手」をハンドセラピィで再構築する

本書の編者である斎藤和夫先生のインタビュー記事です。多職種の中で活躍するハンドセラピストに求められる役割についてお話いただきました。
https://www.igaku-shoin.co.jp/paper/archive/y2022/3464_03

5/20無料セミナー開催

専門家による初学者のためのハンドセラピィの入門講座。作業療法・理学療法の現場ですぐに実践できるTipsを書籍収載の動画を用いながら解説します。

サンプル動画公開中

本書のWEB付録動画のサンプル動画です。購入いただくと重要な手技や訓練のやり方について106本の動画をご覧いただけます。

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推薦の序

 手は身近な器官として,すべての所作にかかわり,人の営みのあらゆる場面を支え,人類最大の特性である創造性を支える魔法の杖である.また,手の役割は単に物体の操作にとどまらず,思考を助け,意思伝達を担い,繊細な触覚を通して,脳内に周りの世界を活き活きと描く.健全な手は何物にも代えがたい宝であり,ケガや病気で手に支障を生ずれば,たちまち人は多くの困難に直面する.この状況を好転させるには手外科医とハンドセラピストの協業が必須となる.

 その関係性について上羽康夫先生(手外科医,京都大学名誉教授,元日本ハンドセラピィ学会顧問)は,コンピューターを例として「手外科医はハードの修復,ハンドセラピストはソフトの入れ替え」と評している.すなわち,ハンドセラピィの責務とは,手外科医が修復した器官としての手を,機能的側面のみならず,生活場面で有効に使えるようにし,さらにその手を持つ人の生き方をも豊かにすることである.そのため,ハンドセラピストには,医師と同等以上の機能解剖学的知識と併せて,運動学,生理学,整形外科学などの理解が必須となる.

 さらに医療技術の目覚ましい進歩に伴う治療成績の飛躍的な向上に伴い,早期社会復帰の重要性はますます高くなっており,ハンドセラピストに必須となる知識も拡大している.しかし,焦る必要はない.機能障害を伴う患者の手をつぶさに観察すれば,そこには必ず原因を紐解くためのサインがある.精緻な動きを引き出す手における洗練された構造のどこに破綻があり,どこに波及しているのか.如何に長い経験を有しても,初心に立ち返り,正常な構造とともに破綻により起きる特徴的な動きを想像し,理学的所見を用いて確認することが,より良い治療方針の策定につながる.加えて手においては,指の伸展機構に代表されるように天秤の如く拮抗する作用のバランスの調節も重要となる.ハンドセラピストは,そのバランスをより正常に近づけるための技術を豊富に持っている.

 本書から手の魅力とともに精緻な手を獲得するためのハンドセラピストの秀逸な技術の一端を学んでいただき,より多くの“手を救う手”となられることを願う.

 2022年1月
 日本手外科学会 理事長
 名古屋大学大学院医学系研究科総合医学専攻
 運動・形態外科学 手の外科学・教授
 平田 仁


 私には,いまだに忘れられない患者さんがいる.作業療法士として働き始めてから3年目,高位橈骨神経麻痺後に機能再建術を実施した板前さんだ.当時の自分には,手術方法,術後のリハビリテーション(ハンドセラピィ)についての知識と技術がまだ十分にはなかったため,書籍や文献をあさり,院外の作業療法士(ハンドセラピスト)に助言を仰ぎながら,精一杯の治療を行った.退院後しばらくしたある日,その患者さんが作業療法室まで「見た目はまだまだだけど,ここまでできるようになりました」とお刺身を持ってきてくれた.そのお刺身はたしかに見た目がやや不揃いであったが,患者さんの嬉しそうな笑顔とともに,言い尽くせない感動を与えてくれた.また,病院での治療が終わった後も患者さんの人生は続いていくことをあらためて実感し,「ひとの人生を支えたい」という自分のハンドセラピィが目指すべき方向が見えたことを覚えている.あのときのお刺身が,いまだに生涯で一番のお刺身である.
 この患者さんとの経験が1つの契機になり,その後ハンドセラピィの面白さ,奥深さに魅力を感じながら,ハンドセラピィを必要とする多くの対象者にかかわってきた.また多くの手外科医,国内外のハンドセラピストからご指導をいただき,日本ハンドセラピィ学会の運営にもかかわりながら現在に至っている.そしていつしか,ハンドセラピィの奥深さ,および自分や自分の周囲にいる優秀なハンドセラピストの知識や経験,技術を次世代の後輩たちへまとまった形で伝えたいと考えるようになっていたところ,本書を編集する機会をいただいたのである.この好機に,今後必要とされるハンドセラピィに関する書籍の特徴と構成を一所懸命に考えた.そして,信頼のおけるハンドセラピストらにご執筆をお願いし,完成したのが本書である.
 本書の特徴は,①理学療法士,作業療法士の学生や初学者に必要な必須内容に絞り,理解しやすく記述する,②最新の研究動向を踏まえる,③評価や治療の動画を数多く収載する,である.特に,動画については,類書にはない独自の企画であり,授業や忙しい臨床の合間などで活用いただければ必ず学習が促進されるであろうと自負している.
 本書の構成であるが,第1章は機能解剖編とし,ハンドセラピィに必要な機能解剖を理解しやすいように整理した.この章で,機能解剖の基礎を身につけてほしい.第2章と第3章では,評価編,治療編としてハンドセラピィの技術や知識を学ぶとともに,初学者が陥りやすいポイントをまとめ,動画を見ればすぐに臨床で実践できる内容になっている.第4章では,症例編として第一線で活躍しているハンドセラピストの治療実践について,典型例を提示しながらまとめた.これは症例発表として参考になるだけでなく,実際の技術を動画で学習できるようになっている.コラムでは,より「手」に興味を持っていただきたいと考え,「手」にまつわるトピックスをまとめた.

 最後に,魅力的なハンドセラピィの分野に進むきっかけをいただいた,故 椎名喜美子先生,手外科医の別府諸兄先生(聖マリアンナ医科大学名誉教授),担当したすべての対象者の皆様に感謝申し上げる.また,本書掲載の写真や動画撮影に協力いただいた対象者の皆様,臨床や教育・研究でお忙しいなか執筆いただいた先生方,編者の気がつかない細かいところまでお世話くださった医学書院の川村真貴子氏をはじめ編集部の方々に深く御礼申し上げる.
 読者の皆様には,本書を通してハンドセラピィへの理解が促進され,より興味を持っていただければ望外の喜びである.

 2022年1月
 編者を代表して 斎藤和夫

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第1章 機能解剖編
 1 手を描く
 2 肩甲帯,肩関節
 3 肘関節,前腕,手関節
 4 手,母指,手指
 確認テスト

第2章 評価編
 1 ハンドセラピィ評価
 2 ROM測定
 3 筋力測定
 4 感覚検査
 5 総合的テストとPRO
 6 疼痛,心理面
 7 目標設定
 確認テスト

第3章 治療編
 1 物理療法
 2 ROMの改善
 3 筋力の改善
 4 知覚再教育
 5 協調性の改善
 6 スプリント/上肢装具
 7 自主練習
 確認テスト

第4章 症例編
 1 骨折――上腕骨
 2 骨折――肘関節,前腕
 3 骨折――手関節
 4 骨折――手指
 5 手指屈筋腱損傷
 6 末梢神経損傷
 7 切断指
 確認テスト

索引

コラム
 1 ダーツスロー・モーション
 2 世界に誇る写楽の浮世絵――手・指の変形
 3 母指=親指は特別
 4 エイリアンハンド――思い通りに使えない手
 5 手の発達は何を示しているのか?
 6 胎児期から発達している鋭敏な触覚も錯覚を起こす――フィッシュボーン錯覚
 7 音楽家の手の障害――フォーカルジストニア
 8 手で起こることすべては脳に影響する――手と脳機能
 9 スキンシップは心と体を育てる.手で触れることにより情緒が安定する
 10 右手の第2指と第4指の長さの割合は人によって違う,男女でも違う.それはなぜ? その影響は?

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長年にわたる真摯な臨床活動の成果を礎とした一冊
書評者:網本 和(東京都立大教授・理学療法科学)

 あるとき評者は,深酒のあと家路につき硬いカバンを肘伸展位で押さえながら,電車で90分ほど爆睡してしまったことがありました。危うく最寄り駅を寝過ごす寸前で目覚め急いで電車から立ち上がり降りようとしたときカバンを取り落としてしまったのです(!!)。右手関節が背屈できないためでした。いわゆる圧迫による橈骨神経麻痺だったのでしょう。翌日になっても手背のしびれと背屈困難が続き,元の職場の手の外科外来で診てもらい,対処法は背屈保持のスプリントでした。その時初めて作業療法士の先生にお世話になり,プラスティックを自在に操り素早くぴったりのスプリントを作成してもらい数週間後に回復したのです。そのときの見事な職人技は今でも忘れることができません。PT・OTはその治療において文字通り「手」を使って,さまざまな障害や困難に対して対応しています。その「手」が使えなくなったら,まさにお手上げです。さまざまな疾病,外傷などによって起こる「手=ハンド」の治療に特化したのがハンドセラピィといえます。

 斎藤和夫先生,飯塚照史先生,下田信明先生の編集による本書『動画で学ぼう PT・OTのためのハンドセラピィ[Web付録付]』はそのようなハンドセラピィについてわかりやすくしかし詳細に解説された,一言でいうと「美しい」書籍です。「機能解剖」に始まり,「評価」,「治療」,「症例」の各章で構成され,加えて「ハンド」にまつわるショートストーリーが「コラム」欄で語られます。一つだけ内容を紹介するとすれば,「ROM測定」,「筋力測定」,「感覚検査」など基本的な評価項目の解説の前に「ハンドセラピィ評価」が置かれていることが類書にないユニークさを際立たせています(「ハンドセラピィ評価」って何? と興味を持たれた方はぜひ本書をご覧になってみてください)。

 全ての写真・図表は美しいカラーで表現され,見ているだけでも(もちろん学べばもっと)楽しめます。さらに要所ではWeb動画が参照されていて,「手」の持つ繊細で精細な動きのニュアンスが余すところなく示されています。詳しくは本書を「手」に取っていただくほかないことは言うまでもありません。

 筆頭編者の斎藤先生は,聖マリアンナ医大病院時代からの旧友であり,このような魅力的な書籍を上梓されたことは評者にとっても大きな喜びです。長年にわたる真摯な臨床活動の成果を礎とした本書が,「手」の力を取り戻そうとする全ての人たちの福音となることを確信しております。


臨床知見に裏打ちされたハンドセラピィの新しい教科書
書評者:澤田 辰徳(東京工科大教授・作業療法学)

 私の作業療法士人生はハンドセラピィから始まった。二十数年前に村上恒二先生(広島大名誉教授)のご指導の下で,本書編者のお一人である飯塚照史先生と毎夜のように学び,そして議論をしたことを今でもよく覚えている。良好な術後成績には良い手術とハンドセラピィの両者が必要であることをさまざまな機会で耳にした。その後,私は手外科分野を離れたのだが,人生で一番熟読した医学書は手外科分野のものであることは今でも変わらない。私にとってこの分野は「ふに落ちる(答えがある)」ものが多く,書籍を読むことで時に感動すら覚えた。

 本書はハンドセラピストのための書籍とされている。私自身すでに門外漢と思いつつも,一通り目を通させていただいた。本書はハンドセラピィの基盤である機能解剖をまず詳説し,ハンドセラピィ特有の評価を網羅している。これは初学者の理解を深めることに最適である。治療に関しても関節可動域訓練や物理療法などを知見も踏まえながら提示しており,さらに多数の事例提示がなされている点は初学者のみならず熟練のハンドセラピストにとっても有用な知見になると思われる。このような初学者にも臨床家にとっても痒い所に手が届く本書の構成は,編者の先生方の顔触れを考えれば納得の構成であるといえる。また,QRコードからWeb動画にアクセスし視聴して学べることは最大の利点の一つであろう。動画によるイメージは理解を促進するため,多くのセラピストがスマートフォンでQRコードを読み取り,学びの一助とする姿が目に浮かぶ(特に装具作成)。

 私は,本書の対象読者はハンドセラピィ領域にとどまらないと思う。ハンドセラピィの主な関心事である拘縮やその改善のための知識は他の疾患領域のセラピストも持つべき内容である。さらに,装具に関しては,廃用予防のみならず,近年は課題指向型訓練などを行う際に併用することで効果的な介入手段となる。したがって,本書は他領域のセラピストにとっても有用な書となるであろう。

 名著とは臨床に鑑み,再現可能で理解に富むものと個人的に思う。本書を読み終えた時,久しぶりにふに落ちる感覚を得た。現在,偶然にも義肢装具学を教授しており,今後の講義準備に当たっては,おそらく本書を熟読することになるだろう。私が手外科領域の先人の方々から学ばせていただいたことはuseful hand,つまり「作業に携わる手」を支援するということである。本書には至る所にその概念がちりばめられている。本書の帯に書かれているように,手を救うセラピストを多く輩出するためにも,多くの方に手に取っていただきたい書籍である。

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