医学界新聞

 

「障害学会」設立される


 さる10月11日,東京大学先端科学技術研究センターにおいて「障害学会設立総会」が開催され,わが国ではじめての「障害学会」(Japan Society for Disability Studies)が誕生した。
 当事者の視点から障害を社会的・文化的なものとしてとらえなおそうという「障害学」は,近年,医療・福祉界を超えて注目を集めている。1999年の『障害学への招待』(明石書店)の刊行以来,障害学関連の書籍も活発に発行され,今回の設立総会も事前受付の段階から定員オーバーになるなど大きな関心が寄せられていた。
 当日は,研究者,学生,当事者,福祉職,市民など200名近いさまざまな立場の人々が参加し,会則,役員,学会参加方法等が討議された後,初代会長には石川准氏(静岡県立大学教授:写真)が選出された。石川会長は,「だれもが,そこそこ,元気につつがなく自由に暮らせる社会がいちばん良い社会であり,そうした社会づくりに私たちも微力ながら知恵や工夫を提案し貢献したい」と抱負を語った。
 なお,学会ホームページは http://www.jsds.org/