医学界新聞

 

良医の資質は「自ら学ぶ意欲」

――東海大入試改革,定員の4割を編入枠に


 東海大医学部(堀田知光学部長)は,2005年度入試より抜本的な改革に乗り出し,従来の学士編入学制度を発展させた編入学制度を導入することに決めた。

 同制度では,全入学定員100名のうち,編入学定員を15名から40名(国内最多)に拡大するともに,従来は大学卒業者対象だった出願資格を緩和。4年制大学の2年次以上の在籍者および短期大学や専門学校の卒業者にも入学の門戸を開くこととした。また,これまで40歳未満としていた年齢制限を撤廃するほか,新たな奨学金制度も検討している。

 東海大は1988年より学士編入学制度を導入。同制度で入学した学生の7割が文系出身者ながら在学中の成績はもとより,医師国家試験も一般学生と比べて極めて良好であるという。長村義之・副学部長は「医学の修得には,自ら学んで問題を解決する意欲が必要。学士編入学者は目的意識が高く能動的で,一般入試入学者にもよい刺激となっている」と評価。新編入学制度では,選考に際し適性試験やグループ討論を用い,「医師としての資質」により重点を置く計画だ。

 堀田氏は「諸外国にならい,日本版メディカルスクールをめざす」と,将来展開を語っている。クリニカル・クラークシップを日本でいち早く導入した東海大がメディカルスクール制度においても先鞭を付けるのか,今後の動向が注目される。

 最初の編入試験は今年9月に行われる。出願資格や選抜方法などの詳細は下記HPから閲覧できる。

http://kyogaku.ihs.u-tokai.ac.jp/homepage/hennyu.html