医学界新聞

 

採用試験は8月中・下旬に集中

研修病院が採用スケジュールを公表


 6月に入り,各研修病院は研修医の採用スケジュールを公表しはじめた。本年度からマッチングが実施されるため,各研修病院とも例年より採用試験日を前倒ししている。すでに応募締め切りが迫っている研修病院もあり,医学生は,各病院のホームページなどをチェックし,早めに採用情報を確認したほうがよさそうだ。なお,ほとんどの病院で,マッチング実施日程が変更された場合には,採用スケジュールを見直す可能性があるとしている。
 厚労省の示している案によれば,希望順位表の提出とマッチングは9月とされている。そのため,ほとんどの病院が採用試験を8月中旬から末日までに実施する予定だ。各病院の試験日が重なることも予想され,病院によっては採用試験日を複数にしたり,学生が選択できるようにするなど,柔軟に構えるところもある。しかし,短期間に試験日が集中するのは間違いなく,複数の病院に応募する学生にとって,過密日程は避けられそうにない。一方,慶大病院(6月下旬締切,7月中旬試験)のように早い時期に採用試験を実施してしまうところもあるので,注意が必要だ。

病院実習に学生が殺到
採用試験でOSCEも

 採用試験の方法もさまざまだ。面接を重視するのはどこの病院も同様だが,伝統のある研修病院では,筆記試験も科され,いわゆる「足切り」に使われる傾向がある。また,亀田総合病院では,応募者が多数の場合,小論文など書類による一次審査を行ない100名に絞ったうえで「見学と面接」(応募者が100名未満の場合は全員)により選考するという。筑波大病院は面接の他にOSCEを採用試験に用いる予定だ。
 一方,例年採用選考に病院実習を重視してきた飯塚病院では,実習希望者が殺到し,7月から9月上旬まではすでに定員オーバー,キャンセル待ちの状態となっている。これでは面接前に実習できない学生も出てくることから,「今回の採用選考では実習時の様子や実習に来たかどうかは一切考慮しない」としている。
 聖路加国際病院などすでに夏期実習の応募を締め切った病院もあるが,ほとんどの病院の採用活動はこれからだ。例年より採用スケジュールが早まるのは必至なので,興味のある研修病院には,早めに問いあわせたほうがよい。