医学界新聞

 

2006年度研修医在籍状況を発表

大学病院離れが進む結果に


 厚労省医政局医事課は5月23日,今年度の臨床研修医在籍状況を発表した。新たに研修医となった医師の在籍内訳は臨床研修病院55.3%に対し,大学病院44.7%(表)。新臨床研修制度の施行以来つづく大学病院離れが,さらに進む結果となった。マッチ結果と実際の研修医在籍状況が異なるのは,(1)国家試験の不合格者がマッチ結果から差し引かれる,(2)マッチ結果はマッチング未参加者(自治医大,防衛医大卒業生など)を含まない,などの理由。

 なお,都道府県別の研修医在籍状況の推移も同日発表された。旧制度下の2003年度と比べると,東京,大阪,福岡など都心部の研修医が減る一方,岩手,島根では研修医が倍増するなど,一部の地方で好転の兆しが見られる。ただ,依然苦戦する地方も多く,地方間でも差が生じている。

 臨床研修医在籍状況の推移(単位:人,%)
区分 2003年度 2004年度
(新臨床研修制度スタート)
研修医数 比率 マッチ結果 比率 研修医数 比率
臨床研
修病院
2,237 27.4 3,193 41.2 3,262 44.1
大学
病院
5,923 72.6 4,563 58.8 4,130 55.9
8,160 100 7,756 100 7,392 100

区分 2005年度 2006年度
マッチ
結果
比率 研修
医数
比率 マッチ
結果
比率 研修
医数
比率
臨床研
修病院
3,784 47.3 3,824 50.8 4,184 51.7 4,266 55.3
大学
病院
4,216 52.7 3,702 49.2 3,916 48.3 3,451 44.7
8,000 100 7,526 100 8,100 100 7,717 100