医学界新聞

 

生と死をささえる「スピリチュアルケア」

LPCソーシャル・ケア・フォーラム開催


 

 さる2月26日,LPC(ライフプランニングセンター:日野原重明理事長)主催によるソーシャル・ケア・フォーラムが,生と死をささえる「スピリチュアルケア」をテーマに,東京・千代田区の内幸町ホールで開催。医師・看護師などの医療職や,福祉職,ボランティアなどを対象とした同フォーラムでは,賀来周一氏(キリスト教カウンセリング・センター相談所長)が宗教家の立場から,また日野原理事長が医師の立場からテーマに沿った講演を行なった。
 賀来氏は,霊性・霊的と訳される「スピリチュアリティ」の言葉が持つ意味について解説。「近年になり,末期にある人たちが医療の場で求める内的な問題を,医療者はどのように理解し,どう受け止めてケアを行なうかなど,スピリチュアルケアの必要が生じてきた」と述べ,「霊性の世界」や「委ねる心」などについて語った。
 一方日野原氏は,「健康」という言葉について,「健」は「非常に」,「康」は「安らかなこと」を意味するものと解説。健康概念を基調に,1967年の英・聖クリストファーホスピスの設立から始まる近代ホスピス運動,全人的医療とホスピス的ケア,さらにチームでささえるスピリチュアルケアの必要性を論じた。