医学界新聞

 

第12回「脳の世紀」シンポジウム開催


 第12回「脳の世紀」シンポジウムが,さる9月15日に,東京都千代田区の有楽町朝日ホールにおいて開催された。今回は主催が「NPO法人 脳の世紀推進会議」となってはじめての開催となる。開会挨拶に登壇した伊藤正男同会議理事長(理研:写真)は,脳科学分野の研究について「仮説を検証するために新たな技術が開発され,その技術によってさらに新たな仮説が生まれる」と述べ,仮説と技術が交互に脳科学を発展させてきたことを指摘した。

 シンポジウムは「脳を知る・守る・創る・育む」の4つの視点から「学習・記憶過程を見る」(自然科学研究機構・河西春郎氏),「てんかんの分子病態」(弘前大・兼子直氏),「リズムが刻む脳の記憶」(理研・山口陽子氏),「言語発達の脳科学」(東大・酒井邦嘉氏)について講演が行われた。

 また,特別講演として晝馬輝夫氏(浜松ホトニクス㈱社長)が登壇。PET(Positron Emission Tomography:陽電子放射断層法)を中心に,「早期検診・早期発見・早期治療」の重要性を強調した。