医学界新聞

 

人道の実践を原動力に

平成16年全国赤十字大会開催


 さる5月13日,平成16年全国赤十字大会が,東京都渋谷区の明治神宮会館において開催され,全国から日本赤十字社社員,ボランティアなど多くの参加者が集まった。

 大会は「赤十字この一年」と題したビデオ上映に始まり,式典と明石康氏(元国連事務総長・現スリランカ平和構築及び復旧・復興担当日本政府代表)による特別講演の二部構成で行われた。

 式典では,日本赤十字社社長の藤森昭一氏が「赤十字は『人道』の実践を原動力として発展してきた国際的な運動であり,これからも広く国民の理解と支援をいただきながら,赤十字の使命達成のため懸命に取り組んでいきたい」と挨拶。

 また,名誉総裁を務める皇后陛下(写真)は「今日,世界の各地には相次ぐ紛争によって,厳しい環境におかれている人々が数多くおり,赤十字への要請はますます高まっていくと思われます」と今後の赤十字の活動に期待。ジュネーブ条約などの「国際人道法」を基盤とする赤十字の理念をより多くの人々と共有し合ってほしい,と結んだ。