医学界新聞

 

日本医学会100周年記念総会祝典開催される


 日本医学会(森亘会長)100周年記念総会祝典が,皇太子殿下ご臨席のもと,第26回日本医学会総会(杉岡洋一会頭)会期第2日目にあたる4月5日に,福岡市の福岡サンパレス大ホールにおいて開催された。本総会の九州における開催は初めて。
 祝典に先立ち,九大フィルハーモニーオーケストラが,九大医学部創立100周年を記念して作曲された「新大学祝典序曲」を披露。祝典では森亘日本医学会長,本総会組織委員,さらに遠山敦子文部科学大臣,坪井栄孝日本医師会長他,6名の来賓が登壇し,杉岡会頭の先導で皇太子殿下が入場された。森会長,杉岡会頭の挨拶に続いてお言葉を述べられた皇太子殿下は,「公衆衛生の整備,診断技術の進歩などによって日本は世界一の長寿国となり,国民は大きな恩恵を受けている」とされ,医学関係者の努力に対し敬意を表された。一方で,急速な先端医療の発達に伴う,倫理面の問題,患者の立場に立った医療といった課題についても指摘。「信頼に足る質の高い医療をめざして,人間科学と医学医療について議論するこの総会のテーマは意義深いもの。その成果がアジアの交流拠点である福岡から世界へ発信されることを期待する」と述べられたうえ,「日本医学会が人々の健康と福祉の増進のためにより一層貢献されることを願う」と締めくくられた(第26回日本医学会総会については,本紙2536号に詳報予定)。