医学界新聞

 

臨床研修必修化をめぐって

第20回臨床研修研究会開催


 第20回臨床研修研究会が,さる4月20日,山内英生会長(国立仙台病院長)のもと,仙台国際センターで開催された。本研究会には,全国の多数の臨床研修病院が参加しており,よい臨床研修をめざして,毎年活発な意見交換が行なわれている。本年は特に,間近にせまった「臨床研修必修化への対応」を主題に,上原鳴夫氏(東北大教授)とヨシオ・タケイ氏(インターナショナル・メディカル・アドバイザーズ社長)による2題の特別講演の他,臨床研修必修化をめぐる2つのシンポジウムなどが企画された。また,恒例となっている「厚生労働省と文部科学省との協議」も行なわれ,中島正治氏(厚労省医政局医事課長)や村田貴司氏(文科省高等教育局医学教育課長)らが発言した。

全国の臨床研修施設で1つのマッチングシステムを構築

 中島氏はその中で,「必修化される2002年度の研修医募集に間に合うよう,必要事項を明らかにしてほしい」と臨床研修病院から求められていることに触れ,「研修医募集にあたって,どのような条件で働けるのか示さなければならず,来年の今ごろにははっきりさせる必要がある。内科・外科等プログラムの中でどこが必修の部分になるか,ということについても,この夏くらいには示される」との見通しを示した。
 また,「研修施設・プログラムと研修医のマッチング」については,先に国立大学附属病院長会議が臨床研修必修化に伴い全国規模のコンピュータ・マッチングを行なう方針を示していることを踏まえつつ,「技術的な問題はあるものの,大学附属病院だけではなく,日本全国の臨床研修施設全体でマッチングが行なえるよう検討している。文科省とも相談し,やるならば1つのシステムで行なう。米国の仕組みを参考にしながら何とかしたい」と考えを述べた。