エキスパートが教える 心・血管エコー計測のノウハウ
ガイドラインでは補いきれない計測方法のバリエーションを多数収載!
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好評を博した『検査と技術』Vol.47 No.3(3月・増刊号)「エキスパートが教える心・血管エコー計測のノウハウ」が、待望の書籍化! 新たな症例とより美しい画像の追加により、さらに高い完成度で仕上がりました。心・血管エコーの計測について、典型例はもちろん、ガイドラインに示されない“非典型例”まで詳述される本書は、すぐにでも実践に役立つこと間違いなし。あらゆる症例に自信が持てるようになる一冊です。
編集 | 種村 正 |
---|---|
発行 | 2020年03月判型:AB頁:314 |
ISBN | 978-4-260-04202-4 |
定価 | 6,050円 (本体5,500円+税) |
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- 序文
- 目次
序文
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はじめに
「こういう症例はどうやって計測すればよいのだろう?」
その疑問に答えることをコンセプトにした「検査と技術」2019年3月・増刊号が,よりパワーアップして単行本になりました.
本書では超音波検査のエキスパートたちが,ガイドラインでは補いきれない心・血管エコー計測のコツを伝授します.
心・血管エコーは他領域のエコーに比べて計測項目がはるかに多く存在します.その理由は,心臓がポンプ機能をもつ臓器であり,形態の詳細な計測に加え,収縮機能や拡張機能などの心機能評価,弁逆流や狭窄などの血流評価が加わるからです.
現在,心エコーはアメリカ心エコー図学会や同学会とヨーロッパ心血管画像学会の合同グループが提唱したガイドライン,血管エコーは日本超音波医学会が提唱したガイドラインに基づいて計測している施設が多いと考えられます.しかし,これらのガイドラインには典型例の計測部位と計測方法が示されているだけで,日常検査で多くを占める多様な症例に対しては,どこをどうやって計測すればよいかが具体的に書かれているわけではありません.
多様な症例に対して各施設で計測ルールを決めていればよいのですが,教えてくれる先輩もおらず,不安に思いながらもただ何となく計測している技師・医師もきっと大勢いることでしょう.日常検査で経験する多様な症例に対し,具体的な計測法を知りたいというのが,心・血管エコーを行っている初・中級者が最も困っている点ではないでしょうか.
そこで,本書ではガイドラインでは補いきれない心・血管エコー計測のノウハウを,その道のエキスパートたちに解説していただきました.日常検査の計測はすべて網羅していますし,エコー画像の綺麗さには自信があります.すぐにでも実践に役立つと思います.ただし,各施設で取り決めた計測ルールであったり,各先生方の経験に基づいた計測法であったりしますので,絶対にこのように計測すべきということではございません.その点は誤解のなきようお願いします.
本書を見て,読んで,実践していただき,「この症例,あなたならどう計測しますか?」との問いに自信をもって答えられるようになっていただけたら大変嬉しいです.
公益財団法人 心臓血管研究所付属病院臨床検査室 種村 正
「こういう症例はどうやって計測すればよいのだろう?」
その疑問に答えることをコンセプトにした「検査と技術」2019年3月・増刊号が,よりパワーアップして単行本になりました.
本書では超音波検査のエキスパートたちが,ガイドラインでは補いきれない心・血管エコー計測のコツを伝授します.
心・血管エコーは他領域のエコーに比べて計測項目がはるかに多く存在します.その理由は,心臓がポンプ機能をもつ臓器であり,形態の詳細な計測に加え,収縮機能や拡張機能などの心機能評価,弁逆流や狭窄などの血流評価が加わるからです.
現在,心エコーはアメリカ心エコー図学会や同学会とヨーロッパ心血管画像学会の合同グループが提唱したガイドライン,血管エコーは日本超音波医学会が提唱したガイドラインに基づいて計測している施設が多いと考えられます.しかし,これらのガイドラインには典型例の計測部位と計測方法が示されているだけで,日常検査で多くを占める多様な症例に対しては,どこをどうやって計測すればよいかが具体的に書かれているわけではありません.
多様な症例に対して各施設で計測ルールを決めていればよいのですが,教えてくれる先輩もおらず,不安に思いながらもただ何となく計測している技師・医師もきっと大勢いることでしょう.日常検査で経験する多様な症例に対し,具体的な計測法を知りたいというのが,心・血管エコーを行っている初・中級者が最も困っている点ではないでしょうか.
そこで,本書ではガイドラインでは補いきれない心・血管エコー計測のノウハウを,その道のエキスパートたちに解説していただきました.日常検査の計測はすべて網羅していますし,エコー画像の綺麗さには自信があります.すぐにでも実践に役立つと思います.ただし,各施設で取り決めた計測ルールであったり,各先生方の経験に基づいた計測法であったりしますので,絶対にこのように計測すべきということではございません.その点は誤解のなきようお願いします.
本書を見て,読んで,実践していただき,「この症例,あなたならどう計測しますか?」との問いに自信をもって答えられるようになっていただけたら大変嬉しいです.
公益財団法人 心臓血管研究所付属病院臨床検査室 種村 正
目次
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I章 心エコー
I章の略語
1.左室計測
1-1.左室内径と壁厚
1-2.左室心筋重量
1-3.左室容積と左室駆出率(biplane disk summation法)
2.左房計測と右房計測
2-1.左房径と左房容積
2-2.右房径と右房容積
3.右室計測
3-1.右室径
3-2.右室壁厚
3-3.右室流出路径
3-4.右室面積変化率
3-5.三尖弁輪移動距離
4.大動脈計測
4-1.大動脈径
4-2.大動脈基部
4-3.上行大動脈径(近位~遠位上行大動脈)
5.狭窄弁の弁口面積(planimetry法)
5-1.僧帽弁口面積
5-2.大動脈弁口面積
6.左室流入血流と僧帽弁狭窄
6-1.E波,A波,DT,E/A
6-2.一回拍出量と僧帽弁輪径
6-3.呼吸性変動
6-4.バルサルバ負荷による変化
6-5.僧帽弁狭窄症の弁口面積と平均圧較差
7.左室駆出血流と大動脈弁狭窄
7-1.左室駆出血流の最大血流速度,時間速度積分値
7-2.一回拍出量
7-3.左室流出路狭窄の最大血流速度
7-4.大動脈弁狭窄の最大血流速度,平均圧較差,弁口面積(連続の式)
8.右室流入血流
8-1.E波,A波,DT,E/A
8-2.呼吸性変動
8-3.三尖弁狭窄症時の平均圧較差
9.右室駆出血流
9-1.最大流速,右室駆出時間,駆出血流加速時間
9-2.右室流出路における一回拍出量
9-3.肺体血流量比
10.僧帽弁逆流
10-1.逆流ジェット面積(左房面積比)
10-2.vena contracta幅
10-3.PISA法による定量評価
10-4.volumetric法による定量評価
10-5.逆流量,逆流弁口面積,逆流率計測の具体例
11.大動脈弁逆流
11-1.vena contracta幅
11-2.逆流ジェット幅/左室流出路径
11-3.大動脈弁逆流の圧半減時間
11-4.PISA法による定量評価
11-5.volumetric法による定量評価
12.三尖弁逆流
12-1.三尖弁逆流血流速度,右室収縮期圧
12-2.肺動脈弁逆流
12-3.肺血管抵抗の推定
13.下大静脈
13-1.血管径,呼吸性変動の有無
14.弁輪部運動速波形
14-1.弁輪部運動速波形
15.肺静脈血流
15-1.肺静脈血流
16.Tei index
16-1.Tei index
17.GLS
17-1.GLS(global longitudinal strain)
18.その他の計測
18-1.血栓の大きさ
18-2.腫瘍の大きさ
18-3.疣腫の大きさ
18-4.心膜液の量
18-5.短絡疾患の欠損孔と血流計測――心房中隔欠損症
18-6.短絡疾患の欠損孔と血流計測─―心室中隔欠損症
18-7.短絡疾患の欠損孔と血流計測─―動脈管開存症
II章 血管エコー
II章の略語
1.頸部動脈
1-1.血管径(総頸動脈,内頸動脈,椎骨動脈)
1-2.内中膜厚(max IMT,IMT-C10)
1-3.プラークサイズ
1-4.血流計測
1-5.狭窄(面積,NASCET)
2.胸・腹部大動脈
2-1.瘤径
3.腎動脈
3-1.腎動脈狭窄
3-2.腎区域動脈,葉間動脈
4.下肢動脈
4-1.下肢動脈血流波形
4-2.下肢動脈病変
5.下肢静脈
5-1.深部静脈血栓
5-2.静脈瘤
索引
I章の略語
1.左室計測
1-1.左室内径と壁厚
1-2.左室心筋重量
1-3.左室容積と左室駆出率(biplane disk summation法)
2.左房計測と右房計測
2-1.左房径と左房容積
2-2.右房径と右房容積
3.右室計測
3-1.右室径
3-2.右室壁厚
3-3.右室流出路径
3-4.右室面積変化率
3-5.三尖弁輪移動距離
4.大動脈計測
4-1.大動脈径
4-2.大動脈基部
4-3.上行大動脈径(近位~遠位上行大動脈)
5.狭窄弁の弁口面積(planimetry法)
5-1.僧帽弁口面積
5-2.大動脈弁口面積
6.左室流入血流と僧帽弁狭窄
6-1.E波,A波,DT,E/A
6-2.一回拍出量と僧帽弁輪径
6-3.呼吸性変動
6-4.バルサルバ負荷による変化
6-5.僧帽弁狭窄症の弁口面積と平均圧較差
7.左室駆出血流と大動脈弁狭窄
7-1.左室駆出血流の最大血流速度,時間速度積分値
7-2.一回拍出量
7-3.左室流出路狭窄の最大血流速度
7-4.大動脈弁狭窄の最大血流速度,平均圧較差,弁口面積(連続の式)
8.右室流入血流
8-1.E波,A波,DT,E/A
8-2.呼吸性変動
8-3.三尖弁狭窄症時の平均圧較差
9.右室駆出血流
9-1.最大流速,右室駆出時間,駆出血流加速時間
9-2.右室流出路における一回拍出量
9-3.肺体血流量比
10.僧帽弁逆流
10-1.逆流ジェット面積(左房面積比)
10-2.vena contracta幅
10-3.PISA法による定量評価
10-4.volumetric法による定量評価
10-5.逆流量,逆流弁口面積,逆流率計測の具体例
11.大動脈弁逆流
11-1.vena contracta幅
11-2.逆流ジェット幅/左室流出路径
11-3.大動脈弁逆流の圧半減時間
11-4.PISA法による定量評価
11-5.volumetric法による定量評価
12.三尖弁逆流
12-1.三尖弁逆流血流速度,右室収縮期圧
12-2.肺動脈弁逆流
12-3.肺血管抵抗の推定
13.下大静脈
13-1.血管径,呼吸性変動の有無
14.弁輪部運動速波形
14-1.弁輪部運動速波形
15.肺静脈血流
15-1.肺静脈血流
16.Tei index
16-1.Tei index
17.GLS
17-1.GLS(global longitudinal strain)
18.その他の計測
18-1.血栓の大きさ
18-2.腫瘍の大きさ
18-3.疣腫の大きさ
18-4.心膜液の量
18-5.短絡疾患の欠損孔と血流計測――心房中隔欠損症
18-6.短絡疾患の欠損孔と血流計測─―心室中隔欠損症
18-7.短絡疾患の欠損孔と血流計測─―動脈管開存症
II章 血管エコー
II章の略語
1.頸部動脈
1-1.血管径(総頸動脈,内頸動脈,椎骨動脈)
1-2.内中膜厚(max IMT,IMT-C10)
1-3.プラークサイズ
1-4.血流計測
1-5.狭窄(面積,NASCET)
2.胸・腹部大動脈
2-1.瘤径
3.腎動脈
3-1.腎動脈狭窄
3-2.腎区域動脈,葉間動脈
4.下肢動脈
4-1.下肢動脈血流波形
4-2.下肢動脈病変
5.下肢静脈
5-1.深部静脈血栓
5-2.静脈瘤
索引