国際シンポ「保健医療政策の変革と看護学大学院教育」開催
深刻な看護師不足が話題に

同シンポでは,アメリカ,カナダ,イギリス,フィンランドの4か国8大学,日本からは4大学の指導的立場にある教育者が登壇。4つのセッションに分かれ,各大学のカリキュラムの特徴や,各国の実情から将来展望を含めての講演が行なわれた。
初日のシンポ1では,本シンポの責任者を務めた島内節氏(同大学院保健衛生学研究科学科長)をはじめ,新道幸惠氏(日本看護系大学協議会長,青森県立看護大学長),野口美和子氏(自治医大看護学部長),菱沼典子氏(聖路加看護大看護学部長)が,日本における看護大学・大学院の現状などを報告した。また,2日目のシンポ3(写真)には,アメリカ・ワシントン大,コロラド大,およびカナダ・トロント大のユニークな教育カリキュラムが紹介されるとともに,両国ともに「看護師不足」が深刻となっている現状が報告された。なお,この現象は教員不足や高齢化の元凶ともなっており,アメリカの就労看護師の平均年齢は45歳という。参考までに,本シンポ参加外ながらオーストラリアでも看護師不足は深刻化しており,同国における就労看護師の平均年齢は46歳との報告がある。