医学界新聞

 

ノーベル賞100周年記念国際フォーラム開催

東大安田講堂に歴代ノーベル賞受賞者らが参集


 日本学術会議の主催による「ノーベル賞100周年記念国際フォーラム」が,さる3月16-17日の両日,東京・文京区の東京大学安田講堂で,「創造性とは何か」をテーマに開催された。ノーベル賞が1901年に創設されて以来100周年を迎えたことを記念して,ノーベル財団は,「ノーベル賞100周年記念展覧会」をスイス・ストックホルムのノーベル博物館で開催。今年から世界各国でその巡回展が企画され,日本はその最初の開催国(東京・上野の国立科学博物館で6月9日まで)となっており,これに関連して同フォーラムは開催され,ノーベル財団専務理事ミカエル・ソールマン氏をはじめとするノーベル賞授与機関関係者,およびノーベル賞受賞者が一堂に会した。日本人受賞者からは,江崎玲於奈氏(物理学賞,1973),利根川進氏(生理学・医学賞,1987),白川英樹氏(化学賞,2000),野依良治氏(化学賞,2001)の4名が参加した。
 パネルディスカッション(司会=日本学術会議副会長/東海大 黒川清氏)では,アンダシ・バラニー氏(物理学ノーベル委員会),ハンス・ヨンヴァール氏(生理学・医学ノーベル委員会),シェル・エスプマルク氏(文学ノーベル委員会),利根川氏,フランク・シャーウッド・ローランド氏(化学賞,1995)が登壇(写真左より順)。「創造性」,特に「いかに創造性を育むか」について意見が交わされ,教育の重要性が強調されるとともに,「日本の学校教育は創造性を育てない」などの指摘もなされた。